井岡一翔、ふたたび4階級制覇のチャンスの舞台が整ってきている。この動きは、日本開催で組む動きと捉えて間違いない。

 井岡は、JBC(日本ボクシングコミッション)にReaon大貫ジム所属選手としてライセンスを提出。JBCの承認さえおりれば日本で試合をすることが可能となった。


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井岡はJBCライセンスを失っていった

 所属していた井岡ジムを離脱して2018年に現役復帰を発表した井岡、主戦場を国外としていたが、復帰の際に国内ライセンスを再申請していなかった井岡のライセンスは事実上失効していた。

 現行のJBCの規定では国内ライセンスを取得するには、国内のプロ加盟ジムへ所属する必要がある。JBCは、井岡の復帰を受け国内のライセンス再申請を要請していた。

 しかし、日本での復帰より米国で開催する軽量級イベントの舞台に臨み強力なバックアップ体制が整う井岡は、JBCのライセンスは必要ではなかった。

 井岡はスポンサーであるSANKYO、米国で軽量級イベントをとりまとめる米プレミアム・ケーブルTV局HBOと関係の深いトム・ローフラー氏の協力があり、米国で現役復帰することが決まった。

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井岡、パリクテとの王座決定戦か

photo by:boxingscene


 いま、井岡はタイトル挑戦にできる位置にいる。2018年大晦日に空位のWBO世界Sフライ級王座決定戦でドニー・ニエテス(フィリピン)に敗れたが、そのニエテスが一度も防衛戦を行わず王座返上を発表。WBO同級4位井岡がふたたび空位の王座決定戦にエントリーできる可能性が高まっている。

 まだ、WBO(世界ボクシング機構)は空位の王座決定戦のアナウンスはなく、WBOの意向も含め不透明な部分があるが、井岡が王座決定戦にエントリーできる位置にいることは間違いない。

 WBOランキングでは4位だが、井岡より上位の選手らは他団体王者へ挑戦することがきまっている。2位ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)は、4月26日米ロサンゼルスでWBC世界Sフライ級王者シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)との再戦が決定。

 3位船井龍一(ワタナベ)は、5月4日IBF世界Sフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)へ挑戦することがすでに決まっている。順当にいけば井岡は、同級1位アストン・パリクテ(フィリピン)28戦25勝(21KO)2敗(1KO)1分と争うことになる。

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日本に主戦場を移すとどうなるのか

 今後のキャリアを考えれば、日本で戦う舞台を用意しておくことも悪くない。日本では、ボクシングの本場米国で戦うことを求める声は多い。米国でビッグ・ファイトを掴めれば1億円も夢ではない。

 しかし、軽量級の中心地は間違いなく日本だ。米国で軽量級では高い報酬はのぞめない。米国で軽量級をけん引したローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の活躍もあり米国で軽視されていた軽量級にふたたびスポットライトがあたったもの、1億円以上を稼げる中量級と比較するとその報酬は比べ物にならないほど低い。
 
 HBOが米国で企画するSuperfly3にエントリーした井岡の報酬は僅か2万5000ドル(約280万円)だった。

 もちろん、HBOが体力がなく財政難だったこともあるが元王者ということを考えれば、低すぎる金額だ。地元大阪での人気はもちろん、日本で平均12.9%という高視聴率をたたきだす井岡であれば、スポンサー集めも難しくなく報酬は8桁は稼げる。

 それでも、報酬が安く米デビュー戦でリスキーなマックウィリアムズ・アローヨ(プエルトリコ)戦に方針を決めたのは、報酬より自身の強さを証明してSフライ級でビッグファイトを実現するためだったことは間違いない。

 それに、一時的ではあるにせよ日本を離れたことは正解だったと言える。アローヨに勝ち、ドニー・ニエテスに判定負けしたが米国でもっとも権威あるリング誌の井岡の評価はSフライ級4位とIBF王者アンカハスより高い位置だ。

 もっとも、報酬は低いが米国を主戦場においたことで得られるメリットは多い。日本では「逃げた」とよく言われるが、海外の強豪を日本へ呼ぶには交渉は難航を極める。

 これは当然だが、交渉において対戦相手もそれ相応のリスクに見合った報酬を求めてくる。そうでなければ、わざわざ日本へ出向き契約書にサインするはずがない。

 実際、米国デビュー戦となったマックウィリアムズ・アローヨ戦にしても、米国でなければ実現は難しかったかもしれない。アローヨは、Superfly2でカルロス・クアドラス(メキシコ)に勝ち次勝てばタイトル挑戦できる位置にいた。それに、アジア人だけでなく米国でHBOが中継する舞台で戦うことはボクサーにとってステータスで、全てのボクサーが夢見る舞台だ。

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日本を主戦場にすることでマイナス面も考えられる

 ただ、日本を主戦場にすることでしがらみは一層厳しくなることも考えられる。これまでは、日本のジムに所属せずいわばフリー・エージェントで身軽だった。今後、日本に主戦場を移すことでTV局との契約の都合もでて懸念されるのが、Sフライ級ビッグネームとの対戦が叶わなくなることだ。

 たとえば、WBC世界Sフライ級王者シーサケットが契約するネットストリーム配信会社DAZN(ダ・ゾーン)の舞台で井岡が戦うことは契約上、成約がでてくる可能性もあるだろう。

 エストラーダにしてもシーサケットとの再戦次第だが、ハイ・スキルをもち好戦的なエストラーダ戦はファンも願うマッチメークの1つだ。こうしたマッチメークの機運が上がった時、日本だけでなく米国のリングも視野に入れ送り出すフレキシブルな体制が作れるかどうか懸念される。

 何れにせよ、井岡はWBO同級1位アストン・パリクテ(フィリピン)と日本で空位の王座決定戦を争う可能性は高いとみて間違いない。

 仮に米国でパリクテと井岡が争っても話題にはのぼらない。電撃復帰会見から国外で大きな功績を残した井岡が、地元大阪でタイトルマッチ開催となれば大きな話題になり興行的にも成功を収めることができる。

 そして、TV局が目論むのが井岡対田中だ。もし、井岡がSフライ級王座を獲得すれば、日本人初となる4階級制覇を達成する。Sフライ級も視野にいれるWBO世界フライ級王者田中恒成との軽量級メガ・ファイトがクローズ・アップされるはずだ。

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