底辺から立ち上がり自らチャンスを掴みとった。米本土で開催されたイベントのヘッドラインを務め、米で最も権威あるリング誌のパウンド・フォー・パウンド(PFP)上位に躍り出たタイの英雄WBC世界Sフライ級王者シーサケット・ソー・ルンビサイが遂に米ロサンゼルスにかえってくる。

 現地時間4月26日米カリフォルニア州イングルウッドにあるフォーラムで、因縁の相手ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)と再戦を行うことが決定。イベントはシーサケットと契約するマッチルーム・ボクシングUSAが主宰DAZN(ダ・ゾーン)がストリーム配信する。


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ドヘニー対ローマンの統一戦

 ようやく、DAZNも本腰をいれてきたのか。シーサケット対エストラーダ再戦がメーン。アンダーカードにはWBA・IBF世界Sバンタム級王座統一戦、IBF王者TJ・ドヘニー(アイルランド)/21戦全勝15KO対WBA王者ダニエル・ローマン(米)/29戦26勝(10KO)2敗1分がセットされることが決定した。

 ドヘニーは、1月米ニューヨークMSGで高橋竜平に勝ち初防衛に成功。勝利後、リングサイドで観戦していたダニエル・ローマンがリングに上がり、2人は統一戦を誓った。

 もっとも、ドへニー、ローマンは同じマッチルーム・ボクシング傘下で互いが臨めば交渉締結は容易だった。

 せっかく、WBA・IBFの2団体王座統一戦が実現したもの、勝者は何れかの王座を明け渡す可能性がでてきている。WBA、IBFはすでに次の指名挑戦者を認定。勝者はWBA、IBF、2つの団体から同時に指名戦を命じられるからだ。

 ローマンは、WBA(世界ボクシング協会)からムラドシャン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)/5戦全勝4KOと指名戦を命じられていたもの、統一戦のためWBAから特別承認を取り付けていた。

photo by:boxingscene

 WBAは、勝者に対しリオ五輪バンタム級で銅メダルを獲得したウズベキスタンの新鋭アフマダリエフとの指名防衛戦を90日以内に義務付けている。WBAの王座が空位になった場合、1位アフマダリエフは王座決定戦にエントリーすることは確実だが、もしこうなった場合誰がアフマダリエフと争うかは決まってない。次点はブランドン・フィゲロア(米)3位ディエゴ・デラホーヤ(メキシコ)となっている。

 一方、IBFの指名挑戦者は、先日セサール・フアレス(メキシコ)に勝った岩佐亮佑(セレス)が指名挑戦者となることが決定。IBF王座が空位となった場合、4位和氣慎吾(山下)と王座決定戦が行われる可能性がでてくる。

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DAZNも本格始動か

 DAZNは、2018年マッチルーム・ボクシングと10億ドルという超破格な契約をし大きな話題になったが、人材不足の影響もありはっきりいって、マッチメークは顔見せ的なものが多かった。

 2018年12月米ニューヨークMSGでサウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)が、1階級上のWBA世界Sミドル級セカンドタイトル・ホルダーのロッキー・フィールディング(英)戦に臨み、大きな話題になったが米東海岸デビュー戦の明らかにショー・ケースだった。

 顔見せ的なイベントを続けていも米国でユーザを獲得することは難しい。実際、DAZNが米国でどれほど知名度があるか分からないが、現時点では米国でスポーツ専門チャンネルとして認知され、7000万世帯以上が加入するESPNには遠く及ばないだろう。
 
 カネロはDAZNと大型契約したが、カネロをプロモートするゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)オスカー・デラ・ホーヤ氏はカネロがDAZNと提携する前までDAZNを知らなかったくらいだ。最優先課題の認知度を上げなければ、裾野拡大にも繋げられない。

 そのため話題になる好カードは必須。ただ、2019年に入りシーサケット対エストラーダの再戦を含め、マッチメークもようやく変化が見え始めてきている。

 カネロは、2019年5月4日メキシコ系アメリカ人、メキシカンが大切にするシンコ・デ・マヨに米ラスベガスで米リング誌2位IBF世界ミドル級王者ダニエル・ジェイコブス(米)戦に臨むことが決まった。

 ジェイコブスは、現ミドル級屈指の実力者だ。元ミドル級統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)に負けたもの善戦したことでジェイコブスの評価は上がった。
 
 再起戦を経てトップコンテンダーのマチエ・スレチキ(ポーランド)を退け、同門セルゲイ・デレイビャンチェンコ(ウクライナ)とIBF王座決定戦を争い、ミドル級で2度目のタイトルを巻くことに成功している。

 依然として、優秀な人材確保に加え、求められるのは高水準のマッチメーク。DAZNのブランド力強化と課題は山積みだが大きなバックがあり、おそらく資金力ではESPNや、アル・ヘイモン陣営を大きく上回るかもしれない。

 今後、どれだけDAZNがボクシングの本場米国で躍進することができるか楽しみだ。

(Via:ESPN)

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