レイ・バルガスがPBCと契約を結びGBPを離脱!GBPは人材流出が続く

 米・ボクシングシーンによると、WBC世界スーパーバンタム級王者レイ・バルガス(メキシコ)/34戦全勝22KOが、北米で影響力があるアル・ヘイモン氏が主宰するプレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)と新たに契約を結んだ。GBP(ゴールデンボーイ・プロモーションズ)は元WBA世界スーパーフェザー級王者アンドリュー・カンシオ(メキシコ)が離れ人材流出が続いている。

 バルガスは2017年2月、ギャビン・マクドネル(英)に勝ちWBC(世界ボクシング評議会)王座を獲得して以来、GBP(ゴールデンボーイ・プロモーションズ)と共同プロモートする契約を結び、GBP興行で5度の防衛戦を行っていた。

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興行面で苦戦を強いられるGBP

 米メディアによると、バルガスとGBPの契約は5年と報じられているが今回、どういった形で契約が終了となったかは明らかになっていないが、最近GBP周辺であまり良い話は聞かない。北米ではTopRank社(有力プロモーター)と同じく有力プロモーターの1つだが、有力な人材は少なく興行マッチメークでは、ライバルのTopRank、PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)に劣り苦戦を強いられ、かつての勢力はない。

 1つはGBPの屋台骨であるサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)とGBPの関係が悪化していることだ。これまでにもGBPがカネロをコントロールできないなど関係悪化のニュースが報じられていたもの踏み込んだ情報は無かった。しかし、カネロとGBPの連携ミスでカネロのIBF王座が剥奪され両者間に亀裂が生じている。

 2019年5月、ダニエル・ジェイコブス(米)戦を終えたカネロは、セルゲイ・コバレフ(ロシア)への挑戦を熱望したが、コバレフは指名戦が絡んでいたことや所属するTopRank社とのプロモート権など複雑な事情で事実上消滅した。

 コバレフ戦の交渉をまとめられなかったGBPへの不信感を増したカネロ。IBF(国際ボクシング連盟)から1位セルゲイ・デレイビャンチェンコ(ウクライナ)との指名戦に臨むしかなかった。しかし、デレイビャンチェンコ陣営に足元を見られ交渉は失敗に終わった。

 AサイドのカネロをプロモートするGBPは、500万ドルをデレイビャンチェンコ陣営に掲示したが、デレイビャンチェンコ陣営は報酬アップを要求。GBPは、IBFと合意した交渉期限までにまとめられなかったことでカネロの持つIBF王座は剥奪。カネロは、ソーシャルメディアを通じてGBPとIBFが合意した情報を知らなかったと不満を示していた。
 
 交渉テーブルにつき大きくでたデレイビャンチェンコ陣営、500万ドルを積まれたが同意しなかったのは報酬アップの交渉余地があり、自分らが優位な立場にいることを理解していたことは間違いない。もし、カネロとの交渉が決裂したとしても、カネロの王座が剥奪されるがIBF1位は変わらない。しかも、王座が空位になれば、王座決定戦はゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)と争う公算が高く、少なくても100万ドル以上の報酬が確約される立場だった。

 コバレフ陣営と水面下で交渉を続けていたGBPは、コバレフがアンソニー・ヤード(英)との指名戦をクリアしたことでカネロ対コバレフ戦をまとめることに成功。が、発表記者会見でカネロとGBPの舵取りをするオスカー・デラ・ホーヤ氏は視線を合わせることはなく対立が鮮明になり緊張状態が続いた。

 そして、長いあいだ親密な関係だったデラ・ホーヤ氏とGBPの代表選手であるカネロとの方向性にずれが生じている。デラ・ホーヤ氏が米メディアに対し、ゴロフキンとの第3戦を示唆するコメントをすると、カネロはゴロフキンと第3戦目に関して決着がついているとし拒否する姿勢を強調。もっとも、北米で最大の商品価値を保持するカネロは、Showtimeと契約したフロイド・メイウェザーJr.(米)のようにマッチメークなどの最終決定権を握り今やプロモーターや契約するDAZN(ダ・ゾーン)よりも事実上の権限が上のような気もするが。

GBPは勢力を保てるのか

photo by:boxingscene


 最近ではカネロだけでなくGBPが契約する選手の中でも影響力の大きい若手ライアン・ガルシア(米)も不満を示している。バルガス、カンシオと人材が流出、カネロとの関係が悪化した以上、GBPとの契約も今後危うくなってくる。

 ガルシアは2019年、急遽試合がキャンセルになりGBPに対し待遇改善を要求。ソーシャル・メディアを通じて大きな話題となり、ガルシアがGBPを離脱する見方もあったが、GBPと契約を延長することが決まった。あの騒ぎはなんだったのか分からないが、GBPはライト級の未来を担うガルシアを放出するわけにはいかなかったのだろう。

 だが、その後、GBPと契約するアンドリュー・カンシオが待遇改善をGBPに迫ったが、要求は通らず契約解除という最悪の結末を迎えた。フリーになったカンシオはTopRank社と契約を結んだことは正解かもしれない。もちろん、今後は生き残り戦を勝ち抜かなければいけないが、TopRank社はジャーメル・ヘリング(米)、カール・フランプトン(英)、ミゲル・ベルチェル(メキシコ)とスーパーフェザー級では著名なタレントを多く抱えている。

 今回、バルガスがGBPを離脱した理由は明らかになってないが、バルガス陣営が報酬アップを見込めるビッグ・ファイトをGBPでは臨めないと判断し離脱を決めた可能性はある。

 PBCであれば、ブランドン・フィゲロアJr.、フルトン、ギレルモ・リゴンドーとネームバリューがあるタレントが豊富に揃う。DAZNより遥かに大きなプラットフォーム、米地上波FOXの舞台に上がることも出来るし、報酬アップも見込めるからだ。GBPは、この先これまで通り影響力を誇示し、人材流出を防ぎ有力な人材を確保できるかどうか。先行きは不安だ。

(Via:boxing scene

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