敵地タイでプンルアン・ソー・シンユー(タイ)から王座奪取したWBO世界バンタム級王者・マーロン・タパレス(フィリピン)は、初防衛戦の対戦相手探しは困らなそうだ。マーロン・タパレスをプロモートするレックス・サルド氏は、ポール・バトラー、井上拓真、大森将平、TJ・ドヘニー、4つのオファーがあることを明らかにした。

 レックス・サルド氏は、「英国から10月開催、日本からは10月、12月と2つのオファーを受けている」と述べた。最有力候補として、フランク・ウォーレンがプロモートし、元IBF世界バンタム級王者で、現WBO世界バンタム級ランキング12位ポール・バトラー(英)が浮上している。

 ポール・バトラーは2014年6月、IBF世界バンタム級王者・スチュワート・ホール(英)へ挑戦し、12回2-1の判定勝利を収め王座奪取に成功。その後、スーパーフライ級へ転向する為IBF世界バンタム級王座を返上した。

 2015年3月英国リバプールにあるエコー・アリーナで、IBF世界スーパーフライ級王者・ゾラニ・テテ(南アフリカ)と対戦し、8回TKO負けし2階級制覇に失敗。プロ初黒星を喫している。

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パッキャオ、バルガスのアンダーカードで開催か?!

 開催日程などは現時点では決まってないが、2016年11月5日米・ネバタ州ラスベガスにあるトーマス&マックセンターで開催されるWBO世界ウェルター級タイトルマッチ、王者・ジェシー・バルガス(米)、対、マニー・パッキャオ(フィリピン)のアンダーカードで行なわれる可能性があるという。

ポール・バトラー、WBO王者へ挑戦する方針を決定

 プロ初黒星を喫したバトラーだが、その後4試合に勝利。直近では2016年3月12日セバスチャン・サンチェス(メキシコ)に勝利している。スーパーフライ級を主戦場に戦っているが、近い将来バンタム級への転向を示唆している。

 WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)への挑戦も話題にはなるが、バンタム級へ階級を上げることになれば英国でのビッグマッチ路線が現実的だろう。

 ポール・バトラーのトレーナーを務めるジョー・ギャラガー氏は、2016年9月10月英国O2アリーナで開催されるIBF世界バンタム級王者・リー・ハスキンス、スチュアート・ホールの勝者への挑戦を示唆していた。

 現バンタム級には英国人王者が2名。WBA世界バンタム級正規王者・ジェイミー・マクドネル(英)、IBF世界バンタム級王者・リー・ハスキンス(英)が君臨。タパレスに方針を固めることで、将来的に王座統一戦が生まれることは間違いない。

マーロン・タパレス、井上拓真への挑戦に意欲的?!

 レックス・サルド氏は、2016年内にも世界挑戦が濃厚と言われているWBO世界スーパーフライ級11位の井上拓真(大橋)陣営がオーファーがあったことを明らかにしている。開催日程の希望は2016年末だという。井上拓真は次戦9月4日、フローイラン・サルダール(フィリピン)と対戦することが決定している。

 年末開催ということは、大橋陣営としては日本開催を希望していることだろう。既に次戦に向けフィリピン、セブ島でトレーニングを開始しているタパレスは、井上拓真との試合に意欲的だという。また、サルド氏は10月のオーファーとして、大森将平陣営からの再戦があったことを明らかにしている。

マーロン・タパレスの次戦の決定は9月前半

 4人目は、オーストラリアからのオファーとして同級WBO世界ランキング10位TJ・ドヘニーがあがっている。レックス・サルド氏は、9月の前半にも次戦の対戦を決めると述べている。何れにせよ、9月中には決定するということだろう。

 レックス・サルド氏は、パッキャオの友人でもある。どれほど影響力があるが不明だが、パッキャオ、バルガスのアンダーカードとなれば軽量級として、これ以上大きな舞台はない。パッキャオ、バルガス戦は、HBOでの中継は無くなったが、Showtime(米・大手ケーブルTV局)などが興味を示し、プレミア・ケーブルTV局での中継が濃厚。

 パッキャオ、バルガスのアンダーカードであれば、プロモーターの関係性、海外での知名度もあるポール・バトラーとの初防衛戦が交渉に有利に動くだろう。トップランクは、バトラーをプロモートするフランク・ウォーレン氏とは良好なビジネス関係にある。

井上拓真、2016年内に世界戦といわれてるが世界挑戦は簡単ではない

 とはいえ、今後の開催日程次第では、報酬が見込める大晦日・日本での開催もまだ十分ある。井上拓真はスーパーフライ級を主戦場としてるが、スーパーフライ級は激戦区であり日本人王者が2人君臨。現段階でメリットの無い日本人同士の潰し合いは避けたいのがプロモーターの本音だろう。

 現スーパーフライ級は、兄のWBO王者井上尚弥、WBC王者・カルロス・クアドラス、IBF王者・マックジョー・アローヨ、WBA王者・河野公平が君臨している。

 バンタム級も、WBAスーパー王者・ラウシー・ウォーレン(米)を初め、英国勢も多く王者への挑戦は簡単ではない。それを考えれば、階級をバンタム級へ転向し、世界挑戦を視野に入れることは決して悪くない判断だと言える。

 井上拓真は、2015年米で最も権威あるボクシング・メディアのその年で最も活躍した新鋭賞「プロスペクト・オブ・ザ・イヤー」を受賞。このタイミングでマーロン・タパレスとの試合が決まれば話題を呼ぶことは間違いない。今後の交渉に期待したい。

(Via:The Ring