【週末結果】カネロ対スミス、ロドリゲス戦の振り返り

 12月18日は米フロリダでゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)の防衛戦。12月19日、米国ではDAZN、Showtimeの興行があった。注目興行はなんといっても、カネロ対カラム・スミス(英)戦だった。年内最後となるShowtimeは3つの注目カードがあったが何れも消化不良という結果に終わった。簡単に振り返ってみよう。

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ロドリゲス対ガバリョ前座

 2020年内最後のShowtimeイベントは、小規模興行ながら好カードで期待があったが、セットされたアンダーカードは偶然のバッティングによるカードで試合続行不可。メインカードは、採点が物議を醸す最悪のシナリオで終わった。

 オープニングは、ゲーリー・アントニオ・ラッセルJr(米)がファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)とバンタム級契約10回戦。WBC世界フェザー級王者ゲーリー・ラッセルJr.の弟で知られている。

 ラッセルは17戦全勝。経験値で上のパヤノは初の強豪でステップアップ戦だった。パヤノは、バンタム級でいえば2次リーグに属しているが36歳。ピークは過ぎさっている。キャリアは終わりに近づき最近では若手やホープの踏み台になっている。

 井上に痛烈なノックアウト負けをしたパヤノは再起戦を経て、ルイス・ネリー(メキシコ)にノックアウト負け、ダニエル・ローマン(米)に敗北している。

 序盤はラッセルのスピードが目立ったが、パヤノは距離をつめクリンチを上手く使いラッセルのペースを乱し対抗したが、有効打ではラッセルがリードしていた。

 ラッセルは右を打ち込みパヤノをグラつかせペースを握りかけたが5ラウンド、偶然のバッティングでパヤノが左目をカット。ドクター・チェックが入り試合続行不可。7回までのスコア、(59−55 2者 58−56)でラッセルが負傷判定勝ちとなった。

 セミ・ファイナルに登場したウェルター級プロスペクト、ジャロン・エニス(米)は1ラウンド、フィニッシュが見えたが偶然のバッティングで相手のハーデンの額が深く切れ試合続行不可となった。

 ファン・カルロス・アブレウを粉砕したエニスは、当初、ハーデンではなくトーマス・デュロルメ(プエルトリコ)と対戦する予定だったが、デュロルメが新型コロナウイルスに感染したことで、クリス・ヴァン・ハーデンに相手が変更となった。

 偶然のバッティングで無判定試合となってしまったがエニスはコロナ禍でありながら2020年は3試合を消化している。2021年にタイトルマッチが用意されるだろう。

 WBAスーパー王者マニー・パッキャオ(フィリピン)、IBF・WBC統一王者エロール・スペンスJr.(米)との対決は難しいが、WBA正規王者ヨルデニス・ウガス(キューバ)やWBA暫定王者ジャメル・ジェームス(米)、WBA路線でタイトルを狙いそうだ。

ロドリゲス対ガバリョ

試合結果レビュー:【結果】エマヌエル・ロドリゲス対レイマート・ガバリョ

 試合は、レイマート・ガバリョ(フィリピン)が2−1(115−113,110ー118、116−112)でロドリゲスに判定勝ちしたが、判定結果が物議を醸している。

 筆者はロドリゲスの勝ち。試合は、ロドリゲスがジャブとカウンターで主導権を握っていた。ガバリョが明確にとったのは8回のみだった。TV観戦と現地ジャッジでは見方も違い乖離があることも珍しくないが、ジャッジはガバリョの空を切る攻撃を手数とったのだろうか。

 判定に納得のいかないロドリゲス陣営は、WBC(世界ボクシング評議会)へ判定結果を不服として、120以内に即時再戦を要求している。

 上記はCompuBoxが提供するパンチ・スタッツ。ガバリョは手数こそ多いが的中率は悪い。パワーはあるが攻撃は単調でスキルがあるロドリゲスに対し突破口を掴めずにいた。ロドリゲスはガバリョを揺らすパンチを放ったもの追い打ちをかけず、12ラウンド終始安全運転に徹していたことは疑問。パフォーマンス不足だったことは否めない。

カネロ対スミス

試合結果レビュー:
【結果速報】カネロ対カラム・スミス今後はどうなるのか

 カネロが、PFP(パウンド・フォー・パウンド)、ナンバー1であることに異論はない。それを証明した戦いだった。内容はあまりにも一方的だった。スミスに対しての評価はわれるが、スーパーミドル級では紛れもなく強豪の1人だ。

 オッズ通りカネロが圧勝したが、ここまでカネロがスミス相手に完璧なまでの勝利を飾るとは想像してなかった。30歳とプライム・タイム、改善しまだまだ成長している。

 コロナ禍でもトレーニングは怠っていなかったことが試合から見えた。サビつきは見えず、スーパーミドル級に最フィットした感がある。カネロは、井上尚弥やテレンス・クロフォード(米)から追われる身だがPFP首位は揺るがない。

 スナッピーなジャブ、プレッシャー、フェイントを交えたギミックなショット。多彩な攻撃。スミスを吹き飛ばすパワーショットはミドル級時代よりも破壊力は増している。スミスの上腕二頭筋の負傷は、スミスの左を打てなくさせる為、カネロが意図的に狙ったものだという。

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 そして、カネロのスタイルを支えるのが高いディフェンス能力だ。2010年、ホセ・ミゲール・コット戦でキャリア最大のピンチに陥ったが、その後は改善し基盤を高めている。ディフェンスに関していえば全階級でカネロほど優れているボクサーはいないだろう。

 ムービンセンスが優れボディ・ワークが光った。スミスはいくつかショットを叩き込むがカネロはブロック、ボディ・ワーク、高度なスリッピングアウェーで完全に無効化した。

 完勝したカネロの次戦に注目が集まっている。IBF世界スーパーミドル級王者カレブ・プラント(米)やWBO世界スーパーミドル級王者ビリー・ジョー・サンダース(英)らが候補にあがっている。

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