中谷正義リング誌10位2021年ロペス再戦かライト級最新動向

 中谷正義が米リング誌ライト級10位にランク。次代を担うWBA・WBO・IBF世界ライト級統一王者テオフィモ・ロペス(米)との再戦は実現できるのか。若きエース、強豪が集うライト級2021年どうなるのか、WBC王者デヴィン・ヘイニー(米)、ガーボンタ・デービス(米)、ライアン・ガルシア(米)、ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)らの最新動向をみて、中谷の相手を占ってみたい。

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米国で評価を上げた中谷正義

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試合レビュー:【結果速報】中谷正義対フェリックス・ベルデホ背景から結果まで

https://twitter.com/in44y1/statuses/1338275952883732480
 大逆転KO劇は多くの感動を生み、年間最高試合ノミネートが確実視される戦いだった。中谷はロペス戦に続き、パワー、スタミナ、耐久力を証明し強烈なインパクトを残した。米リング誌や他のメディアの評価はこちら

 オッズはベルデホに傾いていたが両者にそこまでの開きはなく、中谷が勝っても不思議ではなかった。ベルデホはロサダに負け評価を急落させキャリア再建途中。4戦全勝とはいえ内容にはムラがあり完全復活とは言い難い状態。ホープだが、契約するトップランク社は最終ジャッジをくだすため、当時トップクラスのロペスに善戦した中谷を用意した。

 トップランク社は、ベルデホが勝てばロペスとのマッチメークを用意するシナリオだったことは間違いない。ロペスの本拠地米ニューヨークはプエルトリカンも多く居住するエリアでベルデホにとっても悪くない決戦地だった。しかし、トップランク社の目論見は崩れた。

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中谷は米リング誌ライト級10位

https://twitter.com/in44y1/statuses/1339377245538852865

 ベルデホをセンセーショナルな逆転KOで再起に成功した中谷は、世界タイトル挑戦が期待されるが、中谷が再戦を熱望するライト級3団体(WBA・WBO・IBF)統一するテオフィモ・ロペス(米)戦が叶うかは不透明だ。ロペスとの再戦やトップクラスの動向を見てみよう。

 米リング誌が格付けするライト級10位にランクした中谷。ベルデホ戦はWBO(世界ボクシング機構)の地域タイトルが懸けられていたことで、WBO以外のランキングでも上位に入る可能性もあり、次戦にも世界タイトル挑戦が視野にはいる。

 北米で影響力のあるトップランク社とパイプがある帝拳プロモーションズに移籍したことは今後、マッチメークも有利に働くだろう。なによりベルデホ戦で期待値を大幅に上回るパフォーマンスを示した中谷は、多くのオプションが見えてくる。実際、どんな選択肢があるのか簡単にみてみよう。

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現ライト級トップ戦線

photo by:The Ring

 ライト級は次期スター候補らが凌ぎをけずる激戦階級だ。トップを走るのがワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)から3本のベルトと米リング誌の王座を奪ったテオフィモ・ロペス(米)だ。トップ集団は若きスター候補生、無敗のWBC王者デヴィン・ヘイニー(米)、ライアン・ガルシア(米)、ガーボンタ・デービス(米)が連なる。

 そして、ロペスにリマッチを求めるワシル・ロマチェンコ、ルーク・キャンベル(英)、元世界王者リチャード・カミー(ガーナ)、元世界王者ロバート・イースターJr.(米)、元世界王者ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)、ハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)、ジョージ・カンボソス(豪)と続いている。

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中谷対デビン・ヘイニー

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デビン・ヘイニー(デヴィン・ヘイニー表記あり)
国籍 米国
年齢 21歳
身長 173cm
リーチ 180cm
右オーソドックス

プロ戦績:24戦全勝15KO
WBC世界ライト級王者

アマチュア戦績: 130勝8敗

プロモーター マッチルーム・ボクシング

次戦:未定

 ライト級三羽ガラスの1人。堅実なボクシング・スタイルは攻撃、ディフェンスともに高い水準でフロイド・メイウェザーJr.(米)に近いと言われているが、リスク・テイクしないスタイルは批判の的になっている。

 直近、ユリオルキス・ガンボア(キューバ)戦で本人は印象的な試合をすると明言していたもの、印象的なシーンは皆無。ピークを過ぎたガンボアに対し、パンチを効かせることができず、パワー不足が浮き彫りになっている。

 ヘイニーはディフェンシブでカウンター・スタイルが故に中谷とは相性が悪いかもしれない。だが、長いリーチと耐久力を持つ中谷のスタイルはヘイニーはやり難いだろう。マッチメークはそう難しくはないが、ヘイニーはWBC暫定タイトルを争うライアン・ガルシア(米)とルーク・キャンベル(英)との統一戦が基本路線となっている。

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中谷対ライアン・ガルシア

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ライアン・ガルシア
国籍 米国

年齢 21歳
身長 178cm
リーチ 178cm
ライト級

米リング誌 5位
ESPN トップ10圏外

プロ戦績:20戦全勝17KO

アマチュア戦績: 215勝15敗
2016年ユース全米選手権優勝
2015年ユース全米選手権 ベスト8
2014年ジュニア五輪準優勝

プロモーター GBP

次戦:2021年1月2日

 甘いマスクは契約するゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)を指揮するオスカー・デ・ラ・ホーヤ氏譲りだ。アマで実績を作ったガルシアはプロに転じKOを量産。すでに、スターの風格さえ漂うガルシアはこのまま順調にキャリアを積み、タイトルを掴めばスターダムの階段をかけあがるだろう。

 パワーショットが武器、何にせよクイックネスに優れている。スタイルは攻撃的でアグレッシブ。攻撃だけでなくカウンターも上手い。だが、まだトップクラスに勝ち星をつけてない。そういった意味で、2021年1月にセットされているライト級実力者リナレス、ロマチェンコに善戦したルーク・キャンベル(英)戦は大きなテストになる。

 中谷戦のマッチメークに関しては帝拳プロモーションズはGBPとも親密な関係にあり難しくはない。だが、ガルシアはキャンベルに勝てばWBC王者ヘイニーとのタイトルマッチが目前。数戦は待たされるだろう。

 序盤、スピードあるガルシアに苦戦する可能性もあるが、打合いに持ち込めば驚異的なタフネスを証明している中谷に分がある。まだトップレベルと長丁場を経験してないガルシアはタフな展開を強いられるかもしれない。

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中谷対ワシル・ロマチェンコ

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ワシル・ロマチェンコ
国籍 ウクライナ

年齢 32歳
身長 170cm
リーチ 166cm
ライト級

米リング誌 1位
ESPN トップ2位

プロ戦績:16戦14勝10KO2敗

アマチュア戦績: 396勝1敗
2012年ロンドン五輪金メダル
2008年北京五輪金メダル
2011年世界選手権金メダル
2009年世界選手権金メダル

プロモーター トップランク

次戦:未定

 ライト級で階級の壁にぶちあたり無敵感は消失したが、優れたスキル・セットは健在だ。五輪2大会連続で金メダルを獲得。最速の世界タイトルマッチを求めトップラック社と契約しフェザーからライト、世界最速で3階級制覇を達成している。

 テオフィモ・ロペス(米)との試合はよほど自信があったのだろう。試合でリスク・ヘッジを徹底しているロマチェンコだが、再戦条項を盛り込まなかったのは失敗だったと言わざるを得ない。ロペスにダイレクトに再戦を臨む姿勢を示しているが、ロペスが再戦を受け入れるかどうか不透明。ロペスは次戦IBF(国際ボクシング連盟)の指名戦が濃厚だ。

 ダイレクトに再戦ができない以上、ロマチェンコは再起戦が組まれる可能性が高い。そこで、中谷に白羽の矢がたつかもしれない。ライト級にあげたロマチェンコのパワーは、ロペス戦を見ての通り脅威ではない。

 依然として高いスキルを保持しているが、リナレスやロペスが見せたとおりロマチェンコ対策を徹底的に仕込めば、上手く対抗することはできるだろう。もちろん、それでも厳しい戦いを強いられることは確実視されるが、互いにロペスに負けているもの同士でリベンジ権獲マッチとしても興味深い。

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中谷対ガーボンタ・デービス

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ガーボンタ・デービス
国籍 米国

年齢 26歳
身長 166cm
リーチ 171cm
ライト級

米リング誌 圏外
ESPN トップ3位

プロ戦績:24戦全勝23KO
WBA世界ライト級王者
WBA世界スーパーフェザー級王者
元IBF世界スーパーフェザー級王者

アマチュア戦績: 205勝15敗
2012年ナショナル・ゴールデン・グローブ優勝
ナショナルPAL大会優勝2回
ナショナル・シルバー・グローブス3連覇
ジュニアオリンピック優勝2回

プロモーター メイウェザー・プロモーションズ

次戦:未定

 メイウェザーの秘蔵子として注目を集めているのがデービスだ。順調にプロ・キャリアを歩んでいる。コロナ禍のなか2020年10月31日米テキサス州アラモドームでメキシカンの人気者レオ・サンタ・クルス(メキシコ)と対戦し戦慄的なノックアウト勝ちを収めている。

 ライト級は米国では軽量級ということもありPPV(ペイ・パー・ビュー)は振るわない厳しい見方もあったが、22万5000世帯が購入。PPVデビューとしては好成績を収め興行的にも成功したと言っていいだろう。

 しかし、一方でライト級での評価はどうなのか。サンタ・クルス戦はスーパーフェザー級リミット。ESPNは独自ランキングで3位に評価しているが、デービスのライト級実績は大苦戦したガンボア戦のみ。スーパーフェザー級で優れた身体能力を示していたが、アキレス腱を断裂したガンボアを仕留めたのは12ラウンドだった。

 デービスの機動力が高いが、プレスをかけ長い距離からパワー・ジャブを叩き込めばデービスも警戒するだろう。ガンボアに打たれ失速したデービスは、タフネスは未知数。序盤KOが多いデービスは長いラウンドでタフな試合をした経験はない。長期戦に持ち込み後半、デービスを失速に追い込めば、ノックアウトのチャンスがあるかもしれない。

 好試合が予想できるが、ビッグ・ファイト路線のデービスとは交渉は難しいかもしれない。デービスはメイウェザーと協調関係にあるShowtime(米ケーブルTV局)がサポートしている。

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中谷対ホルヘ・リナレス

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ホルヘ・リナレス
国籍 ベネズエラ

年齢 35歳
身長 173cm
リーチ 175m
ライト級

米リング誌 8位
ESPN トップ6位

プロ戦績:52戦47勝29KO5敗(5KO)
元WBA世界ライト級王者
元WBC世界ライト級王者
元WBA世界Sフェザー級王者
元WBC世界フェザー級王者

アマチュア戦績: 151勝5敗

プロモーター GBP、帝拳プロモーション

次戦:未定

 スター候補と言われたリナレス、キャリアは苦労の連続だった。ゴールデンボーイ・プロモーション(GBP)と契約を結んだが、ファン・カルロス・サルガド(メキシコ)に痛烈なノックアウト負けしたリナレスのキャリアは低迷。再起戦を経てアントオ・デマルコ(メキシコ)とのタイトル戦で負けて王座獲得に失敗した。

 ヘッド・トレーナーにイスマエル・サラス氏を迎え再始動。ハビエル・プリエトに勝ち3階級目となるWBCライト級王座を獲得その後、舞台を英国に移しケビン・ミッチェル、アンソニー・クロラと2戦し評価を上げたリナレスは、米国に戻りルーク・キャンベルを下しキャリア最大の大舞台、米ニューヨークの殿堂MSGでワシル・ロマチェンコとの試合が決まった。

 当時、米リング誌PFP首位のロマチェンコ戦はリナレス不利予想だったが、ロマチェンコからプロ初のダウンを奪い、ロマチェンコのサイドからの侵入を封鎖し好きなようにさせなかった。途中採点はイーブン、負けたが評価を上げた戦いだった。

 リナレスはGBPとの契約期限が迫りロマチェンコとの再戦やスーパーライト級への階級アップも視野にいれビッグ・ファイトを模索していたが、パブロ・セサール・カノ(メキシコ)との再起戦で、リナレス有利だったが1ラウンドTKO負けを喫し全て白紙となった。

 直近で、カルロス・モラレス(メキシコ)と対戦し4回KO勝ちで米国で再起に成功。ライアン・ガルシア(米)との交渉が具体化していたが、新型コロナウイルスで情勢が変わり条件面で決裂している。

 リナレスはGBPとの関係が深くライト級グループでは、GBPと提携するDAZNを舞台にするライアン・ガルシア、ルーク・キャンベル、デヴィン・ヘイニーらのグループに入る。タイトル挑戦前に中谷戦が決まっても面白い。リナレスは高いスキル・セットを持っているが、5敗全KO負けと戦績が示すとおり耐久性に欠ける。サイズにアドバンテージがある中谷のパワーショットが火を吹けば、白熱した戦いが期待できる。

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中谷対リチャード・カミー

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リチャード・カミー(コミー表記あり)
国籍 ガーナ

年齢 33歳
身長 173cm
リーチ 180cm
ライト級

米リング誌 3位
ESPN トップ8位

プロ戦績:32戦29勝26KO3敗1(1KO)
元IBF世界ライト級王者

アマチュア戦績: 不明

プロモーター トップランク社

次戦:未定

 世界中たびをしていたのがカミーだ。ライト級プロスペクトとして頭角を現していたがタイトル・マッチまでの道のりは長く険しかった。当時無敗のプロスペクト、ロバート・イースターJr.(米)に負けタイトル奪取に失敗。再戦叶わずデニス・シャフィコ(ロシア)に判定負けを喫したことでプロモーターから契約を打ち切られた。

 その後、米ニューヨークで興行を主催するルー・ディベラ氏と契約を締結。居住地を米ブルックリンに移した。トップランク社が主催するイベントでチャニエフに勝ちIBF世界ライト級王座を獲得しロマチェンコとの統一戦が内定していたが、怪我のため延期となった。

 ベルトランをノックアウトしたカミーの前にたちはだかったのがロペスだった。ロペスは証明されてないことが多く、中谷戦のパフォーマンスが良くなかったが、2ラウンド、右のクロス・カウンターで痛烈なダウンを喫したカミーは連打に見舞われストップ負けにおわった。

 パワフルなショットに加え優れたジャブをもっている。イースター戦を経てカミーはアグレッシブなスタイルが特徴的。好戦的なことから中谷との試合が決まれば、年間最高試合候補か。一瞬も瞬きできない戦いになるだろう。

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中谷は今後どうなるのか

 何人か候補をあげたが、中谷が熱望するロペス再戦実現の期待は薄い。IBF(国際ボクシング連盟)がロペスに対し指名挑戦者ジョージ・カンボソス(豪)との指名戦を命じすぐ組むことは難しく、減量苦のロペスはスーパーライト級階級アップが迫っている。

 だが、トップランク社と強力なバック・アップ体制が敷かれていることから、タイトルマッチのチャンスは掴める公算が高い。フェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)戦は年間最高試合ノミネートは確実。倒し倒されだけでなく逆転KO劇はドラマだった。

 評価をあげた中谷だがベルデホとの戦いで右眼窩底骨折をしたことで暫くは休養を余儀なくされることになりそうだ。現状では3団体をロペスが握っていることで、ロペスが明け渡さない限りはタイトル・マッチは難しいことから、次戦トップランク社が強豪を送り込んでくるだろう。

 なかでも、同じトップランク傘下のリチャード・カミー戦はまとめやすい。だが、カミーは直近でロペスにノックアウト負けしてることで中谷の相手としてはインパクトが弱い。カミーが再起戦をクリアーすることが条件か。中谷と同じ帝拳プロモーションズ傘下のホルヘ・リナレス(ベネズエラ)との戦いもつぶしあいになるがそそられる戦いであることは間違いない。

 いずれにせよ、ライト級は急成長する若手と強豪タレントが多く集う。パズルのピーズがどう埋まっていくのか。まずは年明け2021年1月にガルシアとキャンベルがWBC暫定王座が争われその後、WBC正規王者ヘイニーとの統一戦が争われ、WBA・WBO・IBF3団体を統一するロペスはIBF指名戦が濃厚だ。中谷は当面は休養だが、次戦ファンを沸かせた北米のリングにふたたび戻ってくるだろう。

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