井上尚弥、ダスマリナス戦ファイトマネー破格の1億円詳細は

 米ラスベガスで防衛戦を行うIBF・WBA世界バンタム級統一王者井上尚弥のファイトマネーが1億円に到達することが分かった。

 今後のシナリオを見れば契約する米有力プロモーター・トップランク社の看板選手になる可能性が高く、トップランク社と提携するESPN(米スポーツ専門チャンネル)が成長株の井上尚弥に先行投資しても不思議ではない。

 軽量級のファイトマネー、トップランクの近況をあわせて書いてみたい。

Sponsor Link


Sponsor Link

井上、ダスマリナス戦の報酬は1億円

 日本の報道によると、井上が受け取るファイトマネーが1億円と報じられているが、契約する米トップランク社から支払われる報酬が1億円なのか、日本の放映権料やスポンサー収益と合わせ1億円なのかは分からない。ただ、軽量級の需要が低い北米で1億円は破格と言える。

 2017年9月、井上が米本土に初めて降り立ったアントニオ・ニエベス(米)戦の報酬は4000万円と報じられたが、実際にプロモーターから支払われた報酬(現地コミッション発表)は18万2500ドル(約2000万円)で、日本での放映権料やスポンサーをあわせ合計が約4000万円だった。最終的にはこの金額からマネージメント料などが引かれる。

 ダスマリナス戦が行われるラスベガス。現地ネバダ州コミッション(NSAC)は、これまでボクサーの報酬を公開していたが、取りやめたこともあり公式に井上に支払われる報酬は分からない。

Sponsor Link

軽量級ファイトマネー1億円は高いのか

 だが、何れにしてもバンタム級で1億円は破格のファイトマネーだ。北米で軽量級シーンをつくったローマン・ゴンサレス(ニカラグア)のファイトマネーが60万ドル(約6600万円)。ドネアがリゴンドー戦で132万ドル(約1億3000万円)を手にしているが、軽量級で100万ドルを超える報酬を手にするボクサーは一握りだ。

 最近では、ルイス・ネリー(メキシコ)に勝ちWBC世界スーパーバンタム級王座を獲得したブランドン・フィゲロア(米)が65万ドル(約7101万円)を手にしている。9月にWBOタイトルを保持するスティーブン・フルトン(米)との統一戦が決まっているが100万ドルに届くかどうか。

 軽量級でルイス・ネリー(メキシコ)、ブランドン・フィゲロア(米)、ギレルモ・リゴンドー(キューバ)などを傘下に収めるPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)が支払う報酬は30万ドルから50万ドルが平均値。期待値が高いとフィゲロアのように65万ドルと報酬がアップされる傾向にある。

 軽量級で1億円を手にしているのは米西海岸でヒスパニックから支持があるレオ・サンタ・クルス(メキシコ)、WBC世界フェザー級王者ゲーリー・ラッセル・ジュニア(米)、元2階級制覇王者カール・フランプトン(英)ら、100万ドル以上を手にしたボクサーは何れも人気・実力派のボクサー達である。

Sponsor Link

1億円超えの条件は

 人気・知名度がファイト・マネーを決めると言って過言ではない。中継するTV局がどれだけ視聴件数を見込めるか。ボクサーに問われるのは実力だけでなく人気・観客動員力といった商品価値だ。当然、商品価値が高いボクサー同士がぶつかれば、ファイト・マネーも高額になる。

 最近では、PFP(パウンド・フォー・パウンド)ランキング上位のボクサーが高額なファイト・マネーを得るという認識もあるがそれは誤りだ。

 PFPランキングは日本のメディアでも盛んに報じられるようになり、ボクサーを評価するうえでの1つの指標だが、あくまでも全階級を通じて誰が一番強いかを机上論で語るランキングにすぎず、上位にランクしたからといってファイト・マネーに直結することは殆どない。

Sponsor Link

井上の報酬1億円は適正なのか

Embed from Getty Images

 相手は北米で無名のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)。もともと、北米では軽量級の需要は低く興行観点からも集客は厳しく1億円は破格。おそらく、トップランク社側が50万ドル(約5400万円)、日本での放映権やスポンサー収益がプラスされ総額が1億円ではないだろうか。

 もちろん、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)で優勝した井上が、北米2戦目にセットされたジェイソン・マロニー(オーストラリア)戦で、中継したESPN(米スポーツ専門チャンネル)をはじめ米リング誌やボクシグ・シーンといった媒体でも大きく取り上げられ注目されていることにちがいないが、ゆかりの地でない北米の地で米国人やメキシカンならともかく今回は無名のダスマリナスが相手だ。

 たが、井上は契約するトップランク社のなかでもエース格で期待値は高い。ESPNやトップランクが投資しても不思議ではない。トップランクは、優秀なボクサーが揃っているが地盤は揺らいでいる。ビッグ・ファイトは他プロモーターらと共同しなければ難しく中心ボクサーらは条件やマッチメークに不満をつのらせている。

 トップランク社と契約する代表的なボクサーは以下のとおり。

 WBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米)
 WBA・IBF・WBO世界ライト級統一王者テオフィモ・ロペス(米)
 WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(英)
 WBA世界ミドル級王者村田諒太
 WBO世界スーパーフェザー級王者ジャメル・ヘリング(米)
 WBA・WBC・WBO・IBF世界スーパーライト級王者ジョシュ・テイラー(スコットランド)

 いつまでもウェルター級強豪と戦えないクロフォードは弁護士を通じトップランク社へ抗議。クロフォードは2021年10月で契約期限を迎え、その後はライバルのPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)に移籍する見方が強い。そして、ライト級3団体統一したロペスも離脱を匂わせている。

 クロフォードが離脱すれば予算にはあきがでる。ESPNのボクシングの予算の兼ね合いもあるが成長の余地がある井上の報酬は今以上にあがる可能性はある。

 ダスマリナス戦はオッズが示すとおり、ダスマリナスが勝てば大番狂わせ大事件だ。ここ最近、オッズ不利な状況でメキシカンの活躍が目立つが、ダスマリナスにそのポテンシャルがあるかどうか。戦力差は明らか、ドネア戦でタフネスを証明した井上が負けることはまず考えにくい。統一戦に向け派手な勝ち方を期待したい。

Sponsor Link   

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください