2016年4月に現役引退を正式に表明し最近、現役復帰を示唆していたフィリピンの英雄マニー・パッキャオ(フィリピン)は10日、11月に現役復帰戦を行うことを正式に発表。WBO世界ウェルター級王者・ジェシー・バルガス(メキシコ)へ挑戦し王座返り咲きを目指す。

 現地時間9日、マニー・パッキャオは、フィリピン・マニラ市内でトップランク(米・ボクシング・プロモーター) ボブ・アラム氏と会談。「11月5日ジェシー・バルガスと戦うことに合意した。リングが恋しかった。ボクシングは私の情熱だ」。と引退を撤回し、ジェシー・バルガスと対戦することを正式に表明した。

 マニー・パッキャオは、2016年4月9日米ネバタ州ラスベガスにあるMGMグランド・ガーデン・アリーナでティモシー・ブラッドリー(米)に勝利。その後、フィリピンの上院議員選挙に出馬する意向を示し、今後は政治活動に身をささげるとし、現役引退を正式に表明。

 パッキャオは5月のフィリピンの上院議員選に当選を果たし、その後、リングへの復帰する意思があることを明らかにしていた。

 マニー・パッキャオの現役復帰は大方の予想どおり。現役復帰に関して驚く人は少ないはずだ。パッキャオの引退に関して、米メディアをはじめ殆どがブラッドリー戦を最後にリングを去ることに否定的で、早い段階で復帰するとみていた。

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現役、復帰はお金か?!

 マニー・パッキャオの現役復帰は大方の予想どおり。現役復帰に関して驚く人は少ないはずだ。パッキャオの引退に関して、米メディアをはじめ殆どがブラッドリー戦を最後にリングを去ることに否定的だった。

 マニー・パッキャオは復帰戦について「ボクシングは私の最大の収入源。公職の給与には頼れない。多くの人が私に援助を求めてくる。彼らを無視することは出来ない」と語っている。

 マニー・パッキャオは、ブラッドリー戦で2000万ドル程度の報酬が保証されていた。2015年5月に行われた「世紀の一戦」の報酬が約164億円に上っているが、税金滞納問題、金銭的な問題を抱えていることは有名。

 2015年5月ネバタ州ラスベガスで行われたフロイド・メイウェザーJr.(米)との「世紀の一戦」を経て、フォーブスのスポーツ長者番付のランキング2位となり、収入が1億6000万ドル(約164億5,580万円)に上った。

 パッキャオは復帰戦の理由について「ボクシングに対する情熱」と語っていたが、お金の問題もありそうだ。スーパースターが故に取り巻きの数も相当数いると思われ、支出もかなり多いだろう。1試合、最低でも2000万ドル近くの報酬が保証されていれば、金銭的な問題があればリングへ復帰しない理由はないだろう。

引退ではなく休養

 マニー・パッキャオの引退試合の相手として、ティモシー・ブラッドリーに決まった際、マッチメークの斬新さもなくファン、関係者からも落胆する声も多く、興行的に苦戦を強いられることは必至だった。プレス・カンファレンスも盛況とは言えず、PPV(ペイ・パー・ビュー)の購入件数は40万件前後と販売不振。赤字興行となっている。

 トップランク、HBO(米・最大手ケーブルTV局)にマニー・パッキャオの復帰戦の思惑があったのであれば、リスキーなテレンス・クロフォード(米)でなく、2戦戦っているティモシー・ブラッドリーを陣営が選択したのであれば納得できる。

 ファンが見たいのはマニー・パッキャオ、テレンス・フォードの新旧対決なのは間違いない。しかし、パッキャオの復帰戦の可能性を考えれば、テレンス・クロフォードと対戦し、もし負けることがあればフロイド・メイウェザーJr.に敗戦後、連敗となり商品価値の低下は免れなかったはずだ。

 斬新さがないティモシー・ブラッドリーとのラバー・マッチだが、マニー・パッキャオがティモシー・ブラッドリーに明確に勝利すれば、商品価値を維持することができる。ビッグマッチは選手の商品価値が大きく左右される。陣営の判断は決して間違っていたとは言えないかもしれない。

2017年ビッグマッチ実現へ

 復帰戦はお金の問題が有るとはいえ、やはりフロイド・メイウェザーJr.とのリベンジが念頭にあるのではないだろうか。ジェシー・バルガスとの復帰戦が決まったが、バルガスはティモシー・ブラッドリー、サダム・アリと対戦経験はあるが、人気・知名度は今ひとつだ。

 ボブ・アラム氏は、ビッグマッチになると話すがパッキャオ復帰戦として注目の興行になるに違いないが、ジェシー・バルガスのネーム・バリューを考えるとビッグマッチとは言い難い。しかし、復帰戦の相手としては適当な相手、実力者であることに間違いない。

 2017年は、トップランク、ヘイモンが和解したことから、次期スター候補WBA世界ウェルター級王者・キース・サーマン(米)、WBC世界ウェルター級王者・ダニー・ガルシア(米)、勿論テレンス・クロフォード(米)ら次世代を担うスター候補、との対戦も実現可能だ。

 2017年順当にいけば、カネロ、GGGのメガマッチの機運も上がってくる。何れフロイド・メイウェザーJr.の復帰戦も取り沙汰されるに違いない。2016年メガマッチが少なかっただけに、パッキャオ復帰はボクシング界のメガマッチ実現への拍車をかけることは間違いないだろう。

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(Via: boxinscene