【結果】IBF暫定ウェルター級王座決定戦リピネッツ対クレイトン

 10月24日、米コネチカット州アンキャッスルにあるモヒガン・サン・カジノで行われたセルゲイ・リピネッツ(ロシア)と、カスティオ・クレイトン(カナダ)によるIBF暫定ウェルター級王座決定戦は12回ドロー(115−113 クレイトン、114−114 2者)で終わった。ドローとなりIBF暫定ウェルター級は空位のままとなった。

リピネッツはトップラインに返り咲き

 リピネッツはパンデミック以来、今戦は約15ヶ月ぶりの試合、勝てばIBF暫定ウェルター級王座を獲得できる。

 リピネッツは近藤と空位のIBF世界スーパーライト級王座決定戦で勝ちタイトルを獲得に成功したが、マイキー・ガルシア(米)に敗れ王座から陥落。その後、エリック・ボーンとの再起戦に勝利しウェルター級へ転向を表明。そして、スーパーライト級でアミア・カーン、ダニー・ガルシアら強豪と戦い、ウェルター級に転向しエロール・スペンスJr.(米)との生き残り戦が決まった。

 試合は予想を遥かに超える好試合。序盤こそ、ピーターソンがボクシングしたが、タフが売りのリピネッツは強烈にプレス。得意の打撃戦にもちこみ10回TKO勝ち。ウェルター級サバイバル・マッチを制している。

 「パンデミックのあいだジムワークしていたよ。誰と戦うことが決まっていいようにジョーとトレーニングし準備していた。ボクシングもできるし、リングを旋回することもできる」。とトレーニング・キャンプが順調だったことを明かしている。

 もともと、リピネッツはIBFウェルター級1位クァドラティロ・アブドゥカハロフ(ウズベキスタン)とIBFエリミネーター・マッチが合意。マレーシアに居住するアブドゥカハロフの渡航ビザの承認がおりず試合が2週間延期となったが、ビザが承認されず中止。急遽、対戦相手をカスティオ・クレイトン(カナダ)に変え挙行することになった。

 相手のクレイトンは33歳、カナダを主戦場としている。プロ戦績は18戦全勝12KO。カナダ国内の大会で6度優勝。2012年ロンドン五輪に出場し準々決勝で敗退している。

リピネッツ対クレイトン結果

 前半はリピネッツ。中盤以降は、クレイトンのカウンターが決まるとペースを奪還。一進一退の攻防が続いた。序盤、リピネッツがコントールし完全に制圧するかと思ったが中盤以降、クレイトンの精度の高いカウンターがリピネッツの打ち終わりにコネクトした。

 リピネッツはいつものスタイル。じりじり、プレスをかけパワー・ジャブで前進。距離が詰まったところで右オーバーハンド、ボディで攻めた。圧力がかかったクレイトンは後退を強いられたもの、ジャブとフットワークで上手くリピネッツの強打を外した。

前半は殆どクリーンヒットがなかったもの4ラウンド終了、リピネッツがクレイトンをロープに背負わせパンチを奮ったが、クレイトンは速いリターンでリピネッツに応戦した。リピネッツが試合をコントールしつつあったが、しっかりとした体格のクレイトンを揺さぶるまでにはいかなかった。

中盤以降、リピネッツが攻勢を強めるがクリーン・ヒットを与えることできなかった。クレイトンは接近戦は徹底的に回避、精度の高いジャブ、リターンでリピネッツの体力を削った。リピネッツは前進こそするが前半より手数が減少。クレイトンに流れが傾き始めた。

 勝負は後半戦に持ち込まれ9ラウンド、クレイトンの右アッパーでリピネッツが減速。10ラウンド、クレイトンのシャープなジャブがリピネッツの顔面、ボディにヒット。リピネッツは攻撃に転じるがクレイトンの長いリードジャブとカウンターに攻撃を阻まれた。

 タフ・ガイのリピネッツもクレイトンのパンチで疲弊。前半に比べ手数は大幅に減少。強振するも後半になってもフットワークの機能が衰えないクレイトンを捕まえることはできなかった。

 パンチの精度はクレイトンに軍配があがった。パンチスタッツによれば、リピネッツが610発中、175発(29%)、クレイトンが687発中、247発がヒット(36%)、ジャブでもリピネッツ19%、クレイトン29%と大きく引き離した。前半こそリピネッツはジャブが多かったが後半は失速。クレイトンに空転させられる場面が目立った。今後、IBFがどう判断するのか不明だが大きなチャンスをリピネッツは失った。

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