井岡一翔2021年内WBC王者との統一戦は困難アンカハス戦は

 WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔の2021年内WBC王者との統一戦は遠のいた。約8年ぶりに行われたWBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)とローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の再戦はエストラーダが勝ったが、第3戦目を期待する声は多くWBC(世界ボクシング評議会)がダイレクト・リマッチ指令に動いた。詳しく見てみよう。

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エストラーダはロマゴンと再戦

 井岡が標的とするWBC王座はWBC(世界ボクシング評議会)がトーナメントを命じたことで年内に井岡が割り込む余地がなくなった。年内は、エストラーダ対ロマゴン、シーサケット対クアドラス、再戦が準決勝。間に合えば年内にWBC王座統一戦が行われることは確実だ。

 WBCは、エストラーダとロマゴンの再戦を承認。エストラーダをWBCフランチャイズ王者とし、空位となった正規王座決定戦をシーサケットと、カルロス・クアドラスと争うことを承認した。

 まず、混沌とするWBC王座の行方を簡単に説明したい。WBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)は、WBA王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との再戦に勝ち、激戦だったことで第3戦目が期待されたが指名権をもつシーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)戦が義務付けられていた。

 しかし、WBCがエストラーダをWBCフランチャイズ王者として承認したことで一変。エストラーダがフランチャイズ王者となったことで、シーサケットとの指名戦の義務はなくなったのである。しかも、米シニア・ライターのダン・レイフィール氏のレポートによると、これはエストラーダ陣営からの要請だったという。

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WBCがエストラーダをフランチャイズ王者とした訳

 もちろん、WBCがフランチャイズ王者と容認することも理解できないわけではない。8年ぶりに行われたエストラーダ対ロマゴンの再戦は大激戦。現時点で年間最高試合、最有力候補。両者、2000発以上が交錯した戦いはハイ・レベルで2人を称賛する声は多く再戦を期待するファンはもちろん、関係者は多い。

 再戦の結果レビューは、「【結果】エストラーダ対ロマゴン2再戦第1戦の背景から試合レビュー」こちらの記事を読んで欲しい。

 接戦だったことも3戦目の追い風になる材料だ。1人のジャッジが117−111という理解に苦しむ採点をしたが、115−113、113−115の採点は妥当で不当判定ではなかった。勝ったエストラーダはシーサケットとの再戦よりロマゴンとの第3戦目を優先したい意向を示していた。

 中継に動いたDAZN(ダ・ゾーン)、マッチルームは再戦を即座にセットしたかったが、エストラーダはシーサケットとの防衛戦が義務付けられていたことが即時再戦をまとめるうえでのネックだった。そこで、頼みの綱となったがWBCが新たに新設したフランチャイズ王座だったのである

 「彼らはクリンチなしで2529発のパンチを交換。2021年間最高試合の最有力で世界中のファンが、エストラーダ対ロマゴン再戦を求めている」。
 WBC会長マウリシオ・スライマン氏はこう述べている。

 WBCも承認は難しくなかったはずだ。エストラーダがメキシカンということもあるが、人気・実力も兼ね備えているボクサー。ライバル関係にある4人がトーナメントとなれば話題を集め興行規模のスケール・アップは確実。それに、フランチャイズ王座を量産すれ承認料も入るからだ。

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WBCフランチャイズ王座は都合の良いときに発動される

 結論を言ってしまうと、WBCが新設したフランチャイズ王者は米主要メディアをはじめ他の承認団体からは王者として認められてない。WBC内での王座統一戦が難しくなったときにWBCが設置に動く王座である。

 当時、ミドル級3団体を統一していたサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)は、WBC暫定ホルダーのジャーモール・チャーロ(米)と指名戦が命じられたが、交渉は対立するPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)とGBP(ゴールデンボーイ・プロモーションズ)で合意の見込みはなかった。

 そこで、WBCはフランチャイズ王座を新設することを発表したのである。カネロをフランチャイズ王座としチャーロを正規王者へ格上げすることで両陣営との関係をとりもった。フランチャイズ王者は指名戦の義務はなくなり、カネロはチャーロの防衛戦義務から開放されることになった。

シーサケットはWBC正規王座決定戦

 WBCがエストラーダをフランチャイズ王者へ。WBCは指名権を持つシーサケット陣営と、カルロス・クアドラス(メキシコ)とWBC正規王座決定戦を争うことで合意を取り付けた。シーサケットはクアドラスと7年ぶりの再戦が決まった。

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井岡はアンカハスとの統一戦をまとめられるかどうか

 最高のシナリオは、井岡が年内に対立王者のIBF王者ヘルウィン・アンカハス(フィリピン)戦をまとめ勝ち、2022年に4人で争われるWBC王者との統一戦だ。とはいっても、アンカハスとの交渉がまとまるか懸念材料は多い。

 青写真としてはアンカハスを日本に招致するプランだが資金調達できるだろうか。トップランク社のバナーで戦ったアンカハスのファイトマネーは高騰。直近の試合で17万5000ドル(約1930万円)だった。日本開催、アウェイの状況下でアンカハス陣営に納得できる報酬を用意することが交渉のカギとなる。

 米有力プロモーター・トップランク社と契約を結んでいたアンカハスは契約期限を迎えたが更新せずトップランクを離脱。次戦は、所属するMPプロモーションズと良好なビジネスな関係にあるPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)のリングへ上がることが決まっている。

 現時点で、アンカハスはフリーだがPBCと契約を結んでも不思議ではない。アンカハスはバンタム級転向が目前でウバーリ、ドネア、リゴンドーと近い距離にいるPBCのリングはオプションは多い。もし、アンカハスがPBCと契約すれば井岡がPBCのリングに出向かなければ合意は難しいだろう。

 8年ぶりに行われたエストラーダ対ゴンサレスの再戦は激戦。マーケットの需要が一気に増しWBCやプロモーターが動きトーナメントを考案したのは理解できる。たが、実際には再戦のトーナメントでカード的には新鮮味はない。エストラーダ、ロマゴンの第3戦目はおそらく2戦目と同じような展開が予想できる。筆者としては北米でSuperflyに参画した井岡やアンカハスを交えてのカードが見たかったのが本音だ。

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