井上尚弥は、パウンド・フォー・パウンド(PFP)1位にランクされたとしても不思議ではないが、軽量級だけに米メディアでは過小評価されている感がある。米ESPNスティーブ・キム氏が井上を1位に選出した。今日は、11月7日さいたまスーパーアリーナでWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)バンタム級決勝でノニト・ドネア(フィリピン)と激突する井上尚弥の米ESPNの評価を紹介する。

 ESPN(米スポーツ専門チャンネル)の記者スティーブ・キム氏は、井上尚弥を全階級を通じて一番誰が強いとするランキング(PFP)で井上を1位として選出している。キム氏は、米国で最も権威あるリング誌に寄稿もしていたベテラン記者で、ジャーナリズム溢れる記事はどれも興味深い内容だ。

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EPSNのPFPランキング基準は

 ESPNはスティーブ・キム氏の他、アンドレ・ウォード氏、テディ・アトラス氏、ナイジェル・コリンズ氏12名のパネラーの投票で決まる。1位に投じた場合10ポイント、2位の場合は9ポイントと降順システムを取り入れ、合計ポイント数でランキングが決定するシステムとなっており、老舗米リング誌と比較するとランキングの透明性は高い。

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井上をESPN記者が1位に評価

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 ESPNだけでなく、他社のPFPランキングでもワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、テレンス・クロフォード(米)の2人を高く評価している。そして、その直ぐ後ろにサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)、WBSSクルーザー級を制覇したオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)が続いている。

 今あげた4人のボクサーは優れたボクサーであることに異論はない。しかし、4人のボクサーは世界基準を満たすボクサーを相手に井上尚弥のような圧倒的に試合を支配したとは思えない。私が井上を1位にしたことで、たとえ刑務所に収監されたり批判されても構わない。

 WBSS準決勝で井上が無敗のエマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を2回で破り彼を1位にした。ロドリゲス戦は彼をトップにするにあたり材料は十分だった。2019年4月のESPNのランキングでは、ロマチェンコ、クロフォード、ウシクに続いて井上は4位だったが彼は世界的にみてもエリート・クラスの選手の1人だった。

 私は、ロマチェンコ、クロフォード、ウシクをトップ3と考える人と議論する気はないが、井上がPFPトップに値するかどうか検証した。

 井上はプロ通算18戦にも関わらず彼が戦ってきた対戦相手の水準は極めて高い。そして、ロマチェンコと同じように3階級制覇(ライトフライ、スーパーフライ、バンタム)し、彼はそれぞれの階級でベストだと考えられている。

 まず、井上はプロ4戦目で後にWBA・IBF世界ライトフライ級統一王者になる田口良一を破った。その後、ベテランのアドリアン・エルナンデス(メキシコ)をストップしてプロ6戦目で世界タイトル獲得に成功。その後、スーパーフライ級にあげ長期政権を築いていたオマール・ナルバエス(アルゼンチン)を粉砕。バンタム級にあげジェイミー・マクドネル(英)を撃破している。

 重要なことは、勝ったという事実だけでなく勝ち方なんだ。PFPのランキングでは、それが重要な事項となる。

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 井上の直近の対戦相手6人は、3人が元世界王者、世界タイトルを保持していたロドリゲスだった。その男達を井上はいとも簡単にノック・アウトしてしまったんだ。マクドネルはWBAセカンド・タイトルだが、これまでノック・アウト負けはしたことがない。WBSS準々決勝で対戦したドミニカンのファン・カルロス・パヤノのも井上と対戦するまではノックアウト負けはなく、尚且つ2人は2回までもたなかった。

 そして、井上はまだ26歳でこれから全盛期を迎え、まだベストはその先の未来にある。

 確かに、ロマチェンコのような華麗な動き、クロフォードは高い身体能力がある。これらはPFPランク付けにあたり頭を悩ます。もしかしたら、井上よりスピードを持つボクサーはいるかもしれない。しかし、井上のようにスピード、テクニック、パワーを融合し高い次元のレベルに持っていけるボクサーはいるのだろうか。

 キャリア、対戦相手、勝ち方、全てにおいて彼がベストだ。

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