メキシコの独立記念日、メキシカンだけでなくメキシコ系アメリカ人なども盛大に祝う大切な日。5月、9月とヒスパニックが盛大に祝うイベントの主役を務めるのはカネロだ。次戦はてっきりゴロフキンとの3部作目だと思っていたが、どうやらカネロは関心がないようだ。

 ゴロフキンとの3戦目が有力視されていたが、WBA世界スーパーミドル級王者カラム・スミス(英)、WBO世界ライトヘビー級王者セルゲイ・コバレフ(ロシア)が候補に浮上。カネロと大型契約したDAZN、採算に見合う利益を出せる相手は一体誰だろうか。

「ファンは次に僕が誰と対戦を臨んでいるのか知っている。9月にカネロと戦う準備はできている。ビッグドラマ・ショーを見たいなら彼に聞いてみてほしいね。ビッグドラマ・ショーをお見せする準備は出来ているよ」

 カネロとの3部作目の再戦を臨んだゴロフキン、カネロが大型契約したDAZNと契約を結んだことでカネロとの再戦が規定路線だと思われていたが「ゴロフキンとの戦いは完了している」当の本人はゴロフキンとの3部作目には関心を示していない。

カネロ対ゴロフキン再戦は消滅か?!

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 米メディアによると、ゴロフキンとの3戦目の交渉は開催地をめぐり難航している。

 2018年9月米ラスベガスにあるT-Mobileアリーナでカネロとの再戦の試合後のリング・インタビューに応じずそうそうに控え室に引き上げたゴロフキン。判定結果に納得がいかなかったことは間違いない。ゴロフキンは、米ラスベガス以外のニューヨークやテキサスにあるAT&Tスタジアム開催を臨んでいるが、すでに会場を抑えているカネロを擁するゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)は米ラスベガス以外はありえないと、譲らない姿勢を示している。

 実は、ゴロフキンはDAZNと契約する前カネロとの再戦には関心を示していなかったが、それには理由があった。

 米プレミアム・ケーブルTV局HBOがボクシング中継から撤退してフリー・エージェントとなったゴロフキンは、北米に上陸したDAZN(ダ・ゾーン)とストック・オプション、自身で設立したGGGプロモーションズのイベントをDAZNで配信する権利、8桁(数千万ドル)の報酬で合意した。そして「ゴロフキンとの契約条件にはカネロ3戦目が盛り込まれていた」とDAZN幹部は明かしている。

DAZNはカネロ対ゴロフキン3を開催したい

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 カネロ、ゴロフキン獲得の交渉に大きく絡んだDAZNグループ会長ジョン・スキッパー氏は「カネロ対ゴロフキンの3部作目の交渉締結を推進している」と実現させたい構え。それもそのはず、DAZNはカネロと10試合3億6500万ドル(約410億円)という巨額の契約を結んでいる。北米で最大級の商品価値があるカネロを獲得したのはDAZNの成長のためだ。

 3部作目を起こす価値は十分ある。初戦はドロー、カネロの高等スキルが際立った面もあるが、内容的にはゴロフキンに勝ったとは到底いい難いもので、判定は物議を醸しゴロフキン勝ちの論調だった。

 再戦の前評判でカネロはゴロフキンと真っ向勝負をしかけない見方が少なくなかったが、大方の予想に反しゴロフキンの圧力を受け止め迎え撃ったカネロ、初戦とは全く違う戦いになった再戦は見応えがあった。これまでは0−1、最終決着として3部作目をやる価値はある。

 筆者は第2戦目は、カネロの判定勝ちで異論はないが、米国を中心に判定は物議を醸しドロー、ゴロフキン勝ちを支持する声も多く。議論の余地がある結果だった。

 実際、米メディア関係者のゴロフキン支持者は40人、引き分けが17人、カネロ勝利はたったの2人だった。ESPNシニア・ライターのダン・レイフィール氏はドロー、スティーブンAスミス氏、テディ・アトラス氏、HBOハロルド・レダーマン氏はゴロフキン勝利を支持、米リング誌ダグ・フィッシャー編集長はドローの見解を示していた。

 現時点でミドル級ではイベント規模が最も大きいカネロ対ゴロフキン3部作目は、カジュアル層にも受け入れやすくDAZNの新規ユーザー獲得が見込め合理的だ。もちろん、ゴロフキンとの3部作目を来年意向にずらしてゴロフキンの衰えを待つというカネロ陣営の策略もあるかもしれない。

 もし、2019年9月メキシコの独立記念日の週末にカネロ対ゴロフキン3部作目が実現しなければ、どういったシナリオがあるのだろうか。

カネロ対コバレフは実現するのかどうか

 カネロが3階級上のライトヘビー級で、戦うことは非現実的な気もするが、カネロをプロモートするGBPが正式にコバレフを擁するメインイベンツ社にオファーを出したことが分かっている。すでに、DAZNはカネロの次戦としてコバレフを承認しているという。

 オファーされた金額は明らかになってないが、カネロ対ジェイコブ戦のジェイコブスの報酬1000万ドル(約11億円1000万円)より少ない金額だったという。

 具体的な金額は明かされてないが、米メディアによるとジョシュア対ミラー戦で、ドーピング検査で出場停止にされなければミラーが受け取るはずだった600万ドルより低かったと言われている。

 これが本当であればコバレフは、5億円の報酬は約束されるはずでキャリア最大の好機だが、GBPから掲示されたオファー金額では受け入れできない事情があった。コバレフはDAZNがゴロフキン3部作目の他に承認する唯一のオプションだが、8月に指名戦を控えるコバレフ戦を短期間でまとめることができるか懸念されることは多い。

 すでにコバレフはアンソニー・ヤード(英)との指名戦が8月24日開催に向け基本合意。コバレフがカネロ戦に方針を変更するのであれば、数百万ドルの報酬を約束されているヤード陣営に待機料を支払う必要があり、共同プロモートするトップランク社にも支払いが生じるという。

 トップランク社は、コバレフをメインイベンツ社と共同プロモートしESPN(米スポーツ専門チャンネル)と独占契約を結んでいることから、カネロと契約するDAZNは締結に向け大きな障害となる可能性があるもの、合意した場合GBPとメインイベンツ社の共同イベントとなり、トップランク社ボブ・アラム氏は介入しない姿勢を示している。

 今後は、カネロが決まればジェット・コースターのようにゴロフキンやムンギア、カラム・スミスの試合も決まってきそうだ。最新の情報によれば、メインイベンツ社はGBPのオファーを拒否したが、GBPは再度メインイベンツ社にオファーを掲示。まだ、交渉は続いている。

 そして、カネロが保持するIBFミドル級王座が剥奪される可能性がでてきている。IBF(国際ボクシング連盟)は、カネロと指名挑戦者であるデレイビャンチェンコ(ウクライナ)戦を義務付け入札期限を設置したが、カネロ陣営は指名戦には応じない姿勢を示している。

 もし、カネロがIBF王座を剥奪された場合、状況は随分変わってくる。空位となった王座は以前にも指名戦を命じられ実現しなかったデレイビャンチェンコとゴロフキンで争われることになる。

 もちろん、ゴロフキン陣営はカネロの他ハイメ・ムンギア(メキシコ)も候補に挙がっておりIBF王座決定戦を受けいれるかどうか不透明だが、仮にカネロ対コバレフが締結。ゴロフキンがデレイビャンチェンコ戦にカジを切った場合、来年2020年5月に勝者同士を戦わせるのであれば悪くないシナリオだ。

 IBFの入札期限は7月23日、カネロの試合は9月14日、コバレフの次戦も迫っており合意するかも今週、来週には答えが出てきそうだ。

(Via:boxingscene

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