大橋ボクシングジムは9日、都内で記者会見を開き2016年12月30日、東京・有明コロシアムでダブル界タイトルマッチ開催することを発表した。

 WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)が、河野公平(ワタナベ)を相手に4度目の防衛戦を行う。IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東は対戦相手未定だが2度目の防衛戦を行うことが内定している。

 井上拓真(大橋)はプロ9戦目にして、WBO世界バンタム級王者・マーロン・タパレス(フィリピン)へ挑むことが予定されていたが、怪我で中止となった。アンダーカードには、清水聡、井上浩樹、原隆二、平岡アンディの出場が予定されている。
 
 大橋ボクシングジムによると、一般販売向けのチケット販売前に先行抽選の申し込みが行なわれ、その後に一般向けのチケット販売が行なわれる。先ず、ファンクラブ会員限定の先行抽選が11月9日〜11月13日の間で行われる。

 その次に、一般向けのオフィシャル先行抽選が11月14日〜11月20日の期間の間で行われ、楽天チケットの先行抽選が、11月21日〜11月27日の間で行なわれる。楽天の先行チケットは楽天スーパーポイントが貯まる。

 チケット券種は、以下の通り。座席位置の確認についてはこちらの大橋ボクシングジムのホームページを参考にして欲しい。

座席位置 価格
SRS 50,000円
アリーナRS席 30,000円
スタンドRS席 30,000円
スタンド指定A席 20,000円
スタンド指定B席 10,000円
スタンド指定C席 6,000円
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井上、河野、これ以上ない好カードが発表された

 井上、河野の一戦は、10月プエルトリコで行われたWBO(世界ボクシング機構)の総会でジョー小泉氏が発表し、ソーシャル・メディアを通じてファンの間で話題となり正式発表が待たれていた。

 今回、正式発表となりソーシャル・メディアでのファンの反応を見ると冷ややかな意見も多い。「井上にとって河野と試合をすることは意味がない」「このマッチメークにはがっかりだ」など落胆の声が相次いでいる。

 しかし、本当に意味のないカードなのだろうか。井上、河野このマッチメークを意味するものは大きく米国進出前の前哨戦として、考えてもこれ以上の好カードはない。このマッチメークは双方にメリットがあるカードであると考えている。

 交渉というのは双方にメリットがあるから成立するのである。井上は来年(2017年)、アメリカ、デビュー戦 が囁かれている。そう考えれば日本開催が前提条件だ。WBA世界スーパーフライ級王者・ルイス・コンセプション(パナマ)との統一戦の噂も挙がったが、英国ボクシング界のホープのカリド・ヤファイとの防衛戦が決定した。

 これは何もコンセプションが井上との決戦から逃げたわけではない。今、英国のボクシング界は人気が高く、日本以上のマーケットを持ち興行収益も期待できる。つまり、日本で試合をする以上に好条件が見込めるからである。

 ましてや興行のメインカードは今後、ヘビー級を担うであろうIBF世界ヘビー級王者・アンソニー・ジョシュア(英)が務める。ジョシュア興行の破壊力は凄まじく、チケットは僅か30分で売り切れるほどである。

 この試合は、興行の豪華さだけでなく試合は英国向け以外に、米国向けにプレミア・ケーブルTV局Showtimeが米国と放映権を購入した世界各国に配信する予定。試合は世界各国へ配信される。つまり、世界的な知名度を得ることになる。
 
 仮に日本で開催した場合、当然のごとく報酬は下がり仮に勝利したとしても米国への配信はなく、そのインパクトは弱い。米・ボクシング・メディアで取り上げられるが、結果は一部マニアだけが知ることになりメリットは少ない。

河野にとってもメリットは大きい

 河野は2016年8月31日、ルイス・コンセプションに敗戦したとはいえ、この試合は2016「年間最高試合」の候補に入るであろう近年まれに見る”死闘”を繰り広げた。決して、河野の商品価値を落とす試合内容でなかった。

 河野陣営からすれば井上尚弥への挑戦は願ってもないチャンスだ。なぜなら、再起戦をし世界挑戦を狙うにしてもいつ自分にチャンスが回ってくるか不透明な状況にある。WBCにはローマン・ゴンサレス(ニカラグア)、IBFにはジェルウィン・アンカハス(フィリピン)が君臨している。

