2016年9月メキシコの独立記念日、次世代のスーパースーターを決めるべくファン待望のカネロ、ゴロフキンのメガマッチが流れてしまったことは残念だが、ファンの希望に反して、選手の商品価値、キャリア、プロモーター、TV局、様々な意向でメガマッチが流れることはよくあることで不思議では無い。マッチメークに関し否定的な意見もあるが、筆者は2017年実現を望んでいるメガマッチの1つである。

 「メイウェザー、パッキャオが実現するのに6年掛かった。我々はそんなに待つつもりは無い。来年2017年実現する」。ゴールデン・ボーイ・プロモーションズ(GBP) オスカー・デ・ラ・ホーヤ氏は、ESPNのインタビューで伝えた。オスカー・デ・ラ・ホーヤ氏とゴロフキンをプロモートするK2プロモーション トム・ローフラー氏は、カネロ、ゴロフキンを2017年に実現することを口頭ベースで約束している。

 しかし、法的拘束力の無い口頭合意報道に対し、実現を疑問視する声も多く「延長作成」だと批判的な意見も多い。2016年5月カネロは、アミール・カーンを壮絶ノックアウトし試合後リング上にゴロフキンを招き入れ、「今すぐグローブを付けて戦ってもいい」。試合後の記者会見で「160パウンドでゴロフキンと戦う」と公言。しかし、ゴロフキンとの対戦交渉は纏まらなかった。

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先延ばしにファンの不信感は募った

 批判はこれだけではない、2015年11月カネロは、コットに勝利しWBC(世界ボクシング評議会)から、ゴロフキンとの王座統一戦が命じられていたのである。GBP、ゴロフキンをプロモートするK2プロモーションズ、WBCは直接対決前に1試合挟みその後、15日以内で交渉することで基本合意した。

 交渉を先延ばしにしていたGBPは、カーン戦後「交渉期限を強制された交渉はしない」とWBC世界ミドル級王座を返上。王座を返上したが継続して、ゴロフキン戦の交渉を継続していくと声明を発表していた。ゴロフキン戦を先延ばしカーンとのマッチメークした影響も大きく、ボクシング・ファンの間でカネロ、GGG実現に対しファンの不信感が募り、ファンの理解を得るのは難しいのが現状だ。

ミドル級試運転なくしてゴロフキン戦は余りにもリスキー

 ただ、周囲に不利と呼ばれたトラウト、エリスランディ・ララ戦を強引に決定に持ち込んだカネロが、ゴロフキンから退散するとは考え難い。しかし、ゴロフキンは現ミドル級で最強の王者。ショッキングな敗戦すればカネロの商品価値だけでなく、GBPとしても少なからず打撃を受ける。ビッグマネーが転がり致命的なダメージを負うリスクもなく誰もが望んだフロイド・メイウェザーJr.戦とゴロフキン戦は異なる。

 だからこそ、実力では遥か上を行くゴロフキンとの直接対決に向け、160パウンドでの試運転なくして挑むのは余りにもリスキー。カーン戦後、オスカー・デ・ラ・ホーヤ、カネロが派手なパフォーマンスをしてしまったのは誤算だったが、カネロのキャリアを考えればGBPの決断は理解できる。

 カネロは今や、米西海岸で絶大な人気が有りフロイド・メイウェザーJr.(米)、マニー・パッキャオ(フィリピン)に次ぐ興行価値のある選手へ成長。次世代のスーパースター候補とさえ言われている。しかし、真のスーパースターとファンに認められるには、最強王者・ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)との対峙は避けては通れない道だ。

ミドル級4団体統一戦に向けソーンダース戦がストーリーか?!

 カネロは次戦2016年9月17日米テキサス州アーリントンにあるAT&Tスタジアムで、WBO世界スーパーウェルター級王者・リアム・スミス(英)と対戦が決まり、はやくも2016年後半のプランを発表。12月にHBO(米・最大手ケーブルTV局)で(ペイ・パー・ビューではなく通常放送)試合をすることを発表。GBPは、具体的にWBO世界ミドル級王者・ビリー・ジョー・ソーンダース(英)を対戦候補として挙げている。

 ビリー・ジョー・ソーンダースは開催地は未定だが、ソーンダースをプロモートするフランク・ウォーレン氏は次戦を2016年9月17日に行うことを発表。GBPは、フランク・ウォーレン氏と会談し、9月17日のアンダーカードでビリー・ジョー・ソーンダースの出場を打診したという。アンダーカード出場は決定してないが、GBPは交渉したことを明かしている。

 カネロにとって160パウンド試運転の相手として、ソーンダースは楽な相手ではなくミドル級テストマッチとして最適な相手。ただ、英国を主戦場とするソーンダースとの対戦交渉は、開催地を巡り難航しそうな気配がある。

 とは言え、ソーンダースがカネロ、スミスのアンダーカード出場が正式に決まり、互いが次戦を通過すれば12月にカネロ、ソーンダース戦が濃厚。その後2017年の頂上決戦のストーリーも見えてくるだろう。

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(Via:boxingscene