井上尚弥対ダスマリナス19日北米イベントは渋滞注目度は

 米ESPN(スポーツ専門チャンネル)が、日本時間20日に米ラスベガスで防衛戦を控えるIBF・WBA世界バンタム級統一王者井上尚弥とIBF指名挑戦者マイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦について、20日他の興行も含めた注目度を2位とした。

 20日に行われる井上対ダスマリナスの興行を中継するESPNとは、ライバルのShowtime(米ケーブルTV局)が米テキサスでイベントが行う。20日に渋滞している原因。他の興行をみてみよう。

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渋滞している原因は何なのか

 6月20日に集中したのは、メイウェザー対ポールのエキシビジョンが6月上旬になり各局がスライドを余儀なくされたのが原因だ。Showtime、HBO、ケーブルTV局が台頭した時代からデジタル配信の時代へ突入。ホスト局が増えていることも要因の1つだ。

 北米では、FOX、Showtime、ESPN、DAZNと4社。日程が被ることも少なくない。なんと6月20日は、テキサスで2つの興行、メキシコではチャベス・ジュニア、そしてチャベスSr.のエキシビジョン・マッチが控えている。簡単にみてみよう。

 ・米テキサス Showtime
  ジャーモール・チャーロ対ファン・マシアス・モンティエル

 ・米テキサス DAZN
  ハイメ・ムンギア対カミユ・シェルメタ

 ・メキシコ
  チャベスJr対アンデウソン・シウバ

 米地上波FOX、Showtimeのアル・ヘイモン・グループ。そして、トップランク社が契約を結ぶ米国ではスポーツ専門チャンネルとして圧倒的に人気を誇るのがESPNだ。井上対ダスマリナスはこのESPNが中継する。

 ESPNはデジタル時代に突入しネットフリックスが台頭した影響で解約者が続出したが、ネット配信型のプラットフォーム、ESPN+をリリース。コロナ禍で追い風となったこともあり2020年11月、契約者は1000万人を突破。親会社ウォルト・ディズニーのDisney+とあわせ重要な収益基盤となっている。

 次は、2018年北米に進出したDAZNだ。DAZNはマッチルーム・ボクシングと提携。つい先日、マッチルームとDAZNは英国におけるイベント配信で新たな契約を締結。グローバル戦略を加速させ、コロナ緩和でオーストラリア、日本へ勢力圏を拡大させる計画がある。

 そのDAZNが中継するのがメキシカンのエース、ハイメ・ムンギアとカミユ・シェルメタの一戦だ。

 ロペス対カンボソスの興行権をトップランク、DAZNを抑え獲得し存在感を示したのが米トリラー社だ。ハリウッド・スタジオ、機関投資家、ラッパーのスヌープ・ドッグ、リル・ウェインらエンジェル投資家から資金を調達。上場を目指す新興企業だ。

 スポーツに特化したデジタル配信するFite tvを買収しプラットフォームを手に入れ、6月19日、ロペス対カンボソス戦を配信予定だったが、ロペスが新型コロナウイルスに感染した影響で8月に延期と報じられているもの、10月か11月に延期される公算が高い。

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苦戦は免れない

 トップランクが積極的にソーシャルメディアでプロモーションするが集客には不安が残る。マーケット需要が低い軽量級、相手は北米では無名のフィリピン人。興行的には地元ヒューストンで防衛戦を行うWBC世界ミドル級王者ジャーモール・チャーロ(米)に軍配があるかもしれない。

 ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)や井上尚弥の活躍で北米で軽視されてきた軽量級は再び評価されてきたが、スポット・ライトが当たるのは中量級以降だ。

 HBO(プレミアム・ケーブルTV局)が、ロマゴンとゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)を興行の目玉として北米市場に売り込み成功したがロマゴンのファイトマネーは60万ドル止まり。ウェルター、ミドル級で台頭するタレントらのファイトマネーが数億円から数十億円と比較すると安い。

 実際、北米で軽量級の関心の低さは視聴件数にもあらわれている。米ケーブルTV局Showtimeが精力的に売り出している、ガーボンタ・デース(米)の試合は50万世帯に届くが、先日行われたウバーリ対ドネアの平均視聴件数は約21万世帯と30万世帯に届いていない。

 もちろん、その対抗馬チャーロもShowtimeの視聴件数にいたっては40万世帯に届かず、地元テキサス・ヒューストンで知名度はあるが全国区ではなく課題は多い。

 だが、井上の試合はESPNとESPN+で配信されShowtimeより露出は多い。Showtimeが2700万世帯に対し、ESPNの加入者は約9000万世帯、ESPN+が1200万人を超える。

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チャーロ対モンティエル興行

 カネロがスーパーミドル級に階級をあげミドル級の話題はすっかり減ってしまったが、存在感を強めているのがWBC世界ミドル級王者ジャーモール・チャーロ(米)だ。ビッグ・ファイトがいつできるのか。依然として先行きは不透明ながら今戦に課せられるミッションは派手なKOであることは間違いない。

 相手のモンティエルは殆ど知られてないが好試合が期待できる。モンティエルはトップクラスの対戦相手はノックアウト負けしたムンギア戦のみだが、一時プロスペクトとして将来を期待されたジェームス・カークランド(米)を1回、初回ノックアウト勝ちを収めている。

 チャーロの相手としては物足りないが、積極的なスタイルはチャーロと噛み合あいそうだ。

 アンダーカードは
 
 ・アンジェロ・レオ対アーロン・アラメダ

 ・イサック・クルス・ゴンサレス対フランシコ・バルガス

 と注目カードが並ぶ。アンダーカードで好試合が続きチャーロのKO勝ちが決まれば興行としては大成功だろう。

 ワーリントンを打ち破ったマウリシオ・ララ、アンカハスを苦しめたロドリゲスらメキシカンの活躍をみると番狂わせの可能性があるのかどうか。セルゲイ・デレイビャンチェンコ(ウクライナ)相手に完封したチャーロに不安材料は見当たらないが、過小評価されているモンティエルが想定以上に善戦する可能性はある。

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井上対ダスマリナスの興行

 井上対ダスマリナスは米ラスベガスの地ではインパクトは弱いと言わざるを得ないカードだが、アンダーカードは好カードが揃い足場は固められ興行全体としてみればバランスは良い。この辺りはトップランク社ボブ・アラム氏の手腕だろう。

 セミには女子で人気のミカエラ・メイヤーが登場。アンダーカードは北米のリングでは常連、世界王座返り咲きを狙うアイザック・ドグボー(ガーナ)が、アダム・ロペス(米)/17戦15勝6KO2敗(1KO)と対戦する。

 さらに、ESPNのメイン興行とは別枠の、ESPN+カードで行われるトップランク社と契約を交わしたリオ五輪に出場したスーパーライト級ホープのリンドルフォ・デルガド(メキシコ)/11戦全勝11KOが登場する。

 興行的には苦しいかもしれないが、ESPNという舞台で戦える意味は大きい。スポーツ専門チャンネルだけありスポーツ好きな視聴者が集まる。つまり、井上が強烈なインパクトを出し続ければ今以上に注目を浴びることは間違いない。それだけに今戦で問われるのは勝ち方だ。

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