増刊!WBC2017年総会まとめ、世界王者への指名戦、挑戦者決定戦を指令!


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 WBC(世界ボクシング評議会)の第55回年次総会が2017年10月にゼルバイジャンで開幕。WBCマウリシオ・スライマン会長は、各階級王者への指名挑戦者と、指名挑戦者決定戦を発表した。

ヘビー級

 WBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(米)は、2017年11月4日に米ニューヨーク、ブルックリンにあるバークレイズ・センターで、ルイス・オルティス(キューバ)と対戦が決まっていたが、WBCはオルティスの薬物検査が陽性反応だったことを受け中止の裁定を下した。

 WBCは中止により同イベントに出場予定だった同級1位バーメイン・ステイバーン(カナダ)との対戦を義務付けている。

 オルティスは、VADA(ボランティア・アンチ・ドーピング機関)による薬物検査で、禁止薬物として指定されているクロロチアジド、ヒドロクロロチアジドで陽性反応を示している。オルティスは陽性反応の結果を受け、高血圧の治療をするための処方薬の影響だと主張。しかし、オルティスはVADAには報告していない。

クルーザー級

 WBC世界クルーザー級王者マイリス・ブリエディス(ラトビア)がクルーザー級イベント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」にエントリー中。WBCは、指名戦はトーナメントが終わるまで延期する方針を示している。

 ブリエディスは初戦で、マイク・ペレスに12回判定勝利を収めている。ブリエディスは、WBO世界クルーザー級王者アレクサンデル・ウシク(ウクライナ)と対戦することが決定している。

ライトヘビー級

 WBC世界ライトヘビー級王者アドニス・スティーブンソン(カナダ)は、2013年にトニー・べリュー(英)との指名戦を最後に、指名戦を行っていない。次戦は2017年12月か来年のはじめに、同級1位エレイデル・アルバレス(コロンビア)と対戦する方向で交渉が進められている。

 WBCは指名挑戦者決定戦として、同級2位アレクサンデル・ゴズディク(ウクライナ)/14戦全勝12KOと、同級4位マーカス・ブラウン(米)/20戦全勝15KOの間で争うよう両陣営に交渉を開始するよう通達している。

スーパーミドル級

 スーパーミドル級史上最年少王者となったWBC世界スーパーミドル級王者デビッド・べナビデス(米)/19戦全勝17KOは、IBF世界スーパーミドル級王者ジェームス・デゲール(英)と王座統一戦をする見方があったが、ロナルド・ガフリル(ルーマニア)と再戦を行う予定となっている。

 べナビデスは2017年9月8日に、バドゥ・ジャックが王座を返上し空位となったWBC世界スーパーミドル級王座決定戦をガフリルと争い12回2−1の判定勝ちを収めている。WBCは、指名挑戦者は発表していない。

ミドル級

 WBCは、WBA・WBC・IBF世界ミドル級統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)と、サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)に対しダイレクト・リマッチを指令している。既に、両陣営は交渉をスタートさせ、2018年5月のメキシコの祝日シンコ・デ・マヨにあたる5日に開催する方向で、交渉が進められている。開催地は、米ラスベガスの他、テキサス州アーリントンにあるAT&Tスタジアムが候補としてあがっている。

 指名挑戦者は同級1位のジャーモール・チャーロ(米)。米メディアの中には、WBCは暫定王座決定戦としてチャーロと、同級2位ダニエル・ジェイコブス(米)に対し指令する見方を示しているメディアもある。

 しかし、ジェイコブスはHBO(米最大手ケーブルTV局)と契約、ゴロフキン対カネロの勝者と試合を行う可能性が高く、チャーロは待たされるか上位ランカーと暫定王座決定戦を行う公算が高い。

スーパーウェルター級

 WBC世界スーパーウェルター級王者ジャーメル・チャーロ(米)は10月14日に、同級1位エリクソン・ルビン(米)と指名戦を行う。

 同級5位のマチエ・スレツキ(ポーランド)と、同級8位ジャック・クルカイ(ドイツ)の勝者が、同級3位のバネス・マーティロスヤン(アルメニア)と戦い、勝者が次期指名挑戦者となる。

ウェルター級

 WBA・WBC世界ウェルター級王者キース・サーマン(米)は右肘の手術をし長期離脱を強いられている。リング復帰は、2018年1月を予定。指名挑戦者は同級1位のショーン・ポーター(米)、ポーターは11月4日に、アドリアン・グラナドス(メキシコ)と対戦することが決まっている。

スーパーライト級

 WBA・WBC・WBO世界スーパーライト級王者テレンス・クロフォード(米)は、ウェルター級へ階級を上げることを示唆。WBCは王座が空位となった場合、同級1位のアミール・イマム(米)と、同級5位のホセ・ラミレス(米)に対し王座決定戦を指令。

 その勝者と、同級2位のレジス・プグレイス(米)と、同級4位のビクトル・ポストル(ウクライナ)の勝者との対戦を義務付けている。

ライト級

 WBCは、WBA・WBC世界ライト級ダイヤモンド王者ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)と、WBC世界ライト級王者マイキー・ガルシア(米)に対し指名戦を指令。

 実現すればビッグマッチとなるが、TV局の違いから実現は簡単ではないだろう。今や、マイキー・ガルシアは、Showtime(米大手ケーブルTV局)の看板でありエース格の選手である。

 ホルヘ・リナレスはGBP(ゴールデボーイ・プロモーションズ)に所属。GBPはHBO(米・最大手ケーブルTV局)と関係性が強く、Showtimeとはライバル局である。興行権を巡り、交渉は難航するだろう。マイキーは、147パウンド(ウェルター級)まで視野にいれている。つまり、ウェルター級ビッグネームらとのビッグマッチもありオプションは多い。

スーパーフェザー級

 WBC世界スーパーフェザー級王者ミゲル・ベルチェル(メキシコ)は12月9日に、まだ合意してないがオルランド・サリド(メキシコ)と対戦交渉が進められている。アンダーカードで、尾川堅一(帝拳)がデビン・ファーマー(米)と空位となっているIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦が計画されている。

 WBCは、同級3位のフランシスコ・バルガス(メキシコ)と、同級4位のジョニー・ゴンサレス(メキシコ)で指名挑戦者決定戦を行うよう両陣営に通達している。バルガスは怪我の影響で、復帰は2018年以降を予定している。

フェザー級

 WBCは、2018年5月頃にWBC世界フェザー級王者ゲーリー・ラッセルJr.(米)に対し、同級1位ジョセフ・ディアスJr.(米)との対戦を義務付けることを発表している。

 怪我の影響もあり試合枯れが目立つラッセルJr.の次戦は未定。2017年は5月に暫定王者オスカル・エスカンドン(メキシコ)と王座統一戦を行ったのみ。フェザー級でNo.1の実力を持つが、年1のペースで存在感が薄いのは否めない。

スーパーバンタム級

 WBCは、WBC世界スーパーバンタム級王者レイ・バルガス(メキシコ)に対し、同級1位フリオ・セハ(メキシコ)との対戦を義務付ける見通し。

 WBCは、同級2位のウーゴ・ルイス(メキシコ)と、同級3位のディエゴ・デラホーヤ(メキシコ)で指名挑戦者決定戦を行うよう両陣営に通達している。

バンタム級

 WBCは、WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)の薬物問題の裁定を先送りにしまだ結論はでていない。ネリは、2017年8月に京都で山中慎介(帝拳)との試合後に、VADA(ボランティア・アンチ・ドーピング機関)によって、試合前にメキシコでの薬物検査で禁止薬物のジルパテロールの要請反応を示したことが分かっている。その後、サンプルBの検査結果も要請反応を示している。

 WBCは、同級2位エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と、同級3位ペッチ・CPフレッシュマート(タイ)で指名挑戦者決定戦を行うよう両陣営に通達している。

スーパーフライ級

 WBCは、WBC世界スーパーフライ級王者シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)に対し次の防衛戦を選択防衛戦とすることを承認している。シーサケットは、同級1位ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)との対戦が義務付けられている。

 シーサケットは、2017年9月9日にローマン・ゴンサレス(ニカラグア)と対戦し、4回に2度のダウンを奪い因縁の再戦に完勝している。シーサケットは、今後、HBO(米・最大手ケーブルTV局)が企画する軽量級の祭典「Superfly2」に出場する案が浮上しているが、他団体の王者のスケジュールもあり不透明な状況となっている。

フライ級

 WBC世界フライ級王者比嘉大吾(具志堅)は、2017年10月22日に東京・両国国技館で、トマ・マソン(フランス)を相手に初防衛戦を行うことが決定している。WBC総会で指名挑戦者の発表はなかった。

 米ボクシング・シーンは、比嘉の次期指名挑戦者は、同級1位のモハマド・ワシーム(パキスタン)/8戦全勝6KOになると報じている。

ライトフライ級

 WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(BMB)は、2017年10月22日に東京・両国国技館で、ペドロ・ゲバラ(メキシコ)を相手に初防衛戦を行うことが決定している。勝者は、同級2位のガニガン・ロペス(メキシコ)との対戦が義務付けられる。

ミニマム級

 WBC世界ミニマム級王者ワンヘン・メナヨーシン(タイ)は、11月に選択防衛戦を予定。同級1位はリロイ・エストラーダ(パナマ)。WBCから、指名挑戦者の発表はなかった。

(Via:ESPN)

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