WBA、ルイス・オルティスのヘビー級挑戦権を剥奪し1年間のサスペンド処分とすることを決定!


photo by:boxingscene

 ボクシング界に蔓延するPED問題、いっこうに改善される気配はない。WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)の薬物問題で、”クリーン・ボクシング・プログラム”を提唱するWBC(世界ボクシング評議会)は証拠不十分とし前代未聞とも言える山中慎介(帝拳)との再戦を指令した。

 WBCは丁寧な説明もなく証拠不十分とういう結論。この結果に納得できる人は到底いないだろう。もはや、プロモーターと利害関係にある統括団体は信頼できない。

 お互いの妥協点を探りこの結果になったことが予想できるが、明確な説明もないまま薬物検査でNGになった選手をリングにあげることは異常事態。長期的に見ればマイナス、ボクシングの競技の正当性が疑われることになる。

ルイス・オルティスは条件付きで1年のサスペンド処分

 多くの信頼を失ったWBCに対し、健全性を示したのがWBA(世界ボクシング協会)だ。WBAは現地時間2日、薬物検査で陽性反応を示したルイス・オルティス(キューバ)に対し、指名挑戦権の剥奪と一年間のサスペンド処分を科すことを決定した。2018年9月22日までオルティスはWBAが認可するタイトルマッチの出場は出来ない。

 さらに、WBAは条件付きで2018年3月22日以降に、ルイス・オルティスのサスペンドを解除する機会を与える。オルティスは自費でVADAによる常時の薬物検査プログラムに参加。薬物検査を全てパスしクリーンであることを証明する必要がある。

 

ルイス・オルティスはワイルダー戦前の薬物検査でNG

 ルイス・オルティスは、9月22日にトレーニング・キャンプ地である米マイアミで、VADAによる抜き打ちの薬物検査を受けていた。26日に、オルティスから回収した尿のサンプルから禁止薬物として指定されているクロロチアジド、ヒドロクロロチアジドで陽性反応を示している。

 オルティスの検体から検出したクロロチアジドは利尿剤。ヒドロクロロチアジは高血圧などの治療にも使われるが、他の薬物の存在を隠すマスキング剤としても使用されている。

 オルティスは、高血圧の治療の薬の影響で故意ではないと主張。オルティスは8ヶ月前に医師から高血圧の薬を処方され服用していたことを明かしている。しかし、それをオルティス陣営はVADAに対し申告していなかった。

罰則の規定は統一ルールが必要

 WBAはオルティスをサスペンド処分にしたが、他の統括団体では世界タイトルマッチは事実上可能である。米国の場合、州のコミッションによりルールはばらばら、統括団体、コミッションは連携し広範囲に渡るドーピング検査、厳しい罰則規定を統一ルールとして作るべきだろう。

 今回のWBCのような前例を作ってはならない。公平性はなくメキシカンに優遇していると見られても仕方がない。クリーンなメキシカン・ボクサーも疑いの目を向けられるだろう。統括団体への不信感は募り信頼を失い結果的に競技の正当性を疑われることにもつながる。

 ルイス・オルティスの薬物検査陽性反応を受けWBCは、11月4日にニューヨークで行われる試合を中止した。しかし、WBCはルイス・オルティスに対してまだ正式な処分は下していない。現状、WBCヘビー級ランキングは2位を維持している。

WBAは、VADAによる薬物検査を義務付ける

 WBAは10月30日に、取締役会議でヒルベルト・メンドサJr.会長が提出した”ランキング15以内に入る全てのボクサーにVADAによる薬物検査を義務付ける”議案が合意したことを発表している。

 このプログラムはWBAが認定する世界タイトルマッチや地域タイトルだけでなく、WBAランキング15以内のボクサー全てに24時間、365日の常時の薬物検査が義務付けられる。これは、WBCの”クリーン・ボクシング・プログラム”と殆ど同一となっている。

 このプログラムの登録にWBA・IBF世界ヘビー級統一王者アンソニー・ジョシュア(英)が登録することを、ジョシュアをプロモートするマッチルーム・プロモーションズエディ・ハーン氏が発表している。

 WBAは、全ての組織がVADAと連携するように呼びかけている。WBAは今後このプログラムを実行し運営する委員会を発足する見通しとなっている。

(Via:boxingscene)

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