リゴンドー、カシメロを倒し井上やドネア戦を掴めるか

 才能、世界トップレベルの技術を持っていることは疑う余地はない。日本のファンは好意的にみているが、「つまらない」レッテルをはられているのがギレルモ・リゴンドー(キューバ)だ。ライバルらに回避されたリゴンドーも40歳になりキャリア終盤、今戦で負ければ引退か。勝てば大きな舞台が用意されるかもしれない。

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 五輪2大会連続で金メダルを獲得したリゴンドーは2009年に亡命。北米有力プロモーターのトップランク社と契約を交わしたが長続きはしなかった。玄人好みのスタイルは北米で受け入れられず、当時トップランク社と提携関係にあったHBO(米プレミアムケーブルTV局)はリゴンドーのパフォーマンスに満足していなかった。

プロモーターに見切りをつけられたリゴンドー

 当時、キャリア・ハイになるノニト・ドネア(フィリピン)戦が具体化したものホスト局HBOが首を立てに振らなかったが、ようやく2013年4月米ニューヨーク、マンハッタンにあるミュージック・ホールでWBO王者ドネアと統一戦が合意。

 試合はリゴンドーはダウンを喫したがドネアを完璧にコントロール。ところが、称賛されるどころかプロモーター、TV局から批判を受けた。

 プロモートするボブ・アラム氏はHBOは、試合に勝ったリゴンドーの次戦に関し中継しない方針を示していることを明かし、当時HBOのコメンテーターだったラリー・マーチャント氏は「リゴンドーのボクシングは素晴らしいけど、プロ・ボクシングはエンターテイメントなんだ。視聴者や観客を満足させまたみたいという試合をする必要がある」と厳しく批評した。

 中量級以上が主戦場の米国。軽量級の評価は見直されているとはいえ、アクションが少なければ容赦なくブーイングが飛ぶし退屈だと言われることも少なくない。マニアのなかでもリゴンドーの評価は割れるだろう。

リゴンドー、トップランク社は契約更新せず

 そして、2014年7月トップランク社との契約期限切れ。トップランク社は契約延長せずリゴンドーを放出。リゴンドーは北米を事実上追い出される形となりキャリアに大きな影響を及ぼした。

 WBOはリゴンドーが防衛戦をこなしてないことを理由に王座を剥奪。WBAがリゴンドーを休養王者へスライドしたのは、WBA王者スコット・クイッグ(英)とIBF王者カール・フランプトン(英)の統一戦の後押しをしたかった思惑がある。IBFはスーパー王者リゴンドー以外は統一戦として認めず交渉のネックの1つだった。

 クイッグとフランプトンの統一戦の勝者とリゴンドーの対戦が義務付けられたが統一戦に勝ったフランプトンは、レオ・サンタ・クルス(メキシコ)との軽量級ビッグ・ファイト締結を目指し階級を変更。ライバルたちは誰1人としてリゴンドー戦を求めなかった。

 レオ・サンタ・クルス(メキシコ)、スコット・クイッグ(英)、カール・フランプトン(英)、アブネル・マレス(メキシコ)らは、当時PFP(パウンド・フォー・パウンド)上位に君臨するリゴンドー戦に見向きもせず主戦場をかえ大金を稼いだのである。彼らの回避理由はメリットがないというのが殆ど。

 もっともらしい理由だが、言い訳のようにも聞こえる。ロマチェンコ対リゴンドー戦は200万世帯と高視聴件数を記録。ロマチェンコのネームバリューもあるが、リゴンドーが興行成功の追い風になった要因の1つだろう。

 もちろん、リゴンドーが干されたことはファイト・スタイルにも理由があるが、いまリゴンドーが全盛期なら異なったキャリアを歩んでいたかもしれない。

 HBO時代が終焉、北米のプロ・ボクシングは米地上波FOX、Showtime(米ケーブルTV局)、ESPN(米スポーツ専門チャンネル)、DAZN(ダ・ゾーン)の4局体制。ネットストリームが台頭。中継枠は以前よりも増えている。

ビッグファイトを掴めるか

 何れにしても、リゴンドーが勝てば大きな舞台が用意される可能性が高い。今後のマッチメーク次第だが、WBC王者ノニト・ドネア(フィリピン)と因縁の再戦も興味深いし、IBF・WBA世界バンタム級統一王者井上尚弥の対戦候補にもあがるだろう。日本に呼び込めばドネア再戦と同等、興行スケールは大きいイベントになる。

 バンタム級は井上が傑出しスーパーバンタム級と比較すると面白みがないという意見もあるが本当にそうだろうか。確かにノニト・ドネアもギレルモ・リゴンドーは峠を過ぎたボクサーだが、ドネアはウバーリ戦で見事なパフォーマンスを示し、タレントは揃いバンタム級は近年で一番の盛り上がりを見せている。

 リゴンドーもオッズとしてはドネア対ウバーリ戦のドネア同様不利だが、カシメロ戦の予想は難しい。筆者はカシメロ有利と予想するが番狂わせの可能性は十分ある。

 予想記事は、「カシメロ対リゴンドー予想と米リング誌記事を紹介」こちらの記事を読んで欲しい。

 これだけ魅力が詰まったカードは全階級を見渡しても少ないのも事実だ。もちろん、北米での注目度はそれほど高くないという反論はあるだろうが、4団体統一に向け新旧ボクサーがしのぎを削る構図は稀だ。何れにしてもリゴンドーにとってキャリアを大きく左右する重要な一戦であることは間違いない。

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