2016年4月、現役引退を表明したフィリピンの英雄マニー・パッキャオが、フィリピンの上院議員となり11月5日米・ネバタ州ラスベガスのリングで、WBO世界ウェルター級王者・ジェシー・バルガス(米)を相手に再起戦を果たす。

 上院議員となったパッキャオ、政治活動とトレーニング・キャンプの両立は大変だったという。上院議員となり以前よりも責務が増したパッキャオのトレーニングは母国フィリピンにあるマニラで行われていた。

 議会が休会となった試合2週間前に米・カリフォルニア州ロサンゼルスにあるワイルドカード・ジムへ練習拠点を移している。パッキャオは議員活動のため11月6日にはフィリピン、マニラへ帰国する。

 朝はロード・ワーク、そのあとは議会へ出席し夜遅くまで政治活動に専念。その後、議会が行われている近くのジムでフレディ・ローチ氏とトレーニングを行っていた。パッキャオの生活は、上院議員の活動とトレーニングで全てが費やされたという。

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 「上院議員として政治活動しながらトレーニングするということは簡単ではなかった。議員活動、トレーニングをあわせると平日の稼働時間は14時間。一日の全ては議員活動とトレーニングに費やされ、友人と会う時間や自分の時間を作ることは難しかった。
 
 議会で精神的に疲労し、ジムでトレーニングし肉体的に疲労する。翌朝には議員活動とトレーニングの為に休む時間も必要だった。

 まだ、自分がパウンド・フォー・パウンド(PFP)最強の1人であることをこの試合を通じて証明したい。私はそれを証明するための多くの物をもっているしね。まだ、衰えは感じていない27歳のような感覚だよ。

 ジェシー・バルガスは良いボクサーだし強いチャンピオンだ。バルガスのことはあなどってはいないよ。相手をあなどり勝利することはない。私は、対戦する相手全ての選手に敬意を払っている。
 
 ジェシーのことをリスペクトしている。これは、私がジェシーとの試合に向けハードなトレーニングをしたことが理由だ。この試合は、今後のキャリアの方針を決める上で最も重要な戦いで、自分が納得した形で勝利する必要がある。」と述べている。

パッキャオの求心力の低下

 パッキャオは2016年4月引退表明から僅か7ヶ月で現役復帰した。試合直前となり決戦地ラスベガスで賑わいを見せていたが、パッキャオの復帰戦はそこまで話題となっていない。

 パッキャオが一時代を築いたことは事実だが、米国におけるパッキャオの求心力は以前よりも低下。悪評と呼ばれた「世紀の一戦」を経て、それまで盛況だった記者会見の規模は縮小。PPVの購買件数も下降線をたどっている。

 パッキャオの復帰戦が決まったが、それまでパッキャオと独占契約しパッキャオの試合を中継していたHBO(米・最大手ケーブルTV局)は中継を見送ったのである。

 これは、4月に行われたティモシー・ブラッドリー戦のPPV販売不振からHBOがパッキャオに見切りを付けたのだろう。

HBOの中継はなくなり報酬は大幅に激減

 4月に行われたブラッドリー戦のPPV購入件数は40万件に届かなったと言われ、興行をプロモートしたトップランクは赤字興行。いままでパッキャオの最低報酬額は2000万ドルだったが、今回大幅に見直され400万ドル(約4億1000万)と大幅に減額されている。

 試合当日、アリーナは満席に近い形になると予想されるが、HBOのバックアップがないことも影響してるのだろう。いつもであれば、HBOは試合前プロモーションの一環としてドキュメンタリーを制作し配信するが、今回はそういったプロモーションは一切ない。

 今回、トップランク初となる自社のプラットフォームをつかったPPV配信でどこまで購買件数を伸ばせるのかも不透明である。

 対戦相手はまだ全国区でないジェシー・バルガスが相手となれば興行的には苦戦を強いられることが必至。この辺りが、パッキャオの報酬が大幅に減額された理由だろう。

 パッキャオは、全盛期より商品価値は下落したとはいえ、まだ人気があることは間違いない。現時点で、2017年以降の現役続行については白紙だが、バルガス戦のコンディショニング、試合内容しだいでは2017年現役続行の可能性は十分ある。

 そうなれば、ウェルター級強豪とのビッグマッチの期待感もあがってくる。そのためにも、バルガス戦は試合内容で自身の健在を証明する重要な一戦となる。

(Via:ESPN

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