井上尚弥12月は選択防衛戦が濃厚カシメロ対ドネアの交渉の行方は

 WBA・IBF2団体のベルトを保持する井上尚弥は、次戦は選択防衛戦が濃厚となってきた。2021年統一戦の期待感があがったものファン待望のカードは実現できず2022年に持ち越しの公算が高い。

 一方、交渉の行方に注目が集まっていたWBC王者ノニト・ドネア(フィリピン)とWBO王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)戦も暗雲が立ち込め、バンタム級は停滞時期に突入した感がある。IBF・WBA統一王者井上尚弥を中心とするバンタム級トップ戦線の最新情報をみてみたい。

Sponsor Link


Sponsor Link

ドネア対カシメロ統一戦交渉決裂か

Embed from Getty Images

 決まればフィリピン全土を巻き込むビッグカードだ。混沌とする交渉のなか契約合意の望みは薄い。

 8月、ドネア対カシメロ戦が急遽決まったが一転し中止。ドネアは、カシメロ陣営が夫人へ蔑視発言したことを受け撤退を決めた。だが、ドネア陣営は再度交渉の余地があるとコメント。12月開催をゴールにふたたび交渉がスタートしたが暗礁に乗り上げている。

 ESPN(米スポーツ専門チャンネル)マイク・クッピンガー記者から、ドネアと契約するリチャード・シェイファー氏がカシメロ陣営が統一戦を拒否したことが伝えられると交渉決裂の可能性が高まったのである。

 WBC(世界ボクシング評議会)がドネアに対し暫定タイトルを持つレイマート・ガバリョ(フィリピン)戦を命じ、WBO(世界ボクシング機構)がカシメロにポール・バトラー(英)との指名戦を命じたことも、ドネア対カシメロ戦の交渉の進展がないことが伺える。

 米ベテラン記者スティーブ・キム氏から、ドネア、カシメロの交渉がふたたび具体化したことが分かったが12月目標に交渉が進み契約合意に向け懸念されることは多かった。

 ドーピング検査の問題。そして、前回中止となった最大の要因、ドネア夫人への蔑視発言だ。ドネアが謝罪を受け入れるかどうかだった。

 ABS-CBNによれば、カシメロ陣営はドネア陣営に謝罪。ドネアは謝罪を受け入れたという。

 シャイファー氏は拒否されたとコメントしたが、カシメロをプロモートするMPプロモーションズ、ショーン・ギボンズ氏は、拒否したことを否定。課題解決に向け協議しているとコメント。

 ドネアはソーシャルメディアでカシメロ陣営の内部的な問題があることを指摘している。

Sponsor Link

WBC王者ドネアは暫定王者ガバリョと指名戦か

 ドネアはカシメロ、井上と統一戦ができないと指名戦となる公算が高い。WBCは、ドネアに対し暫定王者レイマート・ガバリョ(フィリピン)との王座統一戦を命じた。ドネアは12月にリングにあがると公言している。

 本来であれば、WBC王座統一戦が筋。そうはいっても、カシメロや井上との再戦と比較してしまうとトーン・ダウンと言わざるを得ない。

 ガバリョはエマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に判定勝ち。暫定タイトルを手にしたが、内容的にはロドリゲス勝ちで採点内容は物議を醸した。もちろん、勝ったロドリゲスもアピール不足だったことは事実だが、ガバリョ勝ちは考えられなかった。

 暫定王座を獲得したガバリョはロドリゲスとダイレクト・リマッチがWBCから指令されたが、ロドリゲスがゲーリー・アントニオ・ラッセル(米)戦にカジをきったことでなくなった。

 ロドリゲス対ガバリョの試合レビューは、「WBCロドリゲス対ガバリョ即時再戦を指令バンタム級最新情報」こちらを読んで欲しい。
Sponsor Link

カシメロはバトラーと指名戦か

 カシメロはゾラニ・テテからWBO王座を奪って以降、デューク・マイカー(ガーナ)、ギレルモ・リゴンドー(キューバ)戦に進み勝利したがまだ指名戦を消化していない。だが、指名戦は義務とはいえバトラー戦は、マッチメークとしてインパクトは弱く魅力は感じられない。

 ポール・バトラー(英)/35戦33勝15KO2敗(1KO)は、バンタム級有力ボクサーだったエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に敗北を喫したことでトップ戦線から脱落。その後、再起戦を経て7戦7勝中だが実力者との対戦はない。プロ通算35戦、大きな実績はスチュアート・ホールに勝利したのみ。

Sponsor Link

井上尚弥12月の次戦はどうなるのか

Embed from Getty Images
 年末開催であれば時間は限られる。ドネア、カシメロが交渉中だが、WBC・WBOの指名戦の横ヤリもあり不透明。年末防衛戦を控える井上が統一戦交渉に割り込めるとは考えにくい。

 もちろん、合意すれば指名戦を回避することは事実上可能だが、あまりにも時間が少なく選択防衛戦になるだろう。

 統一戦交渉が難航した最大の理由が、新型コロナウイルスの影響だ。12月日本で防衛戦を控える井上は、ドネア、カシメロを呼び込むことも難しくなかったはずだ。しかし、日本は夏頃からデルタ株の影響でコロナ新規感染者数が急増。医療逼迫、感染再拡大局面を迎え開催できるか不透明感が漂っている。

 新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が長期化。大規模イベントは規制がかかり観客数は制限される。海外から招致するにしても2週間の隔離期間が義務付けられていることも交渉のハードルだったことは間違いない。

Sponsor Link

井上尚弥は日本で防衛戦が濃厚

 コロナ感染者数がピークアウトしないなか北米路線も考えられたが、9月に入り新規感染者数は減少傾向、病床の使用率も改善傾向にあり日本開催の希望が見えてきている。

 日本はワクチン接種で出遅れていたが、9月23日時点で54%と米国並に挽回。10月には8割に達する見通しで遅れを取り戻しつつある。

 政府は10月以降、行動制限を緩和する方針を示しており、首都圏で発令されている緊急事態宣言も9月末で一旦解除する案が浮上。入国時の隔離期間は10日間に短縮。大規模イベントはPCR陰性証明、ワクチン接種証明を条件に行動制限を緩和する検討をはじめ経済再稼働に向け動き始めている。

もちろん、新型コロナウイルスの脅威が消えたわけではないが、井上の次戦は日本になる可能性が高い。相手は誰になるか分からないが、12月28日神戸開催で合意が報じられている村田諒太対ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)のダブル・メインに登場する可能性もあるだろう。

トップコンテンダーのなかでは、元王者ラウシー・ウォーレン(米)やバンタム級で存在感を増すゲーリー・アントニオ・ラッセル(米)と決まれば面白いが、ラッセルは11月27日米ラスベガスで挙行するフルトン対フィゲロア戦のアンダーカードへ出場が決まっている。

 もちろん、ドネア対カシメロの行方次第では井上と急転直下、統一戦が決まるなんてことも考えられなくもないが・・・。いずれにせよ、10月も目前、12月の試合もそろそろ決まってくる頃だ。

Sponsor Link



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください