米国現地時間、2015年3月7日ネバタ州ラスベガスMGMグランド・ガーデン・アリーナで遂に今世界のボクシング界で最も持ち、今後の中心人物になるであろうアル・ヘイモンが仕掛ける「プレミアム・ボクシング・チャンプオンズ」(以下PBC)の初興行がスタート。

初興行となる3月7日は、米3大ネットワークの1つであるNBCでプライム・タイムで中継される。米国地上波プライムタイムに十数年ぶりにボクシング中継が帰ってくることから大きな注目を浴び、低迷するボクシング界の人気を取り戻すことが出来るかという観点でも期待が高まっている。

アル・ヘイモンは、新会社「ヘイモン・ボクシング」を設立。2015年、アル・ヘイモンが仕掛けるPBC興行は、20のボクシング・イベントを予定。その内、NBCは土曜日のプライム・タイムに5つの放送、土曜日の午後に6つの放送、残り9つの興行が土曜日のプライム・タイムにNBCスポーツで放送されることが決定している。

3月7日対戦カード

3月7日初興行の対戦カードは、メイウェザーの2015年9月以降の挑戦者として名の挙がる、キース・サーマンがWBA暫定ウェルター級タイトルマッチ12回戦でロバート・ゲレロと激突。マイダナに敗戦後、順調に勝ち星を上げビッグマッチが囁かれるエイドリアン・ブローナーは、スーパーライト級の門番とも言えるジョン・モリナJr.とスーパーライト級12回戦で対戦。ヘイモンと契約し、2015年ジョニー・ゴンサレス、レオ・サンタ・クルスとビッグ・マッチの噂があるアブネル・マレスは、フェザー級10回戦でアルツロ・サントスと対戦する。メインカードのサーマン、ゲレロの試合分析については、asukaさんのこちらのブログが参考になるので是非身て欲しい。

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勢力を拡大し続けるアル・ヘイモン

2015年アル・ヘイモンは、ボクシング界を乗っ取る計画だろう。アル・ヘイモンは、NBC、スパイクTVと提携。その後、米国4大ネットワークの1つCBS(Showtimeの親が会社)がShowtimeと共同でPBC興行を放送することを発表。最近では、バウンスTVと提携、イギリスBoxNationはPBCを同国で放送することをアル・ヘイモンと契約。米国主要ネットワークを掌握し米国外まで活動の範囲を広め勢力を強めている。

ケーブTV局から地上波へ

2005年以降、米地上波放送でボクシング中継が無くなり、ボクシング中継は地上波からケーブルテレビ局、米大手HBO、Showtimeへと以降。ビッグマッチはPPV放送が主流となった。PPVのビジネスモデルは、プロモーターとしては莫大な利益を生み出すが、ボクシング視聴者はケーブルテレビ局と契約しなければボクシング中継を観ることが出来なくなっていた。

ボクシング中継ケーブルTV局、HBO、Showtimeは有料チャンネルであり、視聴者は契約しなければHBO、Showtimeのボクシング中継は観ることが出来ない。PPV放送は1試合につき視聴権を購入することが必須だ。米国では一部のボクシング・ファン以外はボクシング中継を見れなくなったのは、ボクシング人気が低迷した要因の1つといえるだろう。

PBCが全米地上波でボクシング中継を再開することの意味は大きい。地上波で放送されることで一般のスポーツ・ファンの取り込み、PPVのプロモーション、低迷しているボクシング界を活性化させる起爆剤となるかもしれない。PBCが開始されることで、PPV乱立も無くなると見ている。ケーブルテレビ局から地上波放送となるが、完全に地上波には移行せず暫くは興業収益が見込めるビッグマッチはPPV放送となるだろう。しかし、今後は、ネットワークでオンデマンド配信されるなど新たなコンテンツの配信方法も検討されているという。

ヘイモン政権の誕生で力関係が変わる

photo by:The Ring TV

photo by:The Ring TV

世界のボクシング界を牽引してきた、米2大プロモーターのトップランク、ゴールデン・ボーイ・プロモーションズ(以下GBP)、2015年アル・ヘイモンが表舞台にでてきた今、世界のボクシング界の勢力図は大きく変わるといっていいだろう。アル・ヘイモンは、現在190人のファイターと契約。ウェルター、スパーウェルター級の中量級ファイターからヘビー級まで現在活躍し中心人物とされているファイターと契約していることから、ビッグマッチを興行することが容易だ。そして、現在アル・ヘイモンには強力な「相談役」として元GBP CEOリチャード・シェーファーが興行のアドバイス、サポート役としてついているようだ。

ヘイモン政権の誕生により、トップランク、GBPが世界のボクシング界をリードしてきたが今後力関係が大きく変わる。既にアル・ヘイモンは、2015年3月、4月、5月とPBC興行を開催する主要となる会場を抑えはじめ、トップランク、GBPは会場変更を余儀なくされている。

トップランクは主力選手こそ少ないが人気選手を抱えているだけに手堅いマッチメイクを今後もしていくと見られている。GBPは、ヘイモン傘下のファイターとのプロモーション契約を失ったことの打撃は大きいが、若い選手の育成をしていくことを表明。新たなシリーズ4回戦、8回戦を中心とした「LA. Fight Club」を発表FOXスポーツで放送することが決まり新たな活路を見出している。今後のビッグマッチは、トップランクとの共同興行することは必然的に迫られるだろう。

2015年世界のボクシング界は変化を遂げるだろう。今、アル・ヘイモンは、強力なアドバイザーとなる元GBP CEO リチャード・シェーファーがサポート、アドバイザーとして相談役として付いている。に5月2日には今世紀最大のスポーツ・イベント「世紀の一戦」フロイド・メイウェザーJr.、マニー・パッキャオとの一戦が決まり1つの時代に区切りがつく。ボクシング中継も主流だったケーブルTV局から地上波へアル・ヘイモンが新たな挑戦をする。HBO、Showtime、2大ケーブルテレビ局の行末、新鋭ロック・ネイション・スポーツは今後どうなるのか、2015年世界のボクシング界も大きな変化を遂げることになりそうだ。

( Via: boxingscene