内山高志、悪夢の悲劇から8ヶ月ぶりにリングへ復帰

 2016年4月27日東京、大田区総合体育館で、ジェスレル・コラレス(パナマ)と対戦し2回TKO負けを喫し王座から陥落。およそ6年に及ぶ内山高志(ワタナベ)の長期政権が崩壊し、日本ボクシング界をショックが襲った。悪夢の悲劇から8ヶ月を経て、再びパナマ人と対戦し王座奪取へ挑む。

「大晦日にやります」内山高志はスポーツ報知の取材に対してそう語った。

 内山高志はジェスレル・コラレスに敗戦後、進退についての明言を避けていたが、現役続行の意思を固めた。内山の現役続行の意思を確認した内山陣営はコラレスとの再戦交渉を開始した。

 今回、様々な要因が重なりコラレスとのリマッチが決まったように見える。

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WBAは、コラレス、ソーサの統一戦を命じるも交渉は決裂

 コラレス陣営は当初、WBA(世界ボクシング協会)より同級正規王者・ジェイソン・ソーサ(米)との統一戦の指令を受けソーサ陣営と王座統一戦の交渉を進めていた。

 しかし、ソーサ陣営がジョボンタ・デイビス(米)との防衛戦が決定。WBAはこの勝者に対し次戦、コラレスとの王座統一戦を義務付けることでソーサ、デイビスのタイトルマッチを特別に承認した。この後、理由は明らかとなってないが、ソーサ、デイビスの防衛戦が消滅し、スティーブン・スミスとの防衛戦と行うことになっている。

ソーサ戦が宙に浮いたコラレス陣営は内山陣営に再戦のオファーを打診

 時系列は明らかでないが同じ頃、内山高志の再起戦の相手としてジェスレル・コラレスが浮上。内山陣営は、コラレス陣営から再戦のオファーがあることを明かしていた。

 コラレスはソーサ戦が延期となったことで、内山陣営へ再起戦のオファーをしたのだろう。陣営からすれば、上位ランカーとの選択試合より内山高志との試合であればアウェイの地とは言え高額な報酬も望めメリットは大きい。

 コラレス陣営は、内山をプロモートするワタナベジムと再戦交渉をし、好感触を得たことから、ファンの間では内山、コラレスの再戦が現実美を帯びてきたのである。

急遽、コラレスの対戦相手としてロマチェンコが割り込み状況は一転

 米国現地時間9月7日、ビバリー・ヒルズに訪れていたトップランク ボブ・アラム氏は、メディアのインタビューでWBO世界スーパーフェザー級王者・ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の次戦の対戦相手として、ジェスレル・コラレルと交渉していることを明らかにしたのである。

 もっとも、パッキャオ、バルガスの発表記者会見後だけにプロモーターの言うことはあてにならないが、ロマチェンコはオルランド・サリド(メキシコ)とのリマッチが決裂。同級WBC王者・フランシスコ・バルガス(メキシコ)は休養状態。IBF王者・ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)が君臨してるが中継局の弊害で実現のハードルは高い。
 
 ロマチェンコ陣営は、王座統一戦を望んでいることから、アラム氏の言うこともまんざらではない感じであった。

リング外で翻弄されるコラレス陣営

 ロマチェンコ、コラレスが交渉していたことは間違いない。コラレス陣営はロマチェンコと交渉していることを明かし、正式契約に至っていないがいくつかの契約条件に同意。HBO(米・最大手ケーブルTV局)の最終決定待ちだと話していた。

 合意が近いと言われていたが、HBOのボクシング中継の予算が大幅に削減されていることから、試合実現が危惧されていた。ボブ・アラム氏は、HBOとライバル局であるShowtime(米・大手ケーブルTV局)での中継も検討していた。

 急遽ロマチェンコが割り込む形となり、リング外で翻弄されている感があるコラレス陣営。次戦、ロマチェンコ戦が合意間近と思われていたが、ロマチェンコの対戦相手に以前、交渉が決裂したニコラス・ウォータース(ジャマイカ)が急遽浮上したのである。

HBOの計画が大幅に変わり急転直下で決まった

 HBOは、2016年12月10日米ニューヨークでWBO世界スーパーウェルター級王者・サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)の試合を計画。しかし、カネロがスミス戦で、右親指を剥離骨折したことにより、試合が急遽中止となった。

 この中止により、HBOは予算確保に成功。ロマチェンコ、ウォータースが実現した公算が高い。予算が確保出来なければ、最低でも55万ドルの報酬を要求するウォータース陣営の要求をHBOが飲むことは難しい現状だったのは間違いない。

 カネロの怪我が無ければ、低予算でのマッチメークを強いられることになり、ロマチェンコの対戦相手として、コラレスも十分に可能性があったと言える。

 HBOは予算確保が出来たことにより、米国での実績、知名度、興行収益観点を考えニコラス・ウォータースとのマッチメークに決定したのだろう。何れにしても、ロマチェンコ、ウォータース、コラレス、内山、方向性は違うにしろ、いい結果となったのは間違いない。

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