 ローマン・ゴンサレスは日本を主戦場としてきたが今、主戦場は北米のリング。報酬も40万ドルと日本開催は現実的ではない。IBF王者・アンカハスは、元オリンピアン世界選手権で銅メダルを獲得しているトップアマのマックジョー・アローヨ(プエルトリカン)を破りIBF王者を獲得。

 フィリピンの英雄マニー・パッキャオが新設したMPプロモーションズと契約している選手。自国フィリピンでの開催も可能だろう。こういった状況を考えれば、再起戦に勝利し、直ぐに世界タイトルマッチのチャンスはやってこない。

 35歳という年齢を考えれば、待てる時間は限られてくる。であれば、井上尚弥への挑戦を即断したとしても不思議ではない。米・ボクシング記者の間でも評価の高い井上尚弥を敗れば、世界的な評価にも繋がる。陣営としてもラスト・チャンスという位置づけだろう。

井上にどんなメリットがある?

 井上尚弥は、米・ボクシング・メディアだけでなく、今では世界的にも注目の的であることは間違いない。ただ、名王者・オマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦後、拳の怪我でキャリアにブランクを作ってしまったのは痛手であった。

 ナルバエス戦の勝利は衝撃的だったが、その後ブランクを作ってしまい印象が薄れてしまった感は歪めない。最近では、対戦相手ではなく試合後の井上の故障について話題になることが多かったのは事実だ。

 ナルバエス戦後、ビッグネームとの対戦はなく印象が薄れてしまった井上の対戦相手として、河野ほど適任な挑戦者はいない。河野はアメリカで亀田興毅と対戦し、好試合から米国の記者のあいだでも話題となった。

 負けたとは言え、スーパーフライ級屈指の実力者ルイス・コンセプションと死闘を演じている。井上は、ナルバエス戦以降は指名戦があるとはいえ、対戦相手のネーム・バリューが不足していた。

 事実、ナルバエス戦以降は話題となるマッチメークはなく陣営も苦戦を強いられたことは事実だろう。直近の対戦相手を見れば河野のほうが対戦相手の質は高い。つまり、強豪との対戦キャリアをもち実力者である河野に勝利すれば、井上にとって証明できることは多い。

 河野と対戦となれば、多くのファンが駆けつけ興行的にも成功を収めるはずだ。事実、このマッチメークに冷ややかな意見も多いが、同時に歓迎する声も多く聞く。批判的な意見は、多くの話題を集めている証拠でもある。対戦相手のネーム・バリューが不足していた井上尚弥にとって絶好の対戦相手なのである。

国内であれば対戦相手が狭まるのは当然

 国内開催が前提であれば、対戦候補は狭まるのは当然である。マックジョー・アローヨを例に取ってみよう。興行権が入札となり低額な報酬で敵地フィリピンへ乗り込むことを強いられアンカハスに敗戦を喫したマックジョー・アローヨが米国で一部のコアなファン以外にまだ知られていない井上との対戦を求め日本へやってくるとは考え難い。

 マックジョー・アローヨからすれば、日本以外にまだ知名度がない井上とのタイトルマッチより、まず自身が復帰戦で印象的な勝利をし健在であることを示すことが最優先課題だろう。

 2017年米国でWBC世界スーパーフライ級王者・ローマン・ゴンサレスとの再戦に方針を固めているファン・フランシスコ・エストラーダが年末に日本へ来るとは考え難い。だが、エストラーダが逃げたという見解は間違いである。

 エストラーダは米国でのキャリアを持ち、現状、ローマン・ゴンサレスとの再戦の話がある。井上とエストラーダを実現するのであれば、エストラーダにとって井上が米国デビューする時のほうが都合がいい。なぜなら、ゴンサレスとの頂上決戦前にゴンサレスのアンダーカードで、実現すれば多くの話題を呼べるからである。

 ゴンサレスのアンダーカードであれはHBOも中継する。双方にとってHBOで試合が中継されることは、米国での知名度上昇にも繋げられる。一部、コアなファンの認知されていた井上にとってもこれ以上ない機会。自身のパフォーマンスを世界に示すチャンスとなる。

 ゴンサレスのアンダーカードであれば米国ファンの間でも、自然とゴンサレスとの頂上決戦の期待感も高まる。つまり、ここで印象的な試合をすれば、その後の井上のキャリアも大きく変わってくる。報酬など交渉で譲歩しなければならないが、北米の舞台でやることで多くのメリットが生まれ、その後のキャリアが大きく変わることは事実である。

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