【結果】ホセ・ラミレス対ビクトル・ポストル、今後はどうなるのか

 米ラスベガスにあるMGMカンファレンス・センターで行われたWBC・WBO世界スーパーライト級統一タイトルマッチは、統一王者ホセ・ラミレス(米)が12回2−0(114−114,115−113,116−112)でWBC指名挑戦者ビクトル・ポストル(ウクライナ)に判定勝ち。IBF・WBA世界スーパーライト級統一王者ジョシュ・テイラー(英)とのメジャー4団体統一戦に駒を進めた。

 勝ったラミレスは、プロ戦績26戦全勝17KO、負けたポストルは34戦31勝12KO3敗とした。

Sponsor Link

ラミレス、ポストルと指名戦

身長 178cm
リーチ 184cm
年齢 28歳
国籍:米国
スタイル:オーソドックス

プロ戦績:25戦全勝17KO KO率68%
WBC・WBO世界Sライト級タイトル

アマチュア戦績:85勝8敗
2012年ロンドン五輪ライト級 2回戦敗退
2011年バクー世界選手権 2回戦敗退 

 2019年7月WBO世界スーパーライト級王者モーリス・フッカー(米)との統一戦が印象的だったが、コロナ禍の影響で13ヶ月のブランクを余儀なくされた。当初、2月1日中国海口で予定されていたが、新型コロナウイルス(COVID-19)が中国で拡大した影響で延期となっていた。

 攻撃型スタイルで故郷フレズノで多くの支持層があるのがラミレスだ。積極果敢な攻撃スタイルは多くのファンを魅了する。米ニューヨークの殿堂MSGでアミール・イマム(米)と空位のWBC世界スーパーライト級王座を争い12回判定勝ち。

 トップコンテンダーの1人アントニオ・オロスコ(メキシコ)を判定で退け初防衛に成功。ホセ・ゼペタに判定勝ち。その後、トップランクはライバルのDAZN(ダ・ゾーン)率いるマッチルーム・ボクシングと契約するWBO世界スーパーライト級王者モーリス・フッカー(米)戦を協議。マッチルーム、DAZN連合が400万ドル(約4億3000万円)を支払うことで契約が成立した。6回、ラミレスの左フックが炸裂。ロープに後退したフッカーを追撃しレフェリー・ストップに追い込んだ。

ポストルはあなどれない相手だった

ビクトル・ポストル
身長:180cm
リーチ:187cm
国籍:ウクライナ

プロ戦績:33戦31勝12KO2敗 KO率36%
WBC世界Sライト級タイトル

アマチュア戦績:?

 ウクライナ出身のポストル、2015年WBC世界スーパーライト級王座を獲得。2敗はテレンス・クロフォード(米)、ジョシュ・テイラー(英)に敗れたものでいまだKO負けはなく、確実にポイント・メイクするスタイルはラミレスにとって厄介。ポストルを明白に落とすことができるだろうか。

 層が厚くなってくるスーパーライト級、このクラスになるとメジャー4団体あるが世界タイトル挑戦は容易ではない。そして、北米は世界でも屈指の市場だがファン・ベースがない不人気ボクサーはチャンスがやってきても待たされるのが実情だ。

 2007年WBC(世界ボクシング評議会)の地域タイトルを獲得したポストル。WBCは、2013年11月、当時WBC・WBAのタイトルホルダーだったダニー・ガルシア(米)の指名挑戦者決定戦として、ポストル対セルチュク・アイディン戦を指令。2014年5月、11回判定勝ちしたものタイトル挑戦がやってきたのは、16ヶ月後だった。

 指名戦を回避していたダニー・ガルシアがウェルター級参戦を表明したことでようやくチャンスが到来。WBC王座を返上したことでルーカス・マティセ(アルゼンチン)と空位の王座決定戦が決定。長いリードジャブで出鼻を叩き、距離、クリンチを匠に使いマティセの豪腕をシャットアウト。10回KO勝ちでWBC王座を獲得した。

 その後、対抗WBO王者テレンス・クロフォー(米)と2団体統一戦に臨むも判定負けを喫し王座から陥落。プロ初黒星を喫した。その後、WBCシルバータイトルをジョシュ・テイラー(英)と争うも判定負け。2019年4月、モハメド・ミモウネ(フランス)に判定勝ちしラミレスへの挑戦権を獲得した。

 米リング誌スーパーライト級4位をマークするポストルも36歳。年齢からしてもタイトル挑戦は最後だろう。優れたアウト・ボクサーだが、相手のラミレスは全盛期で攻撃力は高い。直近の試合から16ヶ月たっていることでラミレスの強打を空転させることができるかどうか。錆つきも懸念されていた。

印象的なシーンは少なく12回終了のゴング

 両者、深刻なダメージを与えることできず12回までペース争いは続いた。トップ選手との経験があるポストル、優れたジャブと距離間はラミレスのペースを乱すには十分だったが完全にペースを掌握することはできなかった。

 4回まではポストルがコツコツとポイントを稼いだ。幅広スタンスのポストルはロングからジャブ、サイドへ周りこみ軌道を変えたフックで内外で打ち分け。ラミレスは距離を潰すためパワーショットを放ち飛び込むが、ポストルに上手くフットワークで回避され、得意の強打のコンビネーションを封じられた。


 中盤、5回、ポストルがボディのコンビネーション、ワンツーが浅くヒットし試合のペースを握りかけたが、主導権争いは加速。7回、ラミレスのワンツーから左の返しがポストルの顎を捉え、さらにロープに押し込んでワンツーがヒットしラミレスがラウンドをとると8回にも左の返しをコネクトしポストルに有効打を与えた。

 終盤、ポストルのフットワークの機能は衰えず、ポイント・ゲームが続いた。そして、12回の終了ゴングを迎えた。「スパーリング・セッションのようだったよ。もっと自分の好きなように戦うこともできたけど、この戦いから素晴らしい経験ができた。勝っただけでも嬉しいよ」。試合後にこう語ったのはラミレスだ。

ラミレスはテイラーとの統一戦


 ラミレスが指名戦をクリアしたことで期待されるのが、9月に指名戦が予定されるWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)を制覇したIBF・WBA世界スーパーライト級を統一しリング誌のベルトを巻くジョシュ・テイラー(英)/16戦全勝12KOとのメジャー4団体統一戦だ。テイラーがコーンソーンとの指名戦をクリアすれば2021年にも実現が確実視される。もし、ラミレスが4団体を統一すればメキシコ系アメリカ人では初の快挙となる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください