井上尚弥対カシメロ戦交渉決裂!決裂理由と新たな対戦候補を探る

 井上対カシメロ戦の早期実現は消滅した。発表は唐突だった2020年8月15日、米ケーブルTV局Showtimeが中継するプロ・ボクシングのイベント途中で、現地時間9月26日に同局が配信するペイ・パー・ビュー(PPV)イベントのアンダーカードでWBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)が出場することを発表した。交渉決裂理由とカシメロの対戦候補を探る。カシメロの対戦相手が決定詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 現時点でカシメロの対戦相手は未定だが、PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)とShowtimeが米コネチカット州アンカスビルのモヒガン・サン・アリーナで開催されるWBC世界ミドル級王者ジャーモール・チャーロ(米)対セルゲイ・デレイビャンチェンコ(ウクライナ)のPPVアンダーカードにセットされる。


Sponsor Link

 Showtimeは井上を米国でプロモートするトップランクと提携するESPN(米スポーツ専門チャンネル)とはライバル関係にあり、井上がトップランクと契約している関係でShowtimeのリングに上がることは限りなくゼロに近い。

 4月米ラスベガスにセットされたが延期となっていたカシメロ戦の交渉がふたたび動きだしたことで契約成立の期待感は高まっていたが、一向に成立する気配はなかった。トップランクボブ・アラム氏は、9月か10月米ラスベガスで行いたい意向を示しもの、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け報酬を削減することを明らかにするなど不透明感が漂っていた。

井上、カシメロ交渉決裂の理由は放映権か

Embed from Getty Images
 報酬が減額になった理由は明らかになってないがいくつか理由が考えられる。まず、ESPNがトップランクに支払う放映権料を減額した可能性がある。新型コロナウイルスの影響で全米のメジャー・スポーツが停滞したことで大きな影響を及ぼしている。

 ESPNの親会社ウォルト・ディズニーの4月ー6月の決算は新型コロナウイルスの影響で5000億円の赤字。ディズニーのなかでも収益が高いセグメントの1つ米国でスポーツ専門チャンネルとして広く認知されているESPNも全米のプロ・スポーツイベントが長期に渡り中止になったことで広告収入が大きく減少している。

 前年同期比で営業利益が48%の31億5000万ドルと増益だったが、メジャー・スポーツが延期になったことで番組制作費や放映権の支払いが先送りになったことでコストが抑えられたことが要因だ。だが、スポーツが中止になったことで広告収入の機会が失われた影響は大きい。

 報酬減額はプロ・ボクシングだけでなく他のスポーツ界でも給与カットの動きが広がっている。米ESPNによると、サッカー、パリ・サンジェルマンに所属するネイマールは、新型コロナウイルスの影響で給与が50%削減される可能性があるという。現状を踏まえれば、興行収益のなかでボクサーに支払われる金額は大きく報酬減額はやむを得ないだろう。

 アラム氏は、9月か10月米ラスベガスで観客を間引きし2000人ほどの観客を動員してのイベントを示唆。無観客ではなく観客を動員してのイベントを強調していた理由の1つにチケット、販促品の収入を報酬の一部に割り当てる計画だったことが考えられる。

 しかし、無観客でチケット収入がない中プロモーターは厳しい情勢が続いている。コロナの影響で新型コロナウイルスの検査費用が約2万ドル5000ドル(約270万ドル)とコストが増大している。

 もちろん、ボブ・アラム氏が漏らした報酬削減はただの理由付けの可能性も否定できない。ボブ・アラム氏のインタビューがESPNのレポートに掲載されたのが7月24日。井上との対戦交渉が手詰まりになり、カシメロ陣営が痺れを切らし他のオファーを検討した可能性もある。

井上、カシメロ交渉決裂理由はゲート収入

 やはり、交渉決裂理由の1つはゲート収入が見込めないことだった。米ESPNのレポートによると、米トップランク社の重役カール・モレッティ氏は「7桁(数百万ドル)見込んでいたゲート収入を失ったからだ」と交渉決裂の理由を語った。「井上対モロニーは10月か11月になるだろう」と傘下に収めるモロニーとの交渉を進めていることを明らかにした。

 こちらの記事で伝えたとおり、井上対カシメロは軽量級ビッグファイトにちがいないが米国では軽量級の需要は少ない。まだネームバリューの少ない2人の対決にESPNがどこまで報酬を積むかは不透明。不足分はプロモーターのトップランクが支払う計画だったものコロナ禍で世界情勢が急転しアリーナに観客を動員することが難しく資ゲート収入はゼロ。資金調達が厳しくなったのだろう。

井上戦がなくなったカシメロの対戦候補は


 カシメロの対戦相手が決定、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 よく逃げたと報じられるがプロ・ボクシングはビジネスだ。リスクに見合った報酬でなければ同意する必要はない。対戦相手は決まってないが、今回のPBC、Showtimeのプラットフォームはカシメロにとって悪くない舞台だ。

 メインは、双子のWBC世界ミドル級王者ジャーモール・チャーロ(米)、WBC世界スーパーウェルター級王者ジャーメル・チャーロ(米)の防衛戦。アンダーカードで印象的な勝ち方をすれば次のシーンにも繋げることができる。

 カシメロはアマエリートのラウシー・ウォーレン(米)/21戦17勝4KO3敗が濃厚。ウォーレンの簡単なプロフィールはこちらの記事をみて欲しい。

 現時点でラウシー・ウォーレンとなるかは定かではないが、Showtimeのリングにあがることでカシメロのオプションは広がる。来年以降に井上尚弥との統一戦はもちろん、Showtimeが12月に予定しているWBC世界バンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)対ノニト・ドネア(フィリピン)戦の勝者との統一戦や、PBC傘下のギレルモ・リゴンドー(キューバ)、ルイス・ネリー(メキシコ)戦も視野に入ってくる。

 こちらの記事でも触れたが、井上対カシメロの交渉は決裂してしまったが2人が勝てば近い将来ふたたび交渉が再開されることは間違いない。アクション満載な戦いが期待されただけに残念なニュースとなってしまったが、2021年以降に実現を期待したいカードだ。

Sponsor Link

井上の関連記事

カシメロ次戦はデューク・マイカーを相手に防衛戦を行う見通し戦績を紹介

井上尚弥対モロニー戦が具体化カシメロ戦は交渉難航その理由は

井上対カシメロ戦日程はいつおこなわれるのか

井上尚弥が米国へ再上陸リゴンドー戦など今後のビッグ・ファイトを占う

Sponsor Link
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください