因縁の再戦は消滅してまうのだろうか。世界中のボクシング・ファンが交渉の行方を見守るWBA・WBC・IBF世界ミドル級統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)と、サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)との再戦交渉はエスカレート、消滅する可能性もでてきている。

 「彼は、50−50を譲るつもりはないようだね。ゴロフキンとの再戦は実現しない。交渉テーブルには、ダニエル・ジェイコブスが座っている」。
 メキシカン・アイドル、カネロをプロモートするゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)、オスカー・デ・ラ・ホーヤ氏は、交渉決裂とも受け取れるコメントを残している。

 すでに、ジェイコブスをプロモートするマッチルーム・ボクシングの指揮を執るエディ・ハーン氏が、GBPから公式にオファーを受け取ったことを明かし交渉は具体化している模様。ハーン氏は「カネロ戦実現がHBOと契約した理由の1つ、素晴らしい機会だよ」と前向きな発言をしている。

 実際、ジェイコブスとの交渉は報酬面さえクリアすれば纏めやすい。ジェイコブスはカネロと同じく米プレミア・ケーブルTV局HBOと契約、残り1試合HBOとの契約が残っており交渉の妨げになるホスト局の問題は発生しない。ジェイコブスがアル・ヘイモンから離脱したのは、カネロ、ゴロフキンとのビッグマッチ実現が大きな理由。ハーン氏はGBPと良好なビジネス関係を築いているだけに、ジェットコースターのように交渉が纏まる可能性は極めて高い。

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ゴロフキン、カネロ再戦は報酬を巡り難航していた

photo by:boxingscene

 GBP重鎮エリック・ゴメス氏が、ゴロフキン陣営が50−50の報酬分配を要求していることを明かし、一旦交渉は暗礁に乗り上げたが、ローフラー氏がまだ交渉を継続していることを明かし、両陣営は再戦へ向け再び報酬分配で協議していた。

 ところが、デラ・ホーヤ氏は「馬鹿げているありえない」と50−50の要求を受け入れることを拒否。デラ・ホーヤ氏は、当初65−35の報酬分配で交渉を勧めていたが、60−40で譲歩する姿勢を示していた。ゴロフキン陣営のローフラー氏が言うには”50−50”はゴロフキンの要求だという。

 そもそも、ゴロフキン陣営が50−50を要求すること自体が驚きだった。初戦が勝っていたというゴロフキン陣営の主張は理解できるが、ボクシングはビジネス、強さではなく商品価値がものを言う。米西海岸で圧倒的な支持を集めるのがカネロ、どちらがAサイドであるかは明白である。

 カネロのドーピング違反が発覚し5月5日の再戦が消滅しゴロフキンが憤りを隠せないのは理解できる。しかし、興行のAサイドは米西海岸で多くのヒスパニック層の支持があるカネロであることは間違いない。

ゴロフキン、カネロどちらがAサイドであるかは明白

photo by:boxingscene

 現状、ゴロフキンもミドル級で興行価値の高い選手であることは事実だが、5月5日マーティロスヤン戦は開催予定だったラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナから撤退。ロサンゼルス、カーソン近郊にある8000人強を収容できる小さめのスタブハブ・センターに変更することを余儀なくされている。

 ゴロフキンであっても、ベガスのMGMグランドガーデン・アリーナや、2万人収容可能なベガスのT-Mobileアリーナを満員近く動員することは、日程の問題もあるがゴロフキン単体でのネーム・バリューでも難しいのが実情だった。

 一方、メキシカン・アイドル、カネロは27歳だが、その人気は全盛期のマニー・パッキャオ(フィリピン)や、オスカー・デラ・ホーヤ(米)に引けを取らないといっても過言ではない。

 2016年9月米・テキサス州アーリントンにあるAT&Tスタジアムで、米国では殆ど無名のリアム・スミス(英)戦で、ボクシング・イベントでは最多となる51240人の観客を動員。カネロは、米国では主流となっている有料中継ペイ・パー・ビュー(PPV)の購買件数でも実績はゴロフキンを凌ぐ。

カネロ ゴロフキン
フリオ・セサール・チャベスJr. 100万件 ダニエル・ジェイコブス 17万件
リアム・スミス 30万件 デビッド・レミュー 15万件

 アルバレスは、2013年9月、フロイド・メイウェザーJr.(米)戦は220万件、2015年11月、ミゲール・コット(プエルトリコ)戦は90万件のセールスも記録している。

 ローフラー氏は、再戦交渉に関しまだ継続し協議中であると認識。現段階では決裂とも断定できない。今週中にも、IBFの指名戦の結論がでるため、ゴロフキン陣営の方針決定の引き伸ばし作戦とも見れる。何れにせよ、今週に何かしら大きな動きがあるだろう。

(Via:boxingsene)

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