【結果】カネロ対ユルドゥルム、試合背景からレビュー

 WBA・WBC世界スーパーミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)は27日、米フロリダ州マイアミにあるハードロック・スタジアムで、WBC指名挑戦者アブニ・ユルドゥルム(トルコ)と対戦し3回ストップ勝ち。盤石なディフェンスとスキルでユルドゥルムを全く寄せ付けず圧勝した。次戦、5月シンコ・デ・マヨにWBO世界スーパーミドル級王者ビリー・ジョー・サンダース(英)戦が正式発表となった。

 PFPファイターとしての存在感を存分に示したカネロは58戦55勝37KO1敗2分、負けたユルドゥルムは24戦21勝12KO3敗2KOとした。

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アブニ・ユルドゥルムって誰

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アヴニ・ユルドゥルム

国籍 トルコ
年齢 29歳

身長 182cm
リーチ 178cm

米リング誌 圏外
ESPN 圏外

プロ戦績 23戦21勝12KO KO率52%

アマチュア戦績 112勝20敗

 北米では逆だろう。トルコのスポーツ紙面では「Who is Canelo」の見出しで大きくとりあげられた。「世界に衝撃を与えると言っているけど、すでに衝撃を与えている。相手はドル箱スターのカネロだからね。サッカーでいえば、ロナウドやメッシと対峙するようなもの。トルコのスポーツ界でこのようなポジションになったことはない」。

 こう語ったのはカネロ戦のプラチナ・チケットを獲得したユルドゥルムだ。13歳のとき、トルコの元ヘビー級ボクサー、シナン・サミエル・サムの影響でボクシングをはじめたという。国内のアマチュア・タイトルを獲得し2013年世界選手権に出場。2014年にプロに転向した。詳しいプロフィールは、「カネロ2021年ユルドゥルム、WBO王者サンダース戦が有力!」を読んでほしい。

 ユルドゥルムはカネロが2018年9月ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)の再戦でスパーリング・パートナーとして招かれている。実力はどうか。米リング誌やESPNが圏外としているとおりカネロとの力量差は明白だ。

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カネロはなぜユルドゥルムをピックアップしたのか

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 年内に4団体統一を掲げるのになぜ、ユルドゥルムをピックアップしたのか疑問に思うファンも多いだろう。5月にWBO王者ビリー・ジョー・サンダース(英)戦が大筋合意。その先は流動的となるが、9月、12月にはIBF王者カレブ・プラント(米)戦の構想を描いている。

 いうなれば、今戦はボーナス・ステージのようなものだ。WBC(世界ボクシング評議会)との関係性もあり、ビジネス・マッチといったところ。WBCは、2020年12月、WBA世界スーパーミドル級王者カラム・スミス(英)戦を空位となっていたWBCスーパーミドル級王座決定戦と承認。統一戦に前進した背景がある。勝者と対戦を義務付けたことは、カネロ陣営にとって無視できないだろう。

 一方、ESPNのアナリスト記者のティモシー・ブラッドリーは、カネロは最高のボクサーと戦っていないと言及しているが、そこまで鼻息を荒くし指摘することかは疑問だ。すでに、カネロはスーパーミドル級で評価の高いカラム・スミスを一方的な勝ち方で強い存在感を示している。

 カラム・スミスはスーパーミドル級では世界水準を満たすボクサーだと考えて間違いない。その相手に何もさせず圧倒的な勝ち方を示したことは、部門で実力者であることは十分証明されたといっていい。そして、2021年は4試合この先も計画通りならば4団体統一路線は確実視され、そこまで指摘するまでのことではない。

 オッズは40−1、ミスター・ロボットの愛称をもつユルドゥルムの勝ちを予想する人は見当たらない。勝敗はもう決まったようなもの。ファンの関心ははやくも5月シンコ・デ・マヨに計画されるWBO王者BJサンダースとの統一戦に移っている。

 体格差はあるが、ユルドゥルムにカネロを脅かすパワーやバネ、スキル・セットは持ち合わせてなく勝機は見えない。真っ向からいけばカネロに迎え撃たれるのがおち。タフネスがどこまでもつのか。前半をまたずストップも十分ありえる。

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カネロ対ユルドゥルム結果

 オッズが示すとおりミスマッチだったことは言及するまでもない。ただ、今戦を批判するつもりはない。なぜなら、5月BJサンダース戦が合意し2021年は4試合消化。メジャー4団体統一路線が確実視されているからだ。

 試合は予想どおりだった。1回、カネロは立ち上がりユルドゥルムの戦力をはかった。シャープなジャブ、得意の軌道を変えたフックを放った。2回になると、ギアをあげアッパーで守りの固いユルドゥルムのガードをこじあけ、真ん中にジャブ、アウトサイドからフックを混ぜガードの隙間を作りハードなショットを打ち込んでいった。

 2回、コーナーに戻るとはやくもユルドゥルムは疲弊気味。3回、カネロのワン・ツーの強打がユルドゥルムの顎を打ち抜きダウンを奪うフィニッシュは時間の問題だった。内外にパンチを散らしガードを揺らしていたのは布石だったに違いない。大きなダメージを負ったユルドゥルムはなんとか踏ん張ったもの防戦一方。なんとか、持ちこたえコーナーに戻ったが陣営は棄権。試合終了となった。

 おわってみれば完全なショー・ケースだった。試合がおわるとオーロラ・ビジョンに5月、WBO世界スーパーミドル級王者ビリー・ジョー・サンダース(米)戦が発表。今戦は5月シンコ・デ・マヨ前のプロモーションの一環だった。

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