カネロ対プラント交渉難航から一転合意寸前

 カネロ対プラント。交渉が難航していると伝えられたが一転、合意目前だという。4団体統一を目指すWBA・WBC・IBFスーパーミドル級王者カネロは、パズルの最後のピース、IBF(国際ボクシング連盟)スーパーミドル級タイトルを保持するカレブ・プラント(米)に照準を定めている。

 交渉の駆け引きは続いていた。カネロをサポートするエディ・ハーンはプラントと契約するPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)が3戦契約を条件にあげたと主張。一方、交渉のカギを握るPBCは1戦限りの契約も認める方針を示していた。

 エディ・ハーンとPBCの主張が食い違うなか、米メディアよりDAZN(ダ・ゾーン)がゴロフキンにカネロ再戦を提案していることが報じられ、PBC陣営に対する牽制ともとれる駆け引きが続いていた。今回は米ESPNによる最新情報を紹介する。

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カネロ対プラント合意寸前

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 米ESPN記者マイク・クッピンガー氏によると、カネロは9月18日米ラスベガスで同級IBFタイトルを握るカレブ・プラント(米)との4団体統一戦交渉は大詰めを迎えているという。つい先日、31歳の誕生日を迎えたばかりのカネロ。正式決定すれば最高のプレゼントとなりそうだ。

 契約は、PBCと契約する米地上波FOXの有料配信PPV(ペイ・パー・ビュー)になる公算が高い。プラントとの交渉難航が報じられWBA世界ライト・ヘビー王者ディミトリー・ビボル(ロシア)とのプランBが報じられていたが、米メディアの報じかたによると、カネロ対プラント戦は大筋合意。ビボルの出番はなさそうだ。

 フリー・エージェントの強み。ホスト局の間を自由に動き回れるのはカネロくらいだ。カネロはDAZN(ダ・ゾーン)と契約するマッチルーム・ボクシングと強固の関係を築いてたが、2戦契約を終え現在はプロモーターやTV局の契約はない。掲げる4団体統一が最優先でPBCとの契約も歓迎していた。

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カネロの報酬はキャリア最高額

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 米ESPN(スポーツ専門チャンネル)によれば、カネロはキャリア最高額のファイトマネーを手にする見通しだと報じている。

 いまやカネロはプロ・ボクシング界のアイコンだが、ビッグ・ファイトは停滞している。2018年9月ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)戦が興行規模、報酬でもキャリア最大の戦いだった。PPV戦で最終的に受け取ったファイトマネーは4000万ドルにのぼると試算されている。

 HBO(米プレミアムケーブルTV局)がプロ・ボクシング中継から撤退が決まりカネロはDAZN(ダ・ゾーン)と契約を結んだが1試合3200万ドルに留まっている。

 カネロとDAZN契約に関しては、「カネロがDAZNと3億6500万ドルの超巨額の契約を締結!特集記事!」こちらの記事を読んでほしい。

 カネロはスポーツ史上最高の契約を結び、対戦相手に関わらず、一定の報酬を手にすることができた一方で、DAZNは大金を投じてカネロ獲得に成功したが、毎試合多額のコストが発生するといった大きな問題に直面していた。

 もちろん、投資した資金に見合うマッチメークが実現すれば別だが。ダニエル・ジェイコブス(米)、セルゲイ・コバレフ(ロシア)と興行的に苦戦を強いられた挙げ句、カネロは所属していたゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)、契約したDAZNを相手に契約違反を主張。訴訟問題に発展した。

 3者は和解したがカネロはDAZNとの契約は終了。数年前に確執が生じたGBPとも別れを告げた。フリーとなったカネロは、マッチルーム・ボクシングと共同路線をはり、カラム・スミス(英)、アブニ・ユルドゥルム(トルコ)、WBO王者ビリー・ジョー・サンダース(英)戦を合意。報酬は明らかになってないが、受け取る報酬は下方修正されていることは間違いない。

 もし、正式契約に至ればカネロはPBCから最低報酬が保証されそこからPPVの歩合収益が加算される。10万ドルを要求していたプラントは数百万ドル、最低保証されるキャリア・ハイの試合になる。

 カネロとDAZN、GBPの訴訟問題は、「カネロ、DAZN、GBP裁判の和解が成立真相を探る」、こちらの記事を読んでほしい。

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カネロ対プラントPPVは売れるのか

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カレブ・プラント
国籍:米国

年齢 29歳
身長 185cm
リーチ 188cm
スーパーミドル級

IBF世界スーパーミドル級王者
米リング誌 2位
ESPN 3位

プロ戦績:21戦全勝12KO
アマチュア戦績:97勝20敗
2011年ゴールデングローブ 金メダル

 プラントの知名度は悪くない。米国でPPV市場は違法ストリーミングなどにより低迷の傾向もあるが、メジャー路線に向かうプラントのもつバック・グラウンドとカネロの露出が上がったことでPPVの購買件数は期待できるかもしれない。

 プラントは、カネロやマニー・パッキャオといったビッグーネームではないにしろPBCが提携するFOXのイベントで3試合メインイベントを務めいまや看板ボクサーのひとり。逆境を乗り越えたプラント戦はPPV購買件数を押し上げる要因の1つだ。

  アマチュア戦績は97勝20敗。2011年ナショナル・ゴールデン・グローブスにライトヘビー級で金メダルを獲得しロンドン五輪代表候補からプロへ転向。北米で影響力の強いアル・ヘイモン氏と契約を結んだ。

 プラントが有名になったのは、ホセ・ウスカテギ(ベネズエラ)戦だ。オッズ有利はウスカテギ、プラント支持は少なかったがアナリストらの予想を覆しウスカテギから2度のダウンを奪い3−0の判定勝ち。番狂わせを起こしたのである。

・米リング誌スーパーミドル級 2位
・米ESPNスーパーミドル級 3位
 米メジャー誌でも高い評価を得ている。

 カネロにしても試合間隔は短くメディアへ露出する機会は圧倒的に増えている。北米でスター格のボクサーでも年2試合止まりだが、TV局を自由に行き来できるフリー・エージェントのカネロは身軽。そして、マーケット需要が高い。

 2020年12月カラム・スミス(英)、翌2021年2月ユルドゥルム、そして5月にBJ・サンダースとハードなスケジュールをこなしている。

 2018年9月に行われたカネロ対ゴロフキン再戦は110万世帯。プラント戦は4団体統一としてイベントに箔がつくが昨今のPPV市場をみると不安要素もある。

 違法ストリーミングの影響に加え、8月はパッキャオ対スペンス、10月フューリー対ワイルダー再戦のPPVイベントが控えている。

 特に注目されていた2020年2月に行われたフューリー対ワイルダー再戦のPPV購買件数は市場予想を下回る85万件と低調な結果に終わったことも不安材料だ。

 100万世帯に届かなくても不思議ではないが、カネロは2018年9月がPPV戦を最後にしている。プラント戦がPPVで決まれば、マーケット需要がわかる戦いになりそうだ。

カネロ対プラント決戦地はどこに

 カネロ対プラント正式契約は近く残すは会場決定のみだろう

 米Athletic記者のランス・パグメイヤ氏によれば、PBC陣営がネバダ州のコミッションに9月18日イベントの承認申請をしたという。だが、米ラスベガスの主要アリーナ。T-Mobileアリーナ、アレジアント・スタジアムは9月18日は別イベントで埋まっている。

 会場を小規模のMGMグランドガーデン・アリーナに移すのか。決戦地、日程を移すのか。何れにせよ近いうちにわかりそうだ。

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