ESPNによると、IBF(国際ボクシング連盟)は、米国現地時間2018年5月5日カリフォルニア州カーソンにあるスタブハブ・センターで行うWBA・WBC・IBF世界ミドル級統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)の防衛戦の相手としてバネス・マーティロスヤン(アルメニア)を条件付きで承認する方針であることが分かった。

 7日IBFは、取締役会議でゲンナディ・ゴロフキンの選択防衛戦を条件付きで認めることを決定。5月5日マーティロスヤン戦が実現されることが前提、マーティロスヤン戦後90日以内、8月3日までにIBF同級1位セルゲイ・デレイビャンチェンコ(ロシア)との指名戦に同意することが条件となる。

 5月5日マーティロスヤン戦までにIBFの契約に同意しなければ、ゴロフキンのIBF王座は剥奪される。4月21日、ゴロフキンをプロモートするK2プロモーションズ トム・ローフラー氏は、IBFへデレイビャンチェンコとの指名戦回避を要請し2万ドル(約218万ドル)を支払っている。

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 サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)との因縁の再戦が消滅。急遽、代役にマーティロスヤンが決まった。本来であれば、同級1位デレイビャンチェンコ戦が筋である。批判の声も多く聞こえるが今回は仕方のない面も多い。

 IBFは、メジャー4団体の統括団体のなかでもっとも厳格である。IBF指名挑戦権をもちゴロフキンとの対戦を臨んでいるデレイビャンチェンコをプロモートするルー・ディベラ氏は、IBFへゴロフキンに指名戦を命じるよう要請。指名戦を拒否した場合タイトルを剥奪するよう訴えていた。

 海外メディアでは、今回のゴロフキン、マーティロスヤンに支払われる報酬は2人でおよそ100万ドル(約1億900万円)と言われている。直近カネロ戦で300万ドル(約3億3600万円)+ペイ・パー・ビュー収益、ここ数年は200万ドル(約2億1800万円)以上の報酬を受け取っているゴロフキン陣営にとってかなり低い報酬である。

 当初、ゴロフキンと独占契約を結ぶHBO(米・最大手ケーブルTV局)はカネロとの再戦を放映権が必要ないペイ・パー・ビュー(PPV)で計画。レギュラー放送であれば資金が必要。しかし、プロモーション期間は短く、HBOのボクシング中継の予算は年々激減。予算は限られていたはずである。

 ローフラー氏が公言するようにゴロフキンの最大のオプションは薬物問題が勃発したとはいえ、ミドル級で最大の興行価値を誇るカネロである。陣営は1年後しにカネロとの再戦へ向け、リスクの少ないチューン・アップ戦を選択したと言える。陣営がIBFの指名戦について今後どのような方針を示すか注目したい。