フューリー対ジョシュア中東決戦が暗礁に今後はどうなるのか

参照:DAZN

 フューリー対ジョシュア、サウジアラビア側からゴーサインがでて8月14日と日程も具体化。発表目前かと思われたが事態は急転した。デオンテイ・ワイルダー(米)陣営がタイソン・フューリー(英)との再戦条項の有効期限を巡り訴訟していた問題で、仲裁裁判人はワイルダー陣営の再戦条項は有効だと判決。9月中旬までに再戦を行うよう命じたことで、発表目前だったフューリー対ジョシュア戦は暗礁に乗り上げている。

 発表目前で暗礁に乗り上げたが、どうにもヘビー級トップ戦線のプロモーションの一環としか思えない。今回はフューリー対ジョシュア戦交渉の経緯とワイルダーがなぜ絡むのかおってみたい。まずは、フューリー対ジョシュア発表目前までの経緯をみてみよう。

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フューリー対ジョシュア発表目前だった

 「彼は、試合は100%、8月14日に成立すると言ってくれたんだ。史上最大の舞台でアンソニー・ジョシュアに勝つことが待ちきれない。これは、地球上で最も大きなスポーツ・イベントになる」。

 合意に向け疑念をもっていたフューリーが、サウジアラビアのハリド王子から電話を受けことを投稿。フューリーをプロモートするボブ・アラム氏も「最終的な契約は交わしてないが月曜日には正式な書類を手にする」。と前向きなコメントしたことで正式契約の期待が高まっていた。

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 交渉に従事していたアンソニー・ジョシュア(英)をプロモートするマッチルーム・ボクシングを率いるエディ・ハーン氏は合意に向け楽観的だったが、フューリー陣営は「リングにあがるまでは契約が成立したとは思えない」と慎重な姿勢を示していた。

 フューリーを共同プロモートするボブ・アラム氏はエディ・ハーン氏と異なり会場や放映権、観客動員に関しサウジアラビア側と合意するには課題が山積みで交渉期限に間に合わないと否定的。夏にまとまらなければフューリーは選択防衛戦を行うことを示唆していた。

 米Athletic誌によれば、合意に向け不安材料だったのは新型コロナウイルスの影響だという。サウジアラビアはワクチン接種が進むイスラエルや米国と比較すると少ないもの人口100人あたり33.3人で、3人に1人が接種を終えている。政府がゴーサインをだしたのは8月までには接種が加速することから観客動員の目処がついたこともありそうだ。

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ファイトマネーは約85億円

 フューリーとジョシュアは過去最高のファイトマネーを受け取る。サウジアラビア側は1億5500万ドル(約169億6500万円の資金を提供。2人の報酬を賄うには十分だ。

 前回、アンディ・ルイス対アンソニー・ジョシュア戦確保に6000万ドルの招致フィーを支払ったが今回は倍以上の投資額。これにDAZN(ダ・ゾーン)やESPN(スポーツ専門チャンネル)各国の放映権料とスポンサー収益が興行収益となる。

中東は石油脱却を目指す

 サウジアラビアは石油を原動力としてきたが昨今のクリーン・エネルギー、脱炭素の動きはコロナ禍になりさらに加速。アマゾンの森林火災、米西海岸の山火事、異常気象と気候変動問題は世界的にも関心が高く無視できない。石油依存を低めるべく、石油以外の経済を強めなければ生き残りは厳しい。

 2019年12月、サウジアラビアがアンディ・ルイス(米)が大番狂わせを起こし世界的に最もホットになった再戦を6000万ドルという巨額な資金を投じて招致に動いたのは、観光ビザ緩和でスポーツ・イベントを招致し観光業を強めたいといった目的もある。

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フューリー対ジョシュアはどんな契約なのか

 フューリー対ジョシュアの両陣営は契約に同意済み。米メディアによると、2戦契約で第1戦の報酬は50−50。再戦は勝者が60%の報酬を受取ることで合意済みだという。

 米Athletic誌によれば、放映権はまだ最終決定してないが関係者によると、米国向けにESPN(米スポーツ専門チャンネル)がESPN+でペイ・パー・ビュー(PPV)配信。DAZN(ダ・ゾーン)が英国以外の各国に配信。英国はSky Sports、BTスポーツがペイ・パー・ビュー(PPV)配信する見通し。

 英国人同士の決戦。なぜ、英国でないのか疑問に思うファンも少なくない。英国ボクシング界のアイコン的存在なアンソニー・ジョシュア、かたやデオンテイ・ワイルダー(米)に勝ち米国で求心力を高めたカリスマ的人気を誇るタイソン・フューリー戦、英国で挙行すれば空前のメガ・ファイトになることは言及するまでもない。

 英国は段階的に緩和措置がとられているが、インド型の変異株の感染が拡大している影響で政府が示しているマイル・ストーンに遅れがでる見方が浮上。感染拡大は予断を許さない状況で先行きが不透明だった。もちろん、再戦の決戦地の有力候補としてあがるだろう。

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ワイルダーが割り込み

 フューリー対ジョシュア正式発表の期待が高まったが、そこへ割り込んだのがデオンテイ・ワイルダー(米)だ。フューリーはワイルダーとの再戦に臨まなければならない状況となり、アンソニー・ジョシュアとの決戦は先送りになる可能性がでてきた。

 フューリーは2020年2月、デオンテイ・ワイルダーとの再戦で勝ったが契約には再戦条項があった。ワイルダーは再戦条項を行使したが再戦交渉はコロナ禍で完全に停滞。そして、フューリー対ジョシュア戦の交渉が具体化。アラム氏は再戦契約は無効とコメントしていたが、ワイルダー陣営は再戦契約は有効だと訴えていた。

 仲裁人、元判事のダニエル・ワインスタイン氏がワイルダー側の再戦契約は有効と認め、タイソン・フューリーに9月15日までに再戦するよう命じた。仲裁人は裁判命令ではないが法的拘束力があるという。

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フューリーはワイルダーとの再戦が濃厚

 フューリーがジョシュア戦に臨むにはいくつか選択肢があるが、現実的な方法は9月までにデオンテイ・ワイルダーと再戦し年内にジョシュアに臨むプランだろう。裁定ではワイルダー戦は期日延期は両陣営が合意すれば認められるが、ワイルダー陣営は受け入れる様子はない。

 すでに、ボブ・アラム氏は7月24日米ラスベガスにあるアレジアント・スタジアムを予約したという。しかし、随分と早い動きだ。もともと、こうなると踏んでいたのだろう。話題になれば世界中の注目を集めることができる。プロモーションの一環だ。

ジョシュアはウシクと指名戦

 そして、アンソニー・ジョシュアはフューリー戦が先送りになるとWBO(世界ボクシング機構)の指名挑戦者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)戦が命じられる公算が高い。米Athletic記者のマイク・コッピンガー氏によれば8月21日、28日と日程も具体化している話もある。

 何れにしても、フューリー対ジョシュアが正式決定してないことから一旦は見送り。7月フューリー対ワイルダー、8月ジョシュア対ウシク、勝者が年内に4団体統一戦実現の方向で動く可能性が高そうだ。

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