今後、数日内でヘビー級トップ戦線に大きな動きがありそうだ。タイソン・フューリー(英)がトップランク社(米有力プロモーター)と契約したことでワイルダーとの再戦消滅が報じられ、ヘビー級戦線は一気にトーン・ダウンしたが、ここにきて、ワイルダー周辺に大きな動きがあった。

 ついに、DAZN(ダ・ゾーン)が本格的に動き出した。DAZN重役のジョン・スキッパー氏が、米ニューヨークで、WBA・WBO・IBF世界ヘビー級統一王者アンソニー・ジョシュア(英)対WBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(米)戦実現に向け、ワイルダー陣営とトップ会談に臨んだ。


Sponsor Link

スキッパー氏はPBC、ワイルダー陣営とトップ会談

photo by:boxingscene


 会談には、ワイルダーをプロモートするディベラ氏、マネージャーを務めるシェリー・フィンケル氏、PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)を指揮するアル・ヘイモン氏が参加。シェリー・フィンケル氏は決定事項などは明かさなかったもの、引き続き話し合いの場を設けると述べている。

 DAZNが、一時的とはいえワイルダー獲得に成功すると、北米で活躍するスター選手をまた1人支柱に収めることになる。すでに、DAZNはWBA・WBO・IBF世界ヘビー級統一王者アンソニー・ジョシュア(英)、WBA・WBC世界ミドル級統一王者サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)、元統一ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)を傘下に収めている。

DAZNはワイルダーへ2000万ドルのオファー

 ジョン・スキッパー氏は、本気でワイルダーを獲得する気だ。元ESPN社長で知られ業界内で有名なジョン・スキッパー氏の手腕のみせどころだ。

 スキッパー氏は、旧知の中であるゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)オスカー・デラ・ホーヤ氏に急接近し北米で最も商品価値の高い、WBA・WBC世界ミドル級統一王者サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)獲得に成功。最近では、元ミドル級統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)獲得の交渉に大きく関わり契約することに成功している。

 これまで、ワイルダー獲得にはDAZNと提携関係にあるマッチルーム・ボクシングを率いるエディ・ハーン氏が交渉に従事していたが、獲得には至ってない。今回はマッチルームを介さず、ジョン・スキッパー氏が自らワイルダー陣営と直接交渉を試みている。

 米リング誌記者マイク・クッピンガー氏によれば、DAZNは3戦契約で総額1億ドルという超破格のオファーを掲示した。具体的には、ドミニク・ブラジール(米)戦が2000万ドル(約22億3100万円)、アンソニー・ジョシュアとの2戦契約で8000万ドル(約89億2600万円)(1試合4000万ドル)だという。

 ワイルダーにとってキャリア最大の報酬となることは言うまでもない。2018年12月1日、タイソン・フューリー(英)戦の報酬が400万ドル。おそらく、PPV(ペイ・パー・ビュー)を加算してもワイルダー、フューリーの総額は1000万ドル程度で、DAZNのオファーには遠く及ばない。

Sponsor Link

ワイルダー、ブラジール戦は来週にも発表

 条件さえ合えば、期間を限定してワイルダーがDAZNへ移籍する可能性は十分ある。オファー金額は破格といってもいい。潤沢な資金がありバックに富豪家を抱えるDAZN、Showtime(米ケーブルTV局)のようにPPV(ペイ・パー・ビュー)に頼る必要はない。

 もともと、フューリーとの再戦はShowtimeがPPV中継する予定だったため、ブラジール戦は予算がなくPPVで中継する計画だという。多く見積もっても15万世帯に届けばいいほうだろう。もちろん、DAZNが掲示した2000万ドルにはPPVであっても届くことはまず不可能だ。

 ワイルダーの次戦はPBCが現地時間2019年3月19日に記者会見が予定。対戦相手はWBC(世界ボクシング評議会)が指名したドミニク・ブラジールと防衛戦を行うことが決まっているが、中継するホスト局の発表はまだない。

 PBC、DAZNは互いにライバル同士、ジョシュア対ワイルダーは、プロモーターとホスト局が提携している関係で、本来であればまず実現しないカードだ。PBCはパートナー・シップのFOXかShowtimeで中継してきている。ワイルダーがDAZNに期間限定で移籍するのかどうか。何れにせよ、来週中に動くだろう。

(Via:ESPN

Sponsor Link

ワイルダー関連の記事はこちら

ワイルダー対フューリー再戦の行方 Part3

落胆するファンは少ないだろう。なぜなら、ボクシング界では待望されるビッグ・ファイトほど先送りにされることは珍しくないからだ。ワイルダー対フューリーのダイレクト・リマッチ(即時再戦)は事実上消滅した。 …

ワイルダー対フューリー再戦の行方Part2

交渉の行方に注目が集まっているWBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(米)対タイソン・フューリー(英)の再戦は、現地時間2月26日以降、何かしら動きがありそうだ。WBC(世界ボクシング評議会)は、即時再戦を指令したワイルダー対フューリーの再戦交渉の進捗について両陣営の担当者から近く説明を受けるという。 Sponsor …

フューリーがトップランクESPNと契約することを発表!ワイルダー再戦はどうなる

再戦合意が近いとみられていたワイルダー対フューリーの交渉が暗礁に乗り上げた。WBC(世界ボクシング評議会)がダイレクト・リマッチを指令した再戦は、フューリーがトップランク社と契約したこで延期となる可能性が出てきた。 …

WBC、ワイルダー対フューリー再戦の入札を延期

PPV報酬分配をめぐり交渉が長引いているのだろうか。予定されていたWBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(米)対タイソン・フューリー(英)のリマッチの興行権入札が延期となった。 …

Sponsor Link