ロマゴン、シーサケットに敗れ王座から陥落、長期政権が崩壊し向かう先は?!


photo by:The Ring

 世界中のボクシングファンにショックが襲った。こんな結果になると予想していたファン、関係者は少ないだろう。スーパーフライ級に転向し、以前より持ち前のパワー、フィジカルが通用しなくなったとはいえ、多くのファン、関係者がパウンド・フォー・パウンド(PFP)最高位に君臨していたローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の勝利を確信していたに違いない。

 2017年3月18日、米ニューヨーク州ニューヨーク、マンハッタンにある東海岸でボクシングの伝統的な会場であるマディソン・スクウェア・ガーデンで、WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチが行われ、王者ローマン・ゴンサレスが、挑戦者シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)に0−2の判定負けを喫し王座から陥落。デビュー戦から無敗を貫いてきたゴンサレスはキャリア初黒星を喫した。

 この日、マディソン・スクウェア・ガーデンのチケットはソールド・アウト。19939人の観客が集まった。2015年10月に行われたゴロフキン対レミュー戦の20548人の観客動員数には及ばなかったが、超満員のアリーナはビッグマッチに相応しい素晴らしい空間に包まれていた。

 ゴロフキン、対、レミュー戦の観客動員数に及ばなかったものゲート収益は350万ドル(約3億9千万円)と前回より上昇、PPV購買件数は大幅なアップは期待できないもの、前回以上のセールスを記録しそうだ。

 ゴロフキン、対、レミューのゲート収益、チケット、会場内での販促品等の売り上げ合計は、約200万(約2億2千万円)ドルとなっている。PPVの購買件数は中継ホストであるHBOの公式発表はないが、興行を主催したK2プロモーション トム・ローフラー氏は、15万3000件以上となる見込みだと述べている。興行収益はこの他に、各国に配信される放映権料も加算される。

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ダイレクト・リマッチは必至

 「私が戦いに勝ったと思っている。すぐにでも再戦しタイトルを取り戻したい」。試合後、ゴンサレスはこう語っていた。

 ゴンサレスが敗れたことにより、2017年に噂されていた全ての軽量級ビッグマッチの計画は事実上の白紙。スーパーフライ級でエリート・クラスであることに違いないが、トップ戦線に返り咲くためシーサケットとの再戦を制し、ベルトを取り戻すことがゴンサレスにとっての最優先課題となることは間違いないだろう。

 判定結果が出た際、ニューヨークの聖地マディソン・スクウェア・ガーデンに駆けつけた大方のファンは、ローマン・ゴンサレスが負けたという事実を受け入れることができず驚きを隠せない様子。試合が終わり、判定結果がでると結果に納得がいかないファンの間でブーイングの嵐が起きていた。

 それもそのはず、第一ラウンド、ゴンサレスがダウンを喫したとはいえ、その後、手数、的中率で明らかにゴンサレスが上回っていた印象が強い。勿論、シーサケットを相手に苦戦を強いられたことは事実だが、現地で観戦していたファンはゴンサレスの勝利を確信していた人が殆どだろう。

 ゴンサレスが敗戦したことにより、2017年ビッグマッチの計画が全てが白紙。カルロス・クアドラス(メキシコ)、ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)との再戦。軽量級最大のビッグマッチ、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)との統一戦が遠のいてしまった。

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スーパーフライ級は限界か?!

 PFP最高位に君臨する王者、世界最高峰の舞台で戦う。それは、つまりイージーなマッチメークは許されないということである。戦績を見ても連戦、強豪達と拳を合わせてきている。そんな中、誰もがゴンサレスが圧倒的な強さを誇示して勝利。勝って当たり前の風潮はあったことは事実だろう。

 この試合、ゴンサレスが「勝っていた」という意見も多い。階級を上げたことによるパワー不足、フィジカルの問題があるにしろ、そこには今まで圧倒的な強さを誇示し勝利てきたゴンサレスの姿は無く、PFPキングとして軽量級トップファイターとして長期政権を築いてきたゴンサレスの不敗神話が崩壊したことは事実である。

 この試合結果より米リング誌は、全ての階級を通じて誰が最強かを決めるランキング、パウンド・フォー・パウンド(PFP)のランキングを更新。フロイド・メイウェザーJr.(米)引退後、最高位を保持していたゴンサレスは4位に陥落した。

 勿論、米で最も権威あるリング誌のランキングとはいえ、それがファイターを評価するうえの全てではない。しかし、マックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)、カルロス・クアドラス(メキシコ)戦以降、苦戦を強いられ以前のような無類の強さを誇示し、勝つことが難しくなっていることは否めない。

国際的なスターへ転身、真のリスペクトを得て向かう先は

 ローマン・ゴンサレスは、日本を主戦場に戦い全てのボクサーが夢見る北米の舞台に活躍の場を移した。ボクサーなら憧れるプレミア・ケーブルTV局との契約を果たし、北米に主戦場を移し米国ファンからも真のリスペクトを得ている。しかし、この先は困難が待ち受けているだろう。

 ゴンサレスは、米・メガケーブルTV局HBOと契約を果たし、北米の舞台で軽量級の話題を作り多大な功績を作った。HBOが軽量級選手と契約するのは異例。アメリカでは軽量級が軽視されてきた傾向があるが、ゴンサレスがHBOと契約したことにより軽量級が再評価され注目を浴びる結果となった。

 米・リング誌が認定するPFPキングという勲章だけでなく、今ではアメリカ東海岸だけでなく西海岸でもメーンを務められほどの人気・実力を兼ね備えた国際的なボクサーへと転身を遂げた。

 北米でどれほど人気があるのかTV中継からそれを掴むことは難しい。しかし、試合が行われた現地では母国ニカラグアのファンの他、多くの現地ファンから人気を得てゴンサレスが愛されていることが受けて取れる。

 ミドル級3団体統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)とダブルメーンで行われたこの試合、アメリカの国歌斉唱が終わると、ファンらはスタンディグ・オベーションでゴンサレスを迎え、場内からは”チョコラティート”コールと大歓声。正直、ゴンサレスがここまでの人気を得ているとは思わなかったほどである。

 自ら強豪らとの対戦を望み、PFPキングとなり尚も負けを恐れず新たなことにチャレンジする姿勢。適正階級を超え限界へ挑みファンを魅了しエキサティングな試合を提供。これがゴンサレスがリスペクトされる要因の1つだろう。世界中のファンが「カムバック」を望んでいるはるずである。

 アメリカで真のリスペクトを得た矢先に敗戦。次戦は恐らくシーサケットとのダイレクトリマッチとなる公算が高い。軽量級のスターとして世界のボクシング界を牽引してきたゴンサレスにとって再戦は正真正銘、負けられない一戦。シーサケットとの再戦結果が今後のゴンサレスのキャリアを大きく左右することになるだろう。

 直近3試合の内容を観ていれば、ゴンサレスにとって再戦は初戦以上に厳しいものになる。判定結果に納得がいかなかったゴンサレス、勿論ノックアウトを狙っていくだろう。

 そうなったときに、倒しきれるかどうか。無類の強さを誇示しPFPキングとして返り咲くことができるか。一旦、スーパーフライ級でのドリームマッチは全て先送り。ゴンサレスがキャリアにおいて重要なターニングポイントに差し掛かっていることは間違いない。

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