WBA世界ミドル級王者村田諒太(帝拳)の2度目の防衛戦は一体誰になるのだろうか。プロモーターからアナウンスがあったように防衛戦の相手はWBAランキング2位ロバート・ブラント(米)との指名戦が具体化し、交渉が順調に進んでいるかのように見えたが、ここにきて急展開を見せている。

 急遽、村田の対戦相手としてGBP(ゴールデンボーイ・プロモーションズ)期待のホープ、ジェイソン・クイッグリー(アイルランド)/14戦全勝11KOが浮上した。米メディアはWBA(世界ボクシング協会)は村田の選択防衛戦を認める見方をしていたが、WBAが入札期限を設置したのである。

 交渉期限は8月13日、期限までに交渉が締結に至らない場合、WBA本部があるパナマで興行権の入札が実施される。最低入札額は20万ドル、報酬分配は村田、ブラントとも50%になることがWBAから公式アナウンスされている。

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 村田諒太の2度目の防衛戦の公式アナウンスはないが、大方がWBAが命じたロバート・ブラント(米)との指名戦に進むと認識していたにちがいない。すでに、プロモーターからも具体的な日程が発表。交渉は最終段階を迎えているように見えた。

 村田諒太を米国で帝拳プロモーションズと共同でプロモートする米トップランク社のボブ・アラム氏は、米メディアに対し10月20日米ネバダ州ラスベガスにあるMGM系列の会場で計画していることを明かしていた。プロモーターの言うことは全てが事実とは限らないが、WBAが指名戦を命じていたこともあり、ブラントとの指名戦が既定路線であったことは間違いない。

 ところが、米ESPN記者のダン・レイフィール氏は、村田諒太の防衛戦の相手としてジェイソン・クイッグリーと対戦交渉していることを明かし、WBAは村田に対しジェイソン・クイッグリーとの選択防衛戦を認める措置をとる見通しであると伝えていた。

ゴロフキン戦が報じられる村田の防衛戦の相手は誰になるのだろうか

 エンダムを下しWBAセカンド・タイトルホルダーとなった村田諒太。最終ゴールは、WBAスーパー王者ゲンナディ・ゴロフキンとのドリームマッチだ。実現すれば日本のボクシング界にとって最重要な一戦になる。しかし、ファンからミドル級帝王ゴロフキンとのドリーム・マッチに向け、ミドル級のビッグネームとの対戦を求める声も決して少ないわけではない。

 これまで、村田はプロ15戦のキャリアをもつが、アッサン・エンダム以外はミドル級で十分な実績がある選手とは言い難い。ロバート・ブラントや同じくロンドン五輪に出場し村田に敗れたファルカンではネーム・バリュー不足、ファンが物足りなさを感じてしまうのも無理もない。マット・コロボフ、デビッド・レミューらとの対戦を望む声があがったのは理解できる。

 ただ、ジェイソン・クイッグリーが村田にとってイージーな相手かといえばそうではない。全勝レコードを誇り実は歩んできたキャリアは村田と似ている選手である。ビッグネームではないが、ゴロフキン戦をまえに村田が経験を積む相手として最適な相手と言える。


 GBPが抱えるアイリッシュは27歳、GBPと契約し拠点を米・カリフォルニア州ハリウッドに移している。ビッグネームが名を連ね混戦が続くミドル級、たとえWBAのセカンド・タイトルであってもチャンスがあれば挑戦しない理由はない。2013年世界選手権ミドル級で銀メダルを獲得、同年ヨーロッパ選手権では同じくプロへ転向したイエフゲン・ヒトロフ(ウクライナ)に勝利している。

 プロ戦績は14戦全勝レコードだが、まだミドル級で実績のある選手と拳を交えてなく、しっかりとプロのリングに馴染ませキャリアを歩んでいることから村田と似ている。ただ、米国ではアマチュア戦績が豊富で実績があっても慎重にキャリアを積ませることは決して珍しいことではない。

 とはいえ、クイッグリーもプロ入りし4年が経過。クイッグリーを抱えるGBPもそろそろ実績ある選手と戦わせミドル級で存在感を示したい時期に差し掛かっていることは間違いない。

 クイッグリーにはメリットがあるマッチメークだが、残念ながら村田がクイッグリー戦が決まったとしても米国で大きな話題になるカードではなく、仮に勝ったとしても大きなメリットが得られる防衛戦ではない。どちらかと言えば村田のキャリアを積ませる為に相応しい相手である。

 現段階でWBAが入札期限を設置した以上、クイッグリー戦を締結するには、トップランク、帝拳陣営は入札前までにブラント陣営と交渉し待機料を支払い、クイッグリー戦後に対戦することで同意することが必須。でなければ、指名戦回避の承認を得ることはできないだろう。急展開を見せた村田諒太の防衛戦、次戦は10月20日近いうちに対戦相手は決まるだろう。

(Via:boxingscene)

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