Miracle Man、事故を起こしてからメディアから忽然と姿を消したWBC・IBF世界ウェルター級統一王者エロール・スペンスJr.(米)が12月21日米FOXが中継するWBC世界スーパーウェルター級タイトルマッチ、王者トニー・ハリソン(米)対ジャーメル・チャーロ(米)の再戦に姿を表し「気分は良いよ。事故からの生還は奇跡だった」とFOXのインタビューで健全ぶりを披露。次戦は2020年6月頃の見通しだという。

 スペンスは現地時間10月16日米ダラスで、単独事故を起こし緊急搬送され、一時は重症とも報じられたがが、その後スペンスをサポートするPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)が軽傷であることを公式発表した。スペンスの今後、ウェルター級の最新の動向を見てみよう。

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スペンスは報道どおり軽傷だった

photo by:boxingscene


 奇跡的に軽傷で済んだと報じられたが、病院を退院して以来スペンスが一向にメディアに現れないことで、ファンや関係者のあいだで、実はスペンスは致命的な怪我を負ったのでは。という様々な憶測が飛び交った。

 9月にWBC王者ポーターとの統一戦を制し2団体を統一したスペンスは、うかれていたのだろう。現地時間、10月10日地元米テキサスでパーティー開場をあとにしたスペンスは、愛車フェラーリを160kmを超える速度で運転中に事故を起こしたのである。

 近隣にある防犯カメラから、中央分離帯に衝突し車が何度も回転する大事故だったことが分かる。奇跡的に無傷だったのは、スペンスがシートベルトを着用せず投げ出されたからかもしれない。あれだけの大事故、場合によってはキャリアどころか命を落としていても不思議ではなかった。

 顔の裂傷と歯を失ったのみだったが、この後、飲酒運転だったことが発覚。単独事故だから良かったもの、他の車や人を巻き込んでいたら大惨事になっていた可能性があり、軽傷で済んだことは救いだったが、飲酒運転は許されるものではない。

 スペンスは単独事故のため刑事事件にはならない見通しで、最大で2000ドル(約21万7000円)の罰金、3ヶ月から1年の免停処分が科される見通し。

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スペンス、復帰戦は5月か6月

 スペンスが、戻ってくればより一層ウェルター級戦線の覇権争いは加速しそうだ。2020年、ウェルター級ビッグ・ファイトの期待が高まり、第一弾としてウェルター級で蚊帳の外だったWBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米)とスペンスに敗れたが最後まで粘ったショーン・ポーター(米)戦の交渉が動き出している。

 もともと、クロフォードをプロモートするTopRank社(米有力プロモーター)と、スペンス、ポーターをマネージメントするヘイモン氏は提携するTV局の違いから対立構図にあり、合意することが難しかったが、WBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(米)対タイソン・フューリー(英)が基本合意したニュースを受け、TopRank社とPBCは対立するが両サイドの看板選手同士のマッチメークが合意する可能性が高まった。

 実際、ウェルター級を中心にタレントを豊富に揃えるPBCにしてもマッチメークは限界を迎えている。キース・サーマン(米)はようやく、復帰したがパッキャオ戦後に左手の手術をしていつ戻ってこれるかは分からない。そして、スペンスは事故を起こし1月に予定していた試合は延期となってしまった。

 先行きの予測は難しいが、クロフォード対ポーター戦の勝者が2020年後半に3団体王座統一戦に進むことは容易に想像できる。そして、もう1人のキーマンがWBA(世界ボクシング協会)スーパー王座を保持するマニー・パッキャオ(フィリピン)の動向だ。パッキャオは夏前にもリングに戻る予定だが、現時点で対戦相手は決まっていない。そして、気になるのがパッキャオの対戦候補として挙っていたマイキー・ガルシア(米)が対立するマッチルームと単戦契約を交わしたことだ。

 マッチルームのエディ・ハーン氏は、マイキー対パッキャオ戦を示唆。パッキャオはPBCと複数戦契約を結んでおりまだ契約は有効な状態だ。ただ今後、エディ・ハーン氏が大金を積みパッキャオ獲得に向け急接近する可能性は考えられる。

 そして、パッキャオを獲得することができれば、DAZNの購読者も大きく伸ばすことができるだろう。北米に進出したDAZN、購読者数は伸び悩んでいる。DAZNは潤沢な資金を持つ投資家をバックに莫大な資金を投入しているが、資金回収は出来ていない。

 DAZNは、一時的な購読者を増やすのではなく、サブスクリプションの強み、年間契約する購読者を獲得したい狙いがある。世界的にも知られているパッキャオと契約すれば、看板選手のカネロ、ジョシュア、ゴロフキンの試合と合わせ年間安定したイベントを提供することが可能だ。もちろん今後は予測しにくいが、クロフォード対ポーター戦が合意すれば、2020年ウェルター級でビッグ・ファイト実現の期待は更に高まるだろう。

(Via:boxing scene

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