【結果】英国期待の新星ダニエル・デュボア対ジョー・ジョイス

 11月28日、ジョー・ジョイス(英)が英ロンドン、ウエストミンスターにあるチャーチ・ハウスでダニエル・デュボア(英)と対戦し10回KO勝ち。番狂わせを起こしたジョイスは欧州ヘビー級王座、コモンウェルス、WBC地域タイトル獲得に成功。半ば試合を諦めたように見えるデュボアの評価は下落しそうだ。左目は深刻でなければ良いが。

 勝ったジョイスは12戦全勝11KO、デュボアは16戦15勝14KO1敗1KO、プロ初黒星を喫した。

Sponsor Link


Sponsor Link

アーティストの一面もあるジョー・ジョイスのキャリア

ジョー・ジョイス
国籍 英国
身長 198cm
リーチ 203cm

プロ戦績 11戦全勝10KO KO率91%

 スコットランド人の父とナイジェリア移民の母を持ちロンドンで生まれ育ったジョイスがボクシングをはじめたのは22歳と遅かった。体格に恵まれていたジョイスは陸上競技に精を出していたが怪我をしたことをきっかけに陸上を諦めた。

 ボクシングに転じたジョイスはアマチュアで頭角を現し功績を残している。2013年ヨーロッパ選手権で銅メダル、2014コモンウェルス・ゲームズで金メダルを獲得。2015年世界選手権で銅メダルを獲得。2016年リオ五輪スーパーヘビー級で出場。決勝でトニー・ヨカ(フランス)に判定で敗れ銀メダルにおわった。

 ジョイスは2017年プロに転向。画家としての顔もあった。ピカソを愛するジョイスは画家としても才能を発揮。南ロンドンで母親と暮らすアパートには小さなスタジオがあるという。ブルース・リー、マイケル・ジャクソン、ビヨンセの肖像画を制作している。

 プロ戦績は11戦とすくないがヘビー級プロスペクトの1人として注目され、2019年、元世界王者バーメイン・ステイバーン(米)アクレサンダー・ウスチノフ(ロシア)、ブライアント・ジェニングス(米)に勝っている。

ダニエル・デュボア キャリア

ダニエル・デュボア
国籍 英国
身長 196cm
リーチ 198cm

プロ戦績 15戦全勝14KO KO率87%

 ダニエル・デュボアは英国ボクシング界で期待されている次世代のスター候補だ。ボクシングをはじめたのは6歳のとき。それまで、普通の子と同じようにアニメやTVゲームに夢中だったが、モハメド・アリやマイク・タイソンの映像をみてボクシングに夢中になったという。

 アマ時代、国際大会ではジョイスのような大きな功績はないが、ジュニアのナショナル選手権で5度優勝、シニア・タイトルで一度優勝。17歳以上のシニアでは4試合に留まっているものデュボアの才能は明らかだった。

 2020年東京五輪に出場する予定だったがプロ転向を決めた。「五輪まで4年もある。プロで2年、3年すれば世界チャンピオンになれると思ったんだ」。そう語ったデュボアは、老舗クイーンズベリー・プロモーションズ率いるフランク・ウォーレンと契約を結んだ。

デュボア対ジョイスどんな戦いだったのか

 英国人同士のライバル対決は新旧対決の構図だった。中堅選手に勝っているジョイスは35歳と高齢。一方、ダニエル・デュボアは23歳と若く将来は有望でタイトル奪取が期待されているホープで、ジョイス不利の見方が多かったが実力が拮抗している相手との対戦経験はなく、スタミナ、タフネスは未知数で今戦はヘビー級タイトル挑戦に向け試金石となる戦いだった。

デュボア対ジョイス結果

Embed from Getty Images

 「どっちが優勢なのか全くわからなかった」
 9回までの公式スコアは86−85でデュボア有利だったが、試合後のデュボアの言葉どおり一進一退の状況か続いた。

 スピードに優れるデュボアが高回転でパワーショットをまとめ、ジョイスは捕まりそうになるものクリンチやフットワークを使い耐え、デュボアが失速したところをしつこいジャブで痛めつけ後半はペースを握った。

 オープニング・ラウンド。殆ど互角だった。小柄ながらスピードに優れるデュボアがハードなコンビネーションをまとめるが、ジョイスの牙城は高く顎も強い。ラウンドの後半、失速気味になったところジャブを貰うシーンが目立った。

Embed from Getty Images

 2ラウンド、ジョイスのボディ・ジャブに対しデュボアが右の打ち下ろしがこめかみ付近にヒットしバランスを崩したがクリンチで耐えた。ジョイスはビッグ・ショットこそないがデュボアの出鼻をジャブでうまく叩いた。

 3ラウンド、デュボアはワンツーの連打からコンビネーションをまとめチャンスを作ったがジョイスを仕留めることはできず、前半飛ばしすぎたかラウンド後半はスローダウン。後半、ジョイスのジャブがヒットした。

Embed from Getty Images

 前半まではシーソーゲームの展開が続いたが、ジョイスの有効なジャブが効果を発揮。デュボアの左目が塞がり始めジョイス有利に傾きはじめた。

7ラウンド、デュボアが有効打をまとめポイント・メイクしたが後半、失速しジョイスのジャブを受けるシーンが目立った。そして、左目が完全に塞がったデュボアは動きが鈍りはじめた。


 8、9ラウンド、ジョイスがリングをサークリングしながら容赦なくデュボアの左目めがけジャブをコネクト。10ラウンド、ジョイスのジャブがカウンターでヒットするとデュボアは戦意喪失か自ら膝をつき10カウント。試合終了となった

デュボア対ジョイス動画

ジョイスの次戦はどうなるのか

Embed from Getty Images

 高齢化が進むヘビー級戦線。番狂わせを起こしたジョイス。トップ・アマだけに堅実なスタイルだが35歳となっている。WBA・WBO・IBF3団体をアンソニー・ジョシュア(英)、WBCはタイソン・フューリー(英)が保持していることで直ぐにタイトル挑戦は限りなく難しい。アマチュアで因縁のあるトニー・ヨカ(フランス)が候補にあがりそうだ。

Sponsor Link

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください