井上戦消滅した場合のカシメロの候補はグリアが有力

 井上対カシメロ戦は見送らる公算が高まっている。新型コロナウイルス(COVID-19)でWBA・IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(大橋)とWBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)の3団体統一戦は延期になる見通しだったが仕切り直しとなる可能性がでてきた。TopRank社ボブ・アラム氏は、井上対カシメロ戦を白紙としカシメロとジョシュア・グリア(米)戦を示唆している。

 「帝拳の本田会長と井上陣営と米国入について話したけど、渡航制限がひかれ井上を米国入させることが難しい状況だ。アメリカ人ボクサーと海外のボクサーの交渉に焦点を合わせている。彼らは米国にいるし渡航についても心配する必要はないしね」

 新型コロナウイルスの感染拡大がパンデミック(世界的流行)となりTopRank社は計画を大幅に変更することを余儀なくされている。カシメロの試合を先行したいのは、各国で行われている渡航制限の解除の見通しが立たないためだ。

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 井上を米国でプロモートする有力プロモーターTopRank社ボブ・アラム氏は、日本開催も視野に入れカシメロ戦実現に向け交渉に従事していたが断念。ジョシュア・グリアは、井上対カシメロのアンダーカードでジイソン・モロニー(豪)戦が決まっていたが新型コロナウイルスの影響でモロニーが渡米できないため、すでに米国入りしているカシメロ戦が浮上している。

井上の米国入りは不可能

 新型コロナウイルスの感染が拡大する米ニューヨーク、カリフォルニアでは感染拡大防止で都市封鎖がされボクシング・イベントは長期に渡り再開できない状態が続いている。

 日本では、政府が緊急事態宣言を全国に拡大した影響で日本での開催は当面の間は難しい。日本は、欧米と違い厳しい外出規制がされてなく感染者数がピークアウトするか疑問視する声は多く緊急事態宣言は延長する見方が根強い。無観客試合として開催するにしても、ガイドラインの策定は感染者がピークアウトしてからだろう。

 現時点で、外務省から日本から米国へは渡航中止が勧告され、いつ渡航制限が解除されるか見通しがつかない現状では井上が米国入りすることは事実上不可能だ。

 一部で、7月に井上対カシメロ戦を行うと報じられているが、新型コロナウイルスの中心地となっている米国の状況が良くなったとしても、米国は海外からの入国者に対しより厳しい制限を設ける可能性は極めて高く現実的とは言えない。

 フロリダやテキサス州や他の州では米トランプ大統領の経済再活動の発表を受け、経済再活動の動きが広まっているが、各国がコロナウイルス感染拡大防止による入出国制限をかけているため、海外のボクサーが米国入りすることが難しく、現状決まっている計画も変更せざるを得ない。

 TopRank社がイベント再稼働へ向け動いているのは米トランプ大統領が経済再活動への指針を示したからだろう。長期に渡り停滞すれば資金繰りは厳しくなってくる。TopRankとしても早期にイベント再開に向けてできる限りのカードを用意したい思惑があることは間違いない。

ジョシュア・グリアのキャリア

 「ボクシングは私を救ってくれたんだ。母やファミリーは誇りに思っているよ。俺がどこで育ち何をしてきか知っているからね。

 ジョシュア・グリアは、米シカゴ出身の25歳。プロ戦績は24戦22勝12KO1敗1分。貧しかったグリアは「プロ・ボクシングを通じて地元シカゴに住む少年達に、抜け出せることを示すのが役割なんだ。彼らに希望を与えたい」。と話す。

 少年時代、シカゴの荒れ果てたところで育ったグリアの生活は困窮。食べ物もなく電気ガス水道も通ってない暗闇のなか、サバイブする危険な毎日を過ごしていた。刑務所に入るか。現状を打開するにはそこから抜け出すしかなかった。

 父親はグリアが生まれて僅か6ヶ月で殺害された。15歳の時、父方の祖母の紹介でボクシングジムを紹介されたのが転機だった。
 
 2015年プロ転向したグリアは順調に勝ち進み、若手のホープを多く抱える北米有力プロモーターのTopRank社と契約を結ぶことに成功。TopRankカール・モレッティ副社長は「ジョシュアはキャリアのなかで特別な称号はないけど、彼の優れた才能にサインした」と期待を寄せている。


 2015年は5試合、プロのリングで勝ち星をあげていたが5戦目で、スティーブン・フルトン(米)に判定負けを喫しプロ初黒星。その後2016年は8連勝を上げた。2017年米ケーブルTV局Showtimeの若手選手が多く出場する「ShoBox」シリーズでジェームス・スミス(米)戦で痛烈な右のカウンターで相手をなぎ倒しその年ESPN(米スポーツ専門チャンネル)のノックアウト・オブ・ザ・イヤーの10位にランク。2018年8月米TopRank社と契約を結んだ。

 2019年、WBC、WBOのの地域タイトルを獲得したグリアは世界挑戦ができるポジションにいる。現時点で井上尚弥が王座を持つIBF(国際ボクシング連盟)では2位、カシメロが王座をもつWBO(世界ボクシング機構)では1位にランク。タイトル挑戦は目の前だ。


 井上、カシメロとの対戦には前向きな姿勢を示しているが、バンタム級で強豪との経験はなく実力には疑問が残る。米リング誌バンタム級では7位にランクしている。最新の試合では、井上がボディ・ブローで圧倒したアントニ・ニエベス(米)と対戦し何とか判定勝ちしたが内容は今ひとつだった。カシメロとの対戦が決まれば耐久力などが試さるビッグ・テストとなる。

 すでにカシメロは井上戦に向け米ラスベガス入りしてイベント再開の目処がつけば、米国滞在中のボクサーとの対戦は可能となる。まずは、無観客試合として再開することが前提となるがプロモーター、TV局は安全を担保してイベントを再開できる仕組み造りが急務となる。

(Via:boxing scene

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