WBC世界ライト級王者テビン・ヘイニー(米)が、アルフレド・サンティアゴ(ドミニカ共和国)/13戦12勝4KO1敗を12回3−0(120−107)で下し、WBCライト級王座初防衛に成功。ヘイニーは、20歳4ヶ月で史上最年少でヘビー級王者となったマイク・タイソン(米)、デビッド・ベナビデス(米)と並んだ。

 WBC初防衛に成功したヘイニーは、プロ通算24戦全勝15KO。米リング誌ライト級では2位にランクしている。若手筆頭の有望株ヘイニーは、PFP傑作ライト級で最強のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)戦に名乗りを挙げているが、焦らずキャリアを積むべきだろう。

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 WBC暫定王者ヘイニーは、ロマチェンコへの挑戦権をもっていたが、ロマチェンコとヘイニーの一戦は政治的な理由で実現は難かしかった。WBC(世界ボクシング評議会)は、WBA・WBC・WBOライト級3団体を統一するロマチェンコをWBCフランチャイズ王者へスライド、ヘイニーを正規王者へ格上げするという強硬手段をとった。

「もっと上手くできたと思うけど、右肩を脱臼したように感じたんだ。でも、自分が王者であることを示せたと思う」。
 ライト級若手エリート候補筆頭のヘイニーは、ドミニカンを陥落させることはできなかった。パンチの正確性では圧倒的にヘイニーだったが、サンティアゴをコントロールすることは簡単ではなかった。

 いつもならシャープなジャブと連動する速い足で主導権を握るが、サンティアゴのフレームと反撃、匠なクリンチ・ワークに終始悩まされた。

 サンティアゴは、プレスをかけヘイニーのカウンターを恐れず、打ち終わりはしっかりと反撃。中盤以降は、ヘイニーがコンビネーションを打つ前にクリンチで遮断しヘイニーの良さを掻き消した。サンティアゴは、ヘイニーのような正確なパンチではないがCompuBoxのパンチ・スタッツによれば、トータル・パンチは474発とヘイニーを上回った。

 ヘイニーは、トータルパンチ444発中144発(33%)を的中、サンティアゴは474発中69発(15%)だった。

 だが、それでも4回にはスリップ・ダウンで相手にダメージを与え、5回にL字ガードの名手ジェームズ・トニー(米)、フロイド・メイウェザーJr.(米)を思い起こさせるショルダー・ロールからのカウンターでダウンを奪ったのは目を見張るものだったが、そこから仕留められなかったのは今後の課題だ。

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若きライト級4強

 ライト級は、20代の若く将来のスター候補らが集う、現時点では4人とも無敗だ。凌ぎを削り将来的にぶつかり合うことが期待される。元WBA世界スーパーフェザー級王者ガーボンタ・デービス(米)、ライアン・ガルシア(米)、テオフィモ・ロペス(米)の動向を追ってみた。

 スーパーフェザー級からライト級に進出をはたすガーボンタ・デービス(米)は、古巣のユリオルキス・ガンボア(キューバ)と戦うことが決まっている。デビュー当時から将来のスター候補と言われ、故郷米ボルティモアでは満員に近い観客を動員し地元での存在感を強めているが、いまだビッグ・ファイトは実現していない。

 高い身体能力を示し評価を上げてきたテオフィモ・ロペス(米)。米リング誌の評価は3位、中谷戦で思わぬ大苦戦を強いらかつての勢いは消えたが、ライト級屈指のIBF王者リチャード・コミー(ガーナ)戦に臨む。

 先を急ぐのはライト級の減量苦と多くの報酬を稼ぎたいといったところだろう。強打のパンチャー、コミーとの対戦は間違いなく噛み合う。ロペスはカウンターが得意、中谷よりやりやすいかもしれない。たが、プロモートするTopRank社ボブ・アラムはコミー戦に向かうことを不安視していた。にコミーは階級屈指のパンチャーでリスクは大きく、先を急ぐロペスがどういった戦略を描くのか楽しみな一戦だ。

 ヘイニーとマッチ・メイクが期待されるゴールデン・ボーイ・プロモーションズ(GBP)のアイドル、ライアン・ガルシア(米)はロメロ・デュノ(フィリピン)を1回で粉砕。米リング誌では6位、次戦はさらに大きなステージが用意されることは間違いない。世界タイトルマッチ枠であればメインを務められるまでの人気を誇る。

 ガルシアをプロモートするGBPは若手を大事に育てあげる傾向はあるが、ヘイニーをプロモートするマッチルーム・エディ・ハーン氏は傘下に収める選手であってもプロテクトせず、躊躇なく好カードを組んでる。次に実現することはないにしても、2020年、2021年、商品価値がお互い上がったところで実現が期待できるかもしれない。

 ライアン・ガルシアの対戦候補にあがるホルヘ・リナレス(ベネズエラ)は、決まれば注目を集めるカードになる。リナレスはカノに番狂わせで負けた以来、日本で再起戦を行い勝ち一時はスーパーライト級に上げる方針を示していたが、カノ戦で惨敗したことでロマチェンコとの再戦を目指す方向で間違いない。

 ただ、ロマチェンコはコミー対ロペス戦の勝者との統一路線で先行きは不透明。合意にあたりリナレスを北米でプロモートするGBPが首を縦に振るかがキーになるが、両陣営が臨めば締結は難しくないだけに実現の期待感は高まりそうだ。

(Via: ESPN)

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