井上尚弥が米国デビューするアントニオ・ニエベス戦は伝説のはじまり


photo by:Tom Hogan/ Hogan Photo via boxingscene

 日本の秘密兵器”モンスター”WBO世界スーパーフライ級チャンピオン井上尚弥(大橋)がついに世界のボクシングのメッカ、米国に初上陸する。超人的なクイックネスを誇り、爆発的なパワーとハイスペックを兼ね備える日本の最高傑作と言っても過言ではない。世界に衝撃を与えたナルバエス戦の再現が期待される。

 WBO世界スーパーフライ級チャンピオン井上尚弥(大橋)/13戦全勝11KOは、米国現地時間2017年9月9日にカリフォルニア州カーソンにあるスタブハブ・センターで、WBO同級7位のアントニオ・ニエベス(米)/20戦17勝(9KO)1敗2分を相手に6度目の防衛戦を行う。

米国における期待値は予想以上

 井上尚弥の米国における期待値は想像以上だ。軽量級史上最大のイベント「Superfly」の最終記者会見に集まった記者はなんと170人。会場では8社のテレビ、動画サイトの単独インタビューが行われている。米カリフォルニア州のコミッションによると、井上の報酬は18万2500ドル(約1968万円)と発表。報酬は更に日本での放映権料が加算される。

 未だかつて日本人ボクサーが米国デビュー戦、防衛戦でここまで話題、注目をあげたイベントはない。それ故に井上に対して要求される結果は大きくハードルは高いものとなる。勝つことはもちろんだが、ナルバエス戦の再現のような絶対的な存在感を示し、本場アメリカのファンに”Naoya Inoue”の名を記憶させたい。

軽量級屈指のビッグイベントで戦う意味

 スーパーフライ級トップクラスが集結する軽量級史上最大規模のイベントで戦う意味は大きい。メーンイベントはWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ、さらにオープニング・バウトでその勝者への挑戦権をかけた挑戦者決定戦が行われる事実上のトーナメントで行なわれる。この大舞台で井上が印象的な勝ち方をすればその衝撃は計り知れないものになる。

 メーンはWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ、王者シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)対ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の因縁の再戦。さらにこの勝者と対戦することが義務付けられている元WBC世界スーパーフライ級王者カルロス・クアドラス(メキシコ)と、元WBA・WBO世界フライ級統一王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)の一戦が行なわれる。

 米国では中量級以降が主戦場、イベント全体が軽量級に特化することは米国では初めて、軽量級史においても歴史的なイベントである。米国で軽量級の話題があがるのはWBC・IBF世界ライトフライ級統一王者マイケル・カルバハル(米)以来のことだろう。

 近年では、パウンド・フォー・パウンド(PFP)上位に君臨する元4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の活躍もあり米国において、軽量級が再評価されてきている。まさに井上尚弥の米国参戦は最適なタイミングだと言える。

米国デビューがようやく決定

 名王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦の衝撃から約30ヶ月、遂に次世代の軽量級スター候補井上尚弥が米国へ上陸する。今回、異例ともなる待遇で「Superfly」への参戦が決まった。人気、知名度がマッチメークに大きく左右する北米では異例。それだけに、軽量級トップクラスが集結する舞台に招かれたのは井上尚弥に対する期待値が高い証であることは間違いない。

 井上尚弥の米国デビュー戦は、北米を拠点とし活動する有力プロモーター、K2プロモーションズ、米プレミアケーブル局HBOの招聘で決まったという。HBOは兼ねてから井上尚弥を起用することに関心を示していた。

 引退した元3階級制覇王者・長谷川穂積、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志らもファンの間で米国進出が期待されたが、実現には至らなかった。ファン・ベースがない日本人としては不利、タイミングもあるがノンタイトルでも数試合こなし評価を受けなければメーンに抜擢されることは難しいのが現状である。

 一方で、米国でのマッチメークが難しいのは事実だが、近年、西岡利晃、石田順裕、三浦隆司、亀海喜寛、亀田和毅、荒川仁人、小原佳太らの活躍もありファンのハートに刺さる好試合を演じる日本人ファイター達の評価は高い。米国の有数プロモーターらも日本人の起用に躊躇することがなくなっていることも事実だろう。

未来の軽量級を担うスターへ

 軽量級トップクラスが集結するイベント、井上尚弥は顔見世的な意味合いも大きい。一方で、全米へ配信するプレミア・ケーブルTV局HBOは兼ねてから井上尚弥対ローマン・ゴンサレスの軽量級史上最大のメガファイトに関心を示している。9月9日に行われる軽量級史上最大のイベントはこの先のシナリオがあることは言うまでもない。

 井上尚弥、ゴンサレスが順当に勝ち進めば、近い将来に実現する可能性は高いだろう。ゴンサレスが2017年3月にシーサケットに負け井上との軽量級史上最大のメガファイトは白紙となったが、ゴンサレスがシーサケットにリベンジが成功すれば一気に機運は高まるだろう。

 例えゴンサレス戦が実現しなくとも、シーサケット或いはクアドラス対エストラーダの勝者らも井上のオプションとなるに違いない。さらに、井上尚弥がこの大舞台で勝ち衝撃を与えることの意味は大きく近未来の軽量級スターへの一歩だと言える。

 試合はHBOが中継し全世界へ配信される。井上尚弥の名を一躍有名にしたナルバエス戦がYoutubeでバズった衝撃を遥かに超すものになるだろう。例えゴンサレス戦が実現しなくても、実力者達を次々となぎ倒してゆけば井上尚弥の世界的な評価は不動のものになるにちがいない。ナルバエス戦を超える世界を震撼させるパフォーマンスに期待したい。

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