45年もの間、米国ボクシング界をリードしてきたネットワーク界の巨人HBOがボクシング中継から撤退を表明。米国ボクシング界は急速なスピードで変化している。メキシカン・スーパースターのカネロが英国パフォーム・グループ傘下のDAZNと巨額の契約を締結。そして、今最大の関心はカネロの最大のライバル、ゴロフキンがどのホスト局と契約を結ぶのかである。

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 ゴロフキンをプロモートする360プロモーションズを主宰するトム・ローフラー氏は、近くゴロフキンが居住する米カリフォルニア州ロサンゼルスにあるサンタモニカで会談を予定。「ゲンナディは、年内に今後の方針について決断を下す予定だ」。と2018年内にどのホスト局と契約を交わすか結論を下すと述べている。

 ゴロフキンが契約する次期ホスト局について「ESPNとDAZNがフロント・ランナーだ。彼らは、ゴロフキンと契約することに関心を示している」。ESPN(米スポーツ専門チャンネル)、DAZNがゴロフキンの有力候補であることを明らかにした。ゴロフキンは年内に新たなホスト局と契約した後、2019年3月か5月に復帰戦を行う見通しとなっている。

 2013年からHBOは、ゴロフキンをサポートしてきたが、2018年ボクシング中継から撤退を表明した。9月ゴロフキン対カネロ再戦を最後にHBOと契約していたゴロフキン、カネロの契約が満了したことを米メディアが報じ、多くの関係者はHBOがボクシング中継から手を引くのは時間の問題だという見方をしていた。

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ゴロフキンはDAZNが最有力候補

 ゴロフキンと契約する最有力はDAZNと考えて間違いない。豊富な資金力に加え、主要なミドル級選手を抱えゴロフキンに対し複数の魅力的なマッチメークを提案することが可能だからである。対抗勢力のESPNの可能性はないとは言えないが、DAZNを資金力で抑え込むことができるだろうか。

 HBOが撤退することにより、これまでHBOと同盟関係にあったGBP(ゴールデンボーイ・プロモーションズ)や、360プロモーションズを運営するトム・ローフラー氏、メイン・イベンツ社傘下の選手が一気にフリー・エージェントとなった。

 これにより、DAZNをはじめ、ESPN、Showtime各局がフリーとなった選手獲得に意欲を示している。米本土ではHBOが去りShowtime、米地上波FOX、DAZN、ESPNと実質4局体制となり、莫大な資金力を誇るDAZNが参戦したことで、かつてないほど競争は激化、人気選手獲得は資金力勝負となっている。

ミドル級傘下の中心はDAZN

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 DAZNは、北米で最大のネーム・バリューを持つWBA・WBC世界ミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)獲得に成功しGBP傘下の選手を支柱に収めている。DAZN傘下にはWBO王者デメトリアス・アンドレード(米)DAZNと提携関係にあるマッチルーム・ボクシングがプロモートする10月にIBFタイトルを獲得したダニエル・ジェイコブス(米)も近くDAZNに移籍する公算が高い。

 実際、カネロとの再戦で30億円以上の報酬を手にしたゴロフキンのオプションとしては、アンドレードや、ジェイコブスとの再戦はビッグファイトとはよべないが、Sミドル級まで視野を広げればカネロとの再戦前にビッグ・ファイトの実現は可能だ。

 まだ交渉は具体化してないものマッチルーム・ボクシングを指揮するエディ・ハーン氏は、賞金獲得トーナメントWBSSのSミドル級部門を制したWBA世界Sミドル級スーパー王者カラム・スミス(英)とゴロフキン戦に大きな関心を示している。ゴロフキンにとって、大きな挑戦となるが英国で実現すればスーパー・ファイトになる。ファンにとっても興味深い一戦となることは間違いない。

 もちろん、ディズニー傘下で豊富な資金をもつESPNも有力候補となるが、ミドル級傘下の有力選手が少いことはゴロフキンにとって懸念事項となる。先日、番狂わせで村田諒太(帝拳)に勝ちWBA世界ミドル級タイトルを獲得したロブ・ブラント(米)、トップランク社(米有力プロモーター)ボブ・アラム氏が、将来的に村田の対戦候補として挙げていた2012年ロンドン五輪ミドル級で銀メダルを獲得したエスキバ・ファルカオ(ブラジル)とまだ米本土ではネーム・バリューが浸透していないのが現状である。

 今後、ローフラー氏とゴロフキンの間で話し合いが行われ、おそらくカネロの次戦が行われる12月15日の結果で、最終決定されるだろう。

(Via:ESPN)

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