井上尚弥次戦ドネアが最有力2022年バンタム級統一戦を占う

photo by TopRank

 井上尚弥は次戦ノニト・ドネアが最有力。日本の多くのファンが動向に注視するのがバンタム級統一戦の行方だろう。理由はどうであれ、マイケル・ダスマリナス、アラン・ディパエン、2021年のマッチメークは期待外れ失望したファンは多い。

 今回はバンタム級トップ戦線のまとめ。2022年、待望される王座統一戦は実現するのか迫る。

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WBO王座カシメロ王座剥奪の危機

WBOバンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)

米リング誌 2位
ESPN 3位

  あれだけ、井上尚弥やドネアを挑発したにも関わらずこの結果は失態の他ならない。カシメロは12月11日中東ドバイでポール・バトラー(英)と指名試合が決まっていたが前日計量を欠席。王座剥奪の危機に瀕している。

 米メディアによると、前日計量まえにカシメロは救急搬送されたという。主催者側は急遽、バトラーの対戦相手としてジョセフ・アゴベコ(ガーナ)を代役として用意。WBO(世界ボクシング機構)に暫定王座決定戦として承認を得る手はずをとったが、バトラー陣営が辞退。試合は中止となった。

 米ボクシングシーンによると、カシメロはウイルス性胃腸炎で入院したという。だが、ドバイ入りまえ米国でトレーニング・キャンプ入りしたときからカシメロの減量苦は知られ、カシメロ陣営がカモフラージュした可能性も否定できない。

 WBOは、一旦はカシメロの王座の処分に関し保留したが、医療記録を提出するよう要請。医学的根拠が認められない限り王座剥奪は濃厚だ。

カシメロが剥奪になるとどうなるのか

 カシメロが王座剥奪になった場合、ランキング1位ポール・バトラー(英)は王座決定戦出場が濃厚。2位ラウシー・ウォーレン(米)、3位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)、4位ジョナス・スルタン(フィリピン)と続く。

 バトラーはリチャード・シェイファー傘下。2位ウォーレンはシェイファーとビジネス・パートナーであるPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)傘下で纏めやすいカードだが、北米で話題になるカードとは言えない。

 カシメロのタイトルは剥奪が濃厚。WBOが例外として認める可能性は低いと言わざるを得ない。そうなると、カシメロはトップ戦線から脱落することになる。

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ドネアの評価

WBCバンタム級王者ノニト・ドネア(フィリピン)

米リング誌 1位
ESPN 2位

 バンタム級でもっとも評価をあげているのがドネアだ。米リング誌がかかげる独自ランキング、ESPNともに井上尚弥に次ぐ2位の評価を得ている。

 39歳のドネア。年齢を重ねればスピードや反射神経、運動量、スタミナは落ちこれまでのスタイルが通用せずアップデートは必須だ。

 確かに、全盛期より運動量は減ったが年齢にアジャストしたスタイルにアップデートしている。無駄撃ちせず必要なときに的中率の高いパンチを打ち込み相手に致命傷を与えノックアウトする。

 正直、ドネアのピークは過ぎたと思っていた。一時は、フェザー、スーパーバンタム級と階級を上下し迷走。WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)にバンタム級でエントリーしたときは、期待よりも不安のほうが大きかった。

 ドネアは決勝まであがってこれたが、驚異的なパフォーマンスを披露したわけではなかった。

 第1試合でバーネットに勝利したが、バーネットが試合中腹斜筋を痛め棄権。準決勝でゾラニ・テテ(南アフリカ)と対戦予定だったが、テテが故障し欠場。代役のステフォン・ヤングに勝ち優勝決定戦に出場。幸運の持ち主だった。

 そして、WBSSバンタム級優勝で井上尚弥と死闘。判定負けを喫するも評価は下がるどころか上昇。オッズが示したとおり、殆どが井上が勝つ見方をしていたからだ。

ドネアは低迷から抜けだした

 ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)戦ではオッズは接近していたもの盤石なスタイルのウバーリに傾いていた。ドネアの評価は上がったことは事実だが、38歳、18ヶ月のブランクと不安材料のほうが多かった。

 オッズが競っていたこともあり大番狂わせとまではいかなかったが、ドネアはウバーリから計3度のダウンを奪いノックアウト勝ち。

 ゴング早々ウバーリはフットワークを使いビジーに動いたもの焦っていたのはウバーリのように見えた。ドネアは無駄に動くこともなく、パワーショットを打ち込み警戒させ、じっくりとチャンスを伺った。

 3回、得意の左フックから右ストレートをコネクトするとウバーリが後退。打ち合いに持ち込み左フックのカウンターでダウンを奪い、立ち上がったウバーリをコーナーに追い詰め追加のダウン。4回、右ストレートからアッパーを打ち込みウバーリを沈めた。

 直近で同胞のWBC暫定王座をもつレイマート・ガバリョ(フィリピン)と王座統一戦を行い4回ノックアウト勝ち。序盤、ガバリョはプレスを強めるドネアに対し丁寧なジャブとカウンターで対抗。

 スクールされたエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦から大きな成長をみせたが、徐々にドネアのカウンターのタイミングが合い最後は強烈なボディ・ショットで悶絶。ドネアがWBC王座統一に成功した。

 ドネアはコロナ禍の影響を受けたもの、期待値以上のパフォーマンスを示した。

ドネアは井上尚弥との統一戦をのぞむ

 「目標は統一戦だ。井上尚弥のことをリスペクトしている。リチャード・シェイファーがお膳立てしくれると信じている」

 ドネアのモチベーションは井上尚弥とのリマッチとみて間違いない。

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井上尚弥はドネアが最有力

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 井上尚弥の次戦は、WBC王者ノニト・ドネア(フィリピン)との3団体王座統一戦が最有力だ。井上と契約する米トップランク社ボブ・アラム氏は「井上は4月に日本で試合をする」。と公言している。

 プロモーターがメディアで語ることは全て真実とは限らないが、いまの井上とドネアの現状をみれば4団体統一を目標に掲げる井上は、ドネアと再戦プランが最有力とみて間違いない。

 当初、井上対ドネア再戦は関心は低かったが39歳のドネアは成長がとまらない。ここ2戦で驚異的なパフォーマンスを示したドネア株は急上昇。再戦に関し肯定的な意見が多い。なにより、いまは再戦のタイミングとしても最適。興行規模もさいたまスーパーアリーナで行われた第1戦を超えることは間違いない。

 もちろん、なぜ米国でやらないのという声もあるだろう。しかし、北米路線は合理的だろうか。すでに、井上尚弥は国民的スターの地位を築いている。ドネアも過去に西岡利晃と対戦し人間性も高く日本でも人気がある。興行スケールも大きく成功が約束される日本でやらない理由が見当たらない。

 ドネア対ガバリョ戦が挙行されたディグニティ・ヘルス・スポーツ・センターで行えば集客は問題ないだろう。ドネアはシェイファーと契約しトップランク傘下のリングにあがることも可能だろう。しかし、ドネア、井上の報酬は日本より大幅減額は免れない。

 北米の軽量級マーケットは日本と比較すると小さい。その証拠としてShowtimeで行われたドネア対ガバリョ戦の視聴件数は20万件にも到達していない。ドネアのファイトマネーは30万ドル(3410万円)と全盛期と比較しても下方修正されている。

 Showtimeの軽量級予算の天井が30万ドル前後なのかもしれない。もちろん、井上尚弥戦となれば報酬アップの可能性はあるにせよ、Showtimeや米ESPNがドネアと井上に高額報酬を用意できるかは不透明と言わざるを得ない。

井上対ドネア、ファイトマネーは合計2億

 すでに報じられているとおりアマゾンが井上対ドネア再戦に強い関心を示しているという。両選手が受け取るファイトマネーは合計で2億円と報じられているが大げさではないだろう。

 米株をけん引するGAFAMの1つアマゾン。日本の地上波とは資金力は桁違いだ。主力のAWS、ECコマースに加え、米NFLの独占配信権を獲得。日本では、村田諒太対ゴロフキン戦の配信に乗り出し事業ポート・フォリオを増やし存在感を強めている。

 村田諒太対ゴロフキンについては、「村田諒太対ゴロフキン決定!放映権を手にしたのはアマゾンだった」こちらの記事を読んでほしい。

 何れにせよ井上尚弥対ドネア再戦が最有力だ。

 井上のパフォーマンスの注目はもちろん、ドネアも注目だ。一時、ドネアは終わったと思ったが、WBSSで逆境を乗り越え驚異的なパフォーマンスを示し2年前より遥かに強く成長している。実現すれば第1戦とは違った形になるかもしれない。

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