米国で最も権威あるリング誌は、PFP(パウンド・フォー・パウンド)のランキングを2019年3月更新。マイキー・ガルシア(米)に勝ったIBF世界ウェルター級王者エロール・スペンスJr.(米)を5位にランク・アップした。


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米リング誌のPFPランキングは以下のとおり。
 1位ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
 2位テレンス・クロフォード(米)
 3位サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)
 4位オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
 5位エロール・スペンスJr.(米)
 6位ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)
 7位井上尚弥
 8位シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)
 9位マイキー・ガルシア(米)
 10位ドニー・ニエテス(フィリピン)

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スペンスは大きく飛躍

 スペンスは、米リング誌のPFPランクを10位から5位に大きくランクをあげた。

 「キャンプを通じて、多くの記者たちがマイキーはスマートだけど、僕が彼のようにボクシングできないと思っていたんだ。でも、今日それは間違いだったことを証明した。今回のゲーム・プランはスマートに戦うことだったんだ。ゲームを通じてスイート・サイエンスを見せることができたと思う」

 試合後にスペンスが語っているとおり、サイズで上回るスペンスがフィジカルでマイキーを抑えるのではなく、相手が入ってこれない距離を徹底、マイキーをシャット・アウト。ロングレンジから、長いジャブで、マイキーを苦しめ試合の主導権を握った。

 マイキーは、序盤はプレッシャーをかけ攻勢をかけたが、距離の長いスペンスに入り込むことは容易ではなく、逆にスペンスの的確なハードなショットを貰い危ないと思う場面も少なくなかった。

 CompuBoxによる統計でスペンスは、手数、的中率でも大きくマイキーを上回った。総パンチ数1082発、うち345発をヒット。一方、マイキーは406発、うち75発におわっている。

マイキーのPFPランクはダウン

 「今夜、僕をサポートしてくれたみんなに感謝している。階級屈指のチャンピオンと12ラウンド戦った。彼は素晴らしいチャンピオンだ。そして、彼は”The Truth”(本物)だった。負けてしまったけど、フル・ラウンド戦った。それは、最近では誰も成し遂げなかったことだ。これを出来た自分を誇りに思う」

 マイキーは、スペンスに勝てばフェザー〜ウェルター級制覇という偉業を成し遂げたが、スペンスの厚い壁を打ち砕くことはできず完敗した。

 米リング誌のパネラー、ウエイン・ライト氏次のように述べている。「マイキーは素晴らしいファイターだけど、ウェルター級ではエリート・クラスではない。でも、それは恥じるべきことではない。彼は依然として素晴らしいファイターであることに変わりはないし、彼にはまだいくつか素晴らしい夜になるファイトがある」

 マイキーのランクは、米リング誌のパネラーのあいだでシーサケットのランクと議論がなされていたが、最終的にマイキーのランクは7位から9位、シーサケットの次点にランクダウンすることで落ち着いた。

 PFPランキングは明確な規定がない故、ランキング付けするのは極めて難しいが、議論になったのはマイキーの実績だろう。これまで、4階級制覇の実績をもつが、階級最強と呼ばれる王者に勝った実績はない。直近Sライト級のベルトは、セルゲイ・リピネッツと戦い奪ったIBF世界Sライト級タイトルだ。

 一方、シーサケットは、PFPだったローマン・ゴンサレスに勝った実績がある。

 ウェルター級、リネラル王者は不在だが現時点ではスペンスが相応しい。今回、マイキーは初めて階級最強の王者へ挑戦した形だ。一方で、かつて日本にかませ犬として来日したシーサケットは、当時PFP首位に君臨するローマン・ゴンサレスと2度戦い再戦でゴンサレスを粉砕。Sフライ級屈指の実力者フアン・フランシスコ・エストラーダにも勝っている。

 米リング誌は、シーサケットと戦う前ゴンサレスをPFP首位としていたが、コンディショニング不良が目立ち、Sフライ級にあげパワー不足と多くの課題を背負ったゴンサレスがPFP首位だったかどうかは疑問が残る。実際、当時Sフェザー級で相手をことごとく戦意喪失に追い込むロマチェンコこそ1位だという声も少なくなかった。

のぞまれるのはスペンス対クロフォード戦

photo by:boxingscene

 スペンス対クロフォード 、実現すればウェルター級最強を決定する一戦になるにちがいない。勝ったほうがウェルター級最強だ。しかし、待望されるビッグ・ファイトを実現するには大きなハードルを乗り越えなければならない。

 両者間にはホスト局の大きな壁が立ちはだかる。交渉するにしても興行権をどちらが握るのか、決戦地をどこにするのか交渉難航は必至だ。

 スペンスは、PBC(プレミア・ボクシングチャンピオンズ)の事実上の最高権限をもつアル・ヘイモン氏と契約。そのヘイモンは、米地上波FOX、Showtimeと契約を結んでいる。

 一方、クロフォードは、スペンス陣営とはライバル局にあたるESPN(米スポーツ専門チャンネル)と提携するトップランク社(米有力プロモーター)と契約を結んでいる関係上、交渉をまとめるにはメイウェザー対パッキャオ戦が締結したように、Showtime或いはFOX、ESPNで合同PPV(ペイ・パー・ビュー)でまとめるしかない。

 プロモーター、ホスト局が提携して以前より、ビッグ・ファイトの実現がより一層難しくなり、懸念されるのが人気、実力を兼ね備えた選手同士のビッグ・ファイトの減少だ。2019年、プロモーター、ホスト局の垣根を超えたビッグ・ファイトをまとめることができるか大きな課題だ。

(Via:The Ring

